「先生! その名前って、使ってもいいんですか?」
ネーミングセンスが問われる
小説である以上、必要なのが登場人物や国などの名前。
新しい物語を書くとき、私は名前を考えるのにも結構時間を掛けます。
このキャラにはどんな名前がいいだろうか、どんな響きがいいだろうか、と考えるのも楽しいです。
そういう方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。
さて、今回は「異世界ファンタジーにおける名前」ついて考えてみます。
今回も相変わらずのテンションと内容でお送りします。
○名付けって……いいよねぇ
私の癖でしょうか。
女性キャラの名前を考えるとき、圧倒的に「ア」行で終わることが多いのです。
そして頻出する「ラ」行。
「望まれた政略結婚」では、「主人公の名前はラ行を使わず、ア行以外で終わるものにする!」という謎の取り組みを行いました。結果生まれたのがフィーネです。頑張りました。
小説家になろうにそこそこの数の小説を投稿していますが、初期の頃は名付けも……正直、適当でした。
実際には存在しないだろう家名。ノリで付けた結果、実在する何かと同じ名前になる。男性名を女性に付けるなんて当たり前でした。
最近は、ネットにある外国人名一覧を見ながら考えています。そして、ひとつの国があるなら名前もイギリスならイギリス、ドイツならドイツと統一させるようにしています。
イギリスではウィリアムなのがドイツではヴィルヘルムのように、同じような綴りでも国によって発音が違ったりと、特徴が出ていますね。
○混ぜるな危険?
では、異世界ファンタジーではどのように名付けるべきなのでしょうか?
例を挙げると、「父親の名前はイギリス風、母親の名前はドイツ風、子どもの名前はフランス風」ってのがアリなのかです。
きっと、「混ぜるなんてとんでもない!」派と「別にいいじゃん」派に分かれるかと思います。私はどちらかというと後者です。
男性名を女性に付けるとかいうのも、魔よけのためなどといった理由があったりしますからね。実際のイギリスやフランスを舞台にした物語じゃないのなら、少々いいんじゃないかな……というのが私の考えです。
○キトスニハ王国のセノシン王女
何だこのふざけた小見出しは、と思われた方も多いでしょう。
これは、私がパソコンのキーボードをカナ入力にして適当に打ってみて作った名前です。
こんなの人名じゃねぇ! と感じませんか。
でも、「異世界なのだからアリ」と言ってしまえばそれまでです。だって異世界だもん。
極論を言うと、英語だとかフランス語だとか日本語だとか、そんなくくりでまとめられるものじゃない。異世界である以上、こういったナゾネームが存在してもおかしくないのです。むしろ、地球とは別の世界の人間全てが、クララとかマイケルとかフィリップとか、私たちでも滑らかに読める名前であるとは限らないのではないでしょうか。
私もよく使う手なので自分で言っておいてアレなのですが、異世界に召喚された日本人がチート能力で現地の言葉を理解できるようになるっていう設定。この場合、通常の言語は異世界語なのに名前だけ地球風ってのも変な話ですからね。
○結論
気になるなら工夫する!
気にならないor考えるのが面倒なら、何でもいいじゃん!
もうこれに限ると思います。
ひとつ言えるのは、「こうじゃなきゃ絶対にダメ!」と言いきれないということです。
読み手が百人いれば、百通りの読み方があります。
私のように万事適当で「別にいいじゃん」的思考の人間もいれば、しっかり考証を重ねたいという方もいるでしょう。
それだけの解釈があって当然だと思います。
「必ずコレ!」と断定するのも野暮なのではないでしょうか。
「マリリンという男」
「金髪碧眼のタロウさん」
「ヒロインの名前がナレニハ・ハシンスセ」
ナレニハちゃんはやりすぎか……まあとにかく、こういったものをオッケーと感じるかアウトと感じるかは、一概には言い切れないと思います。
○余談・瀬尾優梨の経験談
「マージナイト・プリンセス」でオリオンとノルテというキャラを出しました。
その後しばらくして、ある真実を知りました。
なんか響きがいいなー、と思っていたら、そういうことだったのかと気づきました。
たぶん、どこかで見聞きしたのが頭の隅っこにあったんだと思います。
オリジナルの名前を考えるのはいいけれど、一度は検索に掛けるべきだと痛感しましたとさ。
小説のキャラの名前って、黒歴史の扉を開きそうです