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神様が仕事を放棄して下界に降ります  作者: 三宮 琳
第二章〜白女神祭の大波乱〜
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パーフェクトプラン!

 少し頭の中で整理しよう。


 俺は唐突に聖女ロゼッタに捕まり、デートプランを考えろと言われた。⋯⋯⋯⋯なぜ俺に?


 「なあ、なんで俺に頼んだんだ?」


 「それは⋯⋯からよ⋯。」


 聖女ロゼッタは恥ずかしそうに声を潜めて話す。


 「え?何だって?」


 「それはサキュバスの奴隷を連れていたからよ!」


 羞恥心が吹っ切れたのか大声で怒鳴りつけられた。それにしてもサキュバスの奴隷?確かにリリが居るがそれがデートプランと何か関係あるのか?その事をたずねると、


 「その⋯⋯サキュバスの奴隷が居るって事は経験も豊富なんでしょ?」


 あー、そう言う見方が出来るわけね⋯⋯。そうかそうか。


 「それに、今日の魔物狩り大会も一緒に行くくらいだし、仲良いのかなって。」


 なるほど、だがしかし聖女ロゼッタよ。お前は今までの俺の扱いを忘れたのか?口を開けば調子に乗るなだの手を煩わせるなだの。それで、いきなり助けてくれは都合が良すぎるってものじゃないか。


 だが、俺は寛大だから一度の仕返しで許してやろう。というわけで、


 「わかった、協力してやろう。デートプランを練る場所だが⋯⋯。」


 「あんたの部屋でいいわよ。」


 「了解。」


 聖女ロゼッタよ、悪魔に隙を見せたな?⋯⋯神だけど。


 これから俺のささやかな復讐を受け取ってもらおうか!


 そんな企みとともに聖女ロゼッタを部屋へ招き入れる。そのまま椅子へ腰掛けてもらい、俺たちはデートプランを練ることにした。


 「それで偽勇者、あんた協力するって言っても、勇者様のタイプの女の子とかわかるの?」


 「もちろんだ。それと協力するにあたって俺のことは偽勇者じゃなくてシオンと呼べ。」


 「わ、わかったわよ!それでどんな娘がタイプなの?」


 「あぁ、勇者のタイプの娘はな。赤髪ツインテールでちょっと強気、慎ましやかなスタイルでさらに、勇者の持っている聖剣をいきなり奪い取って投げ捨てるくらいアグレッシブな女の子だそうだ。」


 「本当っ!?性格はともかく容姿はそのままあたしじゃない!」


 「そうだな。聖剣を投げ捨てれば完璧だ。」


 んなわけあるか!嘘に決まってんだよ!まあ、ここまで信じ切るとは思わなかったが、うまく行きそうだ。


 「他に勇者様に好かれる条件とかはないの?」


 「もちろんあるぞ。確か勇者はさっき言った感じの娘に『お兄ちゃん』と呼ばれたいと言っていたな。」


 「な⋯⋯。だ、大丈夫よ、あたしは聖女。それくらいどんと受け止めてみせる!」


 お前は聖女をなんだと思ってんだよ⋯⋯。


 「まだあるぞ、確か勇者は心から信頼してる相手には麻痺(パラライズ)の魔法をかけたくなるそうだ。」


 「何それっ!でも麻痺(パラライズ)を勇者様にかけてもらえたら信頼されてる証なのね?」


 「そうだ、ちなみにデート先は商店街の道がいいと思うな。」


 「どうしてよ?」


 「勇者が冒険に使う色々なものを買いたがってたし、それに商店街の道を抜けた先には王都の広場があるだろ?噴水があって、よくカップルが集まる。そこで⋯⋯」


 「麻痺(パラライズ)をかけてもらうのね!バッチリじゃない!」


 ここら辺にしておくか。しかし見事に全部信じたな。こいつが教会の権力者で大丈夫か?ちょっと心配になるぞ。


 「以上の点を全て達成したらきっと勇者はお前にベタ惚れだな。」


 「わかったわ!ありがとう、あんたの事少し見直したわ!白女神様に謁見するのは明日の夕方だから、昼に勇者様をデートに誘ってみるわね!」


 そう言ってバタンと俺の部屋の扉を開けて、ロゼッタは飛び出してった。


 俺の明日の予定も決まったな。あいつらの尾行だよ。面白いものが見れそうだ。今夜は良い気分で寝れそうだ。


 そう考え俺は寝る支度を始めた。
















 その頃、天界


 「これより第12回妹神様対策⋯⋯」


 宰相がいつものように号令をかけようとすると、会議室へと神王城の兵隊が大慌てで入ってきた。


 「む、何事か?」


 「大変です!妹神様が⋯⋯神界西方の統治業務より抜け出し、こちらへ向かってるとのことです!」


 「な、何ぃ!?こちらへ着く時間の予想は?」


 「はい、正規の道を通ってこられた場合はあと二日、しかし妹神様が転移魔法を使われた場合は⋯⋯」


 そこまで兵士が言った時、神王城に高らかなファンファーレの音が鳴り響いた。


 「ま、まさか⋯⋯。」


 ギクリとした顔で宰相は伝令の兵と顔を見合わせる。


 通常、神王城に誰かが来た時は特に何かがある訳では無いのだが、妹神が帰ってきた時のみは、ファンファーレと共に迎えるようにしていた。


 なぜなら、妹神は帰ってきた後、神王に労わせないと猛烈に拗ねて、天界が大変なことになるからだ。


 よって、このファンファーレの音が聞こえた場合、すぐさま神王を向かわせるように神王城での仕組みが出来上がってた。


 「み、皆の者!」


 咄嗟に宰相が何かアイデアはないか神々に問いかけるも、


 「私、勇者くんのこと見に行かなきゃ!」


 「私も白女神ちゃんと約束がありまして。」


 「ボク、今日仕事がたまってて、行かなきゃ!」


 転生神、豊穣神、遊戯神はすぐさま居なくなってしまった。


 「な、なんという事だ⋯⋯。」


 打ちひしがれる宰相の肩をポンポンと叩き慰める神が一人。


 「宰相、僕も一緒に死ぬよ。」


 これから起こりうる全ての未来を悟って穏やかな表情になった弟神だった。


 「弟神様ぁ⋯⋯。」


 感涙にむせぶ宰相。しかし次の瞬間その全てが凍りついた。


 「ごきげんよう、宰相、それに私の親愛なる弟。⋯⋯それで⋯⋯お兄様は?」


 弟神と宰相の運命やいかに!?



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