決心は柔軟に
「これからどうするかなぁ」
悩む俺を馬鹿にするように、茶色の木の葉がカラカラと目の前を転がっていった。それを蹴り飛ばしたい衝動に駆られたが、案外風が強いのかすぐにどこかへ消えてしまった。
さて、本当にこれからどうしようか。たとえここが夢見た異世界だとしても、こんな人一人いないような野生的な森では何もできない。とりあえず町とまではいかなくとも、小さな村ぐらいは見つけたいところだ。
だとすると当面の目標は
「ここから出るしかないな・・・・」
何か行動を起こすにしろ起こさないにしろ、とりあえず森から出ることが先決だ。どこまで森が続いているのかはサっパリ分からないが、この目的を何よりも優先させる。俺はそう決心し、そのための第一歩を踏み出そうーーーーとしたが、無意識に腹をさすっていた。
ぐぅぅぅぅぅぅぅぅ
地鳴りと聞き間違えるような大きな音。そういえば寝てばかりで何も食べていなかった。腹減りというものは自覚してから一気に辛くなるというはなしは本当だったらしい。
「・・なんか食うか」
俺の異世界での最初の行動は、食物探しに決め直された。
テスト期間になにやってんだろ・・・・