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ほっくり選手小説 身内用

作者: 西森

実況「さあ始まりました、ダイナマイトリーグ恒例、12月24日カウントダウン特別試合」

実「イエスキリストの誕生を祝うクリスマス、そのおめでたい日におめでたい勝利を飾り、華々しく年を締めくくるのはどちらのチームなのでしょうか」

実「今日はここ、東北ブルーリザーズ球場より、リザーズ対クロウズの試合をお送りします」

実「解説は、愛媛ブロワーズで監督を務め、過去にチームを3度の優勝へ導いた、弓山柑次郎さんです。本日はよろしくお願いします」

弓「はい、よろしくお願いします」

実「さあ弓岡さん、今日のこのカウントダウンゲームですが、弓岡さんは毎年見にこられていると言うことですが?」

弓「はい、このカウントダウンゲームはですね、スタンドにツリーが飾られたり、観客達に特別グッズが贈られたりして、とても賑やかなんですね。ですので、私は毎年家族で見にきてます。」

実「そうなんですか、あー、今そのご家族さんが映ってらっしゃいますね」

弓「そうですね」

実「ご家族は野球がお好きなんですか?」

弓「野球は好きなんですけど、妻の出身が兵庫なので子供は阪神ファンですねw」

実「そうなんですかw」

弓「はいw」

実「さあ、というわけでそろそろ始まりますでしょうか、今年のクリスマスゲーム」

実「まず守備に着きますのは、リザーズ。今年はとてもいい成績でした。」

弓「えーそうですね、特に新戦力のガルシア、生え抜きの西森、この2人はベストナインを受賞しましたんでね、来年も期待できますよ」

実「対しますクロウズ、こちらも良い成績を残しています。」

弓「1番の島津なんかは足を活かしたり本塁打を打ったり、スター級の活躍でしたね、ファンサービスも旺盛らしいですので、人気者でしょうね」

実「さあ、プレイボールです」

実「今日の先発は柳瀬。高卒ルーキーながら、ダ球界随一のサイドスローを武器に、13勝、防御率0.53という好成績を残しています。」

弓「シーズン開始直後はファンのみなさんが衝撃を受けましたね。あの横変化はオーバーやスリークォーターでは絶対にマネ出来ませんから。」


リザーズベンチ

倉科「すいません、松さん。やっぱりサイドは打ちにくかったです」

松橋「しゃあないな〜。今年から採用されたサイドでまだ使えるのはあいつだけやろ、人気もあるやろうし、打てんのはしゃあない」

倉科「すいません」

松橋「ええ、ええ。次打とう」

松橋「うーん、でもあんだけヒッティングが上手い倉科でもかすりもせえへんかったかー。サイドは手強いなー」

ガルシア「代打で起用されたら打ってやるデス!」


実「1回表終わってリザーズ無得点。これからクロウズの攻撃です。」

実「リザーズ先発はやはりエース渋谷です。


クロウズベンチ

島津「くっそ、直球待っとったのに投げ損ないのフォークに手出てもうた。最悪や」

小山田「はっはっは、だからヒッティング鍛えな意味無いっちゅうとんねん、足とパワーがあっても塁でな意味無いて」

島津「くっ、だあっとれ」


実「7回終わって両チーム無得点。しかし渋谷はそろそろスタミナ切れか。」


リザーズベンチ

監督「おい、柿沢。」

柿沢「はい」

監「肩作っとけ。次だすぞ」

柿「はい」


実「さあ、8回終わって依然スコアは0−0のまま。ヒット数も5本で並んでいます」

弓「さすがに実力が均衡してるんでね、耐久勝負でしょうか。」

実「そうなりますかね」


アナウンス嬢「9回の表、リザーズの選手交代をお知らせします。ピッチャー、渋谷に変わりまして、柿沢。ピッチャーは、柿沢。背番号49」


実「さあ、9回、リザーズは柿沢を出してきました。」

弓「さすがに渋谷は8回で疲労が貯まってるのでしょう。ここは当然の交代といえます。」


嬢「9回の表、クロウズ、選手の交代をお知らせします。8番、徳重に変わりまして、バッター、戸井田。バッターは戸井田。背番号、300」


スタンド「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」

セカイハーササヤイテーヤサシサーニツツマレター


実「おーっと、ここでクロウズベンチ動きます。徳重に代えてバッター戸井田ですか」

弓「うーんこれは9回で決めに行くのでしょうか。」

実「さあ、クロウズのトリック采配は聖なる夜に成功するのか」


柿沢「おっ、戸井田さんか。まあヒッティング低いし、今日テンション上がってるだろうから大振りしてくれるだr

カキーン

柿「」


戸井田に打たれて、若干へこんだ柿沢をクロウズ打線が一気に攻め立てる。一挙4得点で、柿沢1アウトも取れずKO。


リ監「どうすんねん!誰も肩作っとらんぞ!」

??「いや、俺が行きます」

リ監「え?」

シモ「オレガイク」

リ監「いけんのかシモ」

シモ「コウイウトキ、オレノヤクメ」

リ監「しかし、肩が」

シモ「9カイハオレノカイ、ツクッテキタ」

リ監「ほんまか!ようやったシモ!いってこい!」

シモ「オウ!マカセロ!」


シモーネが登板しても状況は変わらなかった、シモーネは1アウトこそとれたが、柿沢と同じ様に4失点。うち3四球という散々な結果だった。スタンドからもブーイングが巻き起こる。


監 「どうすんのやこの状況!いよいよ投手おらんぞ!」

??「アホやなあお前ら、せっかくのクリスマスやのに、ファンにプレゼント贈ったらんかい!」

監督「その声は、もしや...!」

加賀谷「ワイや、ワイが投げたらあんなもんちょちょいのちょいや」

監督「お前ほんまに投げれんのか!?今季の防御率なんぼやったか覚えてんのか!」

加賀谷「30.5や」ドヤァ

監督「自慢げに言うなどあほう!ああもうどうしたらええねん...」

加賀谷「まあ待てや監督。」

監督「なんやと?」

加賀谷「今まで投げてた渋谷くん、柿、シモらはみんな変化球を得意としとる。みんな変化球中心の投球や。まあ渋谷君に関してはストレートもぶっとんでるけどな。」

監督「それがどうしてんや?」

加賀谷「知っての通りワイは速球派や、コースも精密に投げれる。これの意味がわかるか?」

監督「慣れ...」

加賀谷「そや。あいつらはいま完全に変化球に目が慣れとる」

加賀谷「たとえ速球に慣れかけても2アウト取るには間に合うやろ」

監督「信じて、ええんやな?」

加賀谷「おうよ」

監督「よしわかった」


実「おっとここで監督動きます。審判に歩み寄って何かを言いましたが...今の口は...加賀谷でしょうか?」

弓「うーんそうでしょうかねえ、もう消化試合なんでしょうか」


嬢「リザーズ、選手の交代をお知らせします。ピッチャー、シモーネに変わりまして、加賀谷、ピッチャーは、加賀谷。背番号1」


スタンド「ブウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ」


実「おーっと、リザーズ加賀谷を投入してきました。投手切れでしょうか。」

弓「ちょっと意図がわかりませんね...まあ投球に注目しましょう」


リ監「頼むぞ加賀谷」


嬢「クロウズ、バッターは4番、ファースト、柴田」


柴田「ヘッ、とうとうリザーズも降参か、じゃ、ファンサービスといきますk」

ブゥン

ズバーン

柴「へっ?」

加賀谷「ようし、良い球やな」

リ監「おおお!」

猪熊捕手「おお、加賀谷のやつ、結構球走っとるやんけ、いけるでこれ」


リ観客「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」


実「えええええ、え、あ、失礼致しました。ストライクです!しかも158km/h!

弓「プレゼントですね...」


柴「くっそう、絶対打ったる!」

ズバーンズバーン

柴「」

柴「うそ...やろ...?加賀谷に...見逃し三振やと...?」

篠原「4番の先輩が打たなくてどうするんですか全くもう...行ってきます」

ズバズバズバーン

審判「ストラックアウーッ!チェンジ!」

篠「」


おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお


実「なんということでしょうか!加賀谷!6球連続で155km/h以上をマーク!柴田篠原を2者連続三振!力でねじ伏せました!」

弓「パチパチ」


加賀谷「な?監督、ちゃんと抑えたったやろ?」

監「うむ、すまん、ワシが悪かった。許してくれ」

加賀谷「ええよええよ別に。打線がちゃんと打ってくれれば、な」

監「お、おう。おいお前ら!全力で打ってかかれ!」

全「おう!」


クロウズ

監督「なんやあの化けもん!」

篠原・柴田「あれはおかC」

監督「ま、まあええ、次の回抑えたら勝ちや、行けるやろ川島」

川島「オウ、この豪腕でねじ伏せる」ブンブンウホッ

監督「よし行ってこい」

カキカキカキカキカキカキカキカキカキーン

監督「」

ガルシア「WRYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY!!!!」

実「なんということでしょうか!リザーズサヨナラ逆転勝ち!ファンに最高のプレゼントを贈りました!」

川島「」

クロウズスタンド「」

ガルシア「WRYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY」

加賀谷「ようやった!」

SP「家帰って島風ちゃん育てよ」


嬢「ご覧のように、9x−8で、リザーズが勝ちました。

勝ち投手、加賀谷 負け投手、川島 なおガルシア選手には、サヨナラ本塁打賞として、箱根温泉で一泊できる、旅行券が贈呈されます。」


こうして2013年のクリスマスは幕を閉じたのでした。

おしまい

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