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美食の魔王と満ち足りた日々  作者: 次元美食家
三大欲求と隠れ家生活
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溶け合う肌、満たされる魂

湯気が立ち込める露天風呂で、レオンとエリスの身体は互いの熱を求めるように引き寄せられた。昼間の鍛錬で適度に疲労した肉体は、湯の温かさによって限りなく弛緩し、快感に敏感になっていた。エリスの白い肌は湯に濡れ、桃色に上気している。

レオンの腕がエリスの腰に回され、彼女の身体はまるで意思を失ったかのように、吸い寄せられるように彼に密着した。湯の中で触れ合う肌と肌から、じわりと熱が伝わる。

「レオン様……」

エリスの吐息が、レオンの耳元で甘く揺れた。その声は、いつもは凛とした響きを持つが、今は蕩けるように甘やかで、理性の箍が外れかかっているのを示していた。鍛錬によって研ぎ澄まされた彼女の感覚は、レオンからの刺激を、より一層鮮明に、そして深く受け止める。

レオンの指が、エリスの銀色の髪をそっとかき上げ、その濡れた首筋をゆっくりと撫で下ろす。背筋にゾクリとした戦慄が走り、エリスの身体が小さく震えた。彼女の心臓の鼓動が、自分の胸に直接響いてくるように感じられる。

「気持ちいいか?」

レオンの低い声が、湯気の中に響く。問いかける声には、抗いがたい魅惑が込められていた。エリスは答えられず、ただ彼の胸に顔を埋める。

「はい……」

か細く、しかし確かな肯定の言葉が漏れた。湯の温かさに溶け合うように、エリスの思考はぼやけていく。レオンの腕の中で、ただ彼の温もりを感じていたいと本能が叫んでいた。

レオンは、エリスの身体が彼を求めていることを知っていた。彼女の白い指が、彼の背中にそっと回される。熱い肌が触れ合い、互いの体温が混ざり合う。湯の中で、二人の身体はより一層密着し、境界線が曖昧になっていく。

「もっと、深く」

レオンの囁きに、エリスは自らの意志で、さらに強く彼に抱きついた。湯の揺らめきが、二人の熱情をさらに煽る。

露天風呂の湯気が、二人の絡み合う身体を包み隠すように立ち込める。水音と、甘い喘ぎ声が、静かな夜の森に消えていく。エオンの「魅了の瞳」が、エリスの心の奥底に眠っていた本能を呼び覚まし、彼女はこれまで知らなかった快楽の淵へと落ちていった。

湯から上がり、レオンはエリスを抱きかかえ、隠れ家の寝室へと向かった。濡れたシーツの上に横たわるエリスは、まだ快感の余韻に身を震わせている。月明かりが、彼女の艶かしい身体を淡く照らしていた。

「最高だな、エリス」

レオンが呟き、彼女の唇にそっと口付けた。魔物の肉で満たされた充足感と、愛しい女性を抱く喜び。これこそが、レオンが求める至福の瞬間だった。

エリスはレオンの胸に顔を埋め、彼の温もりを全身で感じていた。彼女の身体はまだ熱く、心臓は激しく高鳴っている。剣の鍛錬だけが全てだった彼女の人生に、レオンという存在が、全く新しい快楽と愛情の概念をもたらした。

「レオン様……」

その夜、隠れ家では、再び三大欲求の一つが存分に満たされ続けた。レオンの腕の中で、エリスは安らぎと、限りない幸福に包まれ、そのまま深い眠りへと落ちていった。

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