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美食の魔王と満ち足りた日々  作者: 次元美食家
性欲の覚醒と剣士の誇り
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剣聖の真髄と新たな試練

エリスの覚醒後、隠れ家での日々はさらに深みを増した。彼女の剣術は、レオンとの夜の情事によって得た「さが」の覚醒と結びつき、これまでの「型」に囚われない、自由で官能的なものへと進化していた。その剣の一振りからは、彼女自身の奥底に眠る情熱と生命力が溢れ出すかのようだった。

ある日の午後、レオンはエリスの鍛錬を見守っていた。彼女の剣は、まるで生き物のようにしなやかに舞い、以前よりもはるかに速く、そして力強い。リリアは、エリスの剣技に見惚れて、その小さな体を揺らしていた。ティアもまた、エリスの剣から放たれる生命の躍動に、どこか惹かれるように静かに見つめていた。

「素晴らしいぞ、エリス。お前の剣は、もはや剣聖の『型』を超え、お前自身の『さが』を体現している」

レオンが賞賛すると、エリスの頬が紅潮した。彼女の瞳には、レオンへの深い感謝と、そして満ち足りた情熱が宿っていた。

「ありがとうございます、レオン様。あなた様と出会い、わたくしは本当の己の剣を見つけることができました」

エリスはそう言って、レオンに深々と頭を下げた。彼女は、レオンの隣で、剣士としても、そして女性としても、最高の充足を得ていた。

その日の夕食後、レオンはエリスに新たな課題を与えた。

「エリス。お前の剣は、確かに覚醒した。だが、真の強さとは、それを維持し、さらに高めることにある」

レオンはそう言うと、無限収納から、一本の古びた剣を取り出した。それは、鈍い銀色の光を放つ、どこか不気味な雰囲気を持つ剣だった。その剣からは、かすかに、しかし確実に、エリスの剣と似たような「聖なる力」の気配が感じられた。だが、それはどこか歪んでおり、聖なる光の裏に、不穏な闇を秘めているようだった。

「これは……!?」

エリスは、その剣から放たれる気配に、目を見開いた。彼女の剣が、まるで共鳴するかのように微かに震えた。

「これは、お前の家系に伝わる、とある剣聖が使っていたとされる剣だ。だが、この剣は、その剣聖が道を誤った際に、その邪な想いを吸い込み、呪われたものとして封印されたと聞いている」

レオンの言葉に、エリスは息を呑んだ。彼女の家系には、確かにそのような伝承があった。一族の歴史の中で、力を求めすぎた剣聖が闇に堕ち、その剣もまた呪われたという話だ。

「この剣には、お前と同じ『聖なる力』の源が宿っている。しかし、同時に、持ち主の邪な感情を増幅させ、剣士を破滅へと導く呪いがかけられている。お前には、この剣を浄化し、その呪いを打ち破る試練を与えよう」

レオンはそう言って、呪われた剣をエリスの前に差し出した。その剣は、見るからに禍々しく、近づくだけで精神を蝕むような不快な気配を放っていた。

「レオン様……わたくしに、その剣を……?」

エリスは戸惑った。彼女は、自分の覚醒した剣であれば、どんな困難にも立ち向かえると思っていたが、この呪われた剣からは、彼女の剣聖としての血が本能的に拒絶するような、異質な力を感じたのだ。

「フフフ……。お前の『さが』が、真に覚醒したのなら、この程度、乗り越えられないはずがないだろう?」

レオンの言葉は、エリスのプライドを刺激した。彼女は、レオンの期待に応えたい一心で、震える手で呪われた剣に触れた。

その瞬間、エリスの身体に、強烈な不快感が走った。呪われた剣から放たれる邪悪な魔力が、彼女の肉体と精神に直接作用し、頭の中に、醜悪な幻影がフラッシュバックする。それは、彼女が剣聖の「型」に囚われ、苦悩していた頃の、自らの心の闇だった。

「うっ……!」

エリスは思わず呻き、その場に膝をついた。彼女の顔は、みるみるうちに青ざめていく。

リリアは、エリスの異変に気づき、心配そうに駆け寄った。

「エリスさん、大丈夫!?」

ティアも、エリスの放つ不穏な魔力に気づき、その翡翠色の瞳を心配そうに瞬かせた。

レオンは、エリスの苦しむ様子を静かに見守っていた。彼は、エリスがこの試練を乗り越えることを信じていた。この呪われた剣は、彼女の「さが」の覚醒を、さらに深めるための触媒となるだろう。

「エリス。お前の『さが』は、光だけではない。影もまた、その一部だ。その闇を乗り越え、真の剣聖となるのだ」

レオンの言葉が、エリスの心に響いた。彼女は、長年抑圧してきた自身の心の闇と、向き合うことを迫られていた。剣聖としての重圧、完璧であることへの執着、そして、レオンと出会うまで感じていた満たされない虚無感……。それら全てが、この呪われた剣によって増幅され、彼女の精神を蝕もうとしていた。

エリスは、苦痛に顔を歪ませながらも、呪われた剣をしっかりと握りしめた。彼女の身体から、覚醒した「さが」の魔力が溢れ出す。それは、闇に抗うかのように、明るく輝きを放っていた。

その時、エリスの脳裏に、レオンとの夜の情事が鮮明に蘇った。

彼に抱き締められた時の熱情、肌と肌が触れ合う快感、そして、理性の壁を打ち破られ、本能のままに彼を求めたあの夜の全て……。あの時、レオンは、エリスの肉体と精神の全てを受け入れ、彼女の「さが」を根源から解き放ったのだ。それは、光も闇も、全てを包み込むような、絶対的な愛だった。

(そうだ……わたくしは、レオン様と出会い、全てを受け入れられた……! この闇も、わたくしの一部……!)

エリスの瞳に、強い光が宿った。彼女は、呪われた剣から放たれる邪悪な魔力を、自らの「さが」の力で包み込むかのように、身体中に取り込み始めた。それは、闇を打ち破るのではなく、闇を自らの内に取り込み、浄化するという、驚くべき行為だった。

エリスの身体から放たれる魔力が、さらに強く輝き出した。呪われた剣の闇が、彼女の光によって少しずつ薄れていく。その光景は、まるで闇夜に咲く一輪の花のように、美しく、そして力強かった。

レオンは、エリスの驚くべき覚醒に、満足げな笑みを浮かべた。彼の「性欲」を満たす存在として、エリスは、想像以上の進化を遂げようとしていた。この剣の浄化は、エリスが真の剣聖へと至るための、そしてレオンの「性欲」をさらに深く満たすための、新たな一歩となるだろう。

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