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美食の魔王と満ち足りた日々  作者: 次元美食家
三大欲求と隠れ家生活
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戦いの後の甘美な癒し

ローブの男たちを無力化し、きっちりと「躾」を終えたレオンは、彼らを縄で縛り上げ、隠れ家の地下倉庫へと放り込んだ。

「さて、と。後でゆっくり調理法を考えるか」

そう呟くレオンの表情は、まるで食材を前にした料理人のようだった。彼らは、レオンの安息の地を脅かしただけでなく、今後の食料問題にも繋がりかねない火事を起こした。その罪は重い。

「レオン様……あなたはいったい……」

エリスは、レオンの容赦ない制裁を目の当たりにし、再びその底知れない力に圧倒されていた。普段の怠惰な姿からは想像もつかない、冷酷で圧倒的な「魔王」としての側面に、彼女は畏怖を抱くと同時に、抗いがたい魅力を感じていた。

「心配するな、エリス。俺はただ、俺の三大欲求を満たすことに忠実なだけだ」

レオンはそう言って、エリスの頭を優しく撫でた。その手つきは、先ほどの冷徹な表情とは打って変わって、穏やかで優しい。

「さあ、森も無事だったし、疲れただろう? 温かい飯と、湯で体を癒そう」

隠れ家に戻ると、エリスは言われるがままに夕食の準備を手伝った。今日のメインは、先ほどの戦闘で捕らえた、ローブの男たちが持っていた奇妙な魔力を宿したキノコだ。彼らが「実験」に使っていたものらしいが、レオンの「美食の極致」は、それが食用として極めて高い価値を持つことを教えてくれた。

キノコは、独特の苦味と強烈な旨味を持ち、焼くとまるで肉のようにジューシーになる。レオンはそれを細かく刻み、香りの強いハーブと合わせてスープに仕立てた。一口飲むと、全身の疲労が溶けていくような、深い安らぎが全身を包み込む。

「レオン様……このスープは……」

エリスは、その味に感動して目を見開いた。戦闘で張り詰めていた心が、ゆっくりと解き放たれていくのを感じる。

「体が温まるだろう? 今日は特に疲れただろうからな」

食事を終えると、二人はいつものように温泉へ向かった。湯気が立ち込める露天風呂は、昼間の緊張を忘れさせる、癒やしの空間だった。

レオンは湯船に浸かり、目を閉じて、今日の出来事を反芻する。ローブの男たちの正体や、彼らがこの森で何を企んでいたのか。面倒なことには巻き込まれたくないが、好奇心も刺激される。

その時、エリスがそっとレオンの隣に身を寄せた。湯に濡れた銀色の髪が、彼女の白い肌に張り付いている。

「レオン様……」

エリスの声が、甘く、誘うように響く。彼女は、レオンの横顔を見つめ、その瞳には、感謝と、そしてもっと深い、燃え上がるような情熱が宿っていた。今日の戦いで見せたレオンの圧倒的な力と、その後見せた優しい気遣いが、エリスの心を完全に奪い去っていた。

レオンは目を開け、エリスの方を向いた。湯気の中に、彼女の紅潮した頬がぼんやりと浮かび上がる。

「どうした?」

「わたくしは……レオン様の強さと優しさに、ただ、ひたすらに惹かれるばかりです」

エリスはそう言うと、レオンの腕の中に、自ら身を委ねた。湯の中で触れ合う肌と肌から、じわりと熱が伝わる。

レオンの腕がエリスの腰を抱き寄せ、彼女の身体をさらに引き寄せる。湯の温かさと、肌が触れ合う感触が、二人の間の熱を高めていく。エリスの吐息が、レオンの首筋に触れ、全身に快感が駆け巡る。

「エリス……」

レオンが呟くと、エリスは彼の唇にそっと自身の唇を重ねた。甘く、熱い口付けが、湯の中で交わされる。それは、感謝と尊敬、そして深く燃え上がる愛を伝える、エリスの心からの表現だった。

湯の揺らめきが、二人の熱情をさらに煽る。レオンの指が、エリスの濡れた銀色の髪を梳き、彼女の艶やかな背筋をゆっくりと撫で下ろしていく。エリスの身体は、レオンの指の動き一つ一つに敏感に反応し、陶然とした表情を浮かべた。

「レオン様……あなた様のものです……わたくしの全てを、あなた様に……」

エリスは、理性を失い、ただレオンの腕の中で、彼が与える快感に身を委ねた。彼女の甘い喘ぎ声が、湯気の中に溶け合い、夜の森に響き渡っていく。

戦いの後の疲労は、レオンとエリスの間に生まれた、より濃厚な繋がりと、深い快楽によって癒やされていった。レオンの三大欲求は、まさにこの夜、至福の極みに達したのだった。

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