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(一章)

テーマ:小説(アメニチィー)









俺は三年に進級して今は薫と同じ二組になり、




そして今日から新しい担任がやって来る!




聞くところによると先生の名前は長門と言うらしいが、




何処で聞いたのかは定かではない!




先生はこれまた風の噂で聞いた話しだが、




まだ二十代で独身らしい!








朝、妙に身体が重いのに気付きボンヤリとした感覚で目覚めると




布団の上に篠原が四つん這いになってこっちを見ながら




「悠君起きて!」




って可愛気な声で俺を凝視していた。




俺は咄嗟に跳び起きて身仕度を済ませリビングに向かった。




下の階にあるリビングのソファーへ腰掛けると




篠原は透かさずモーニングコーヒーを入れてくれた。




俺は何気なくキッチンへ眼をやると




姉貴が朝食の準備をしているのが見え何時もの風景に今更ふと想った!




その姿を見ている中に親が他界してからどのくらい年月がたつのだろう。




そうだもう十年余りが経過しているに違いない!




あの時は俺も姉貴も暫く何をしたらいいのか躊躇してたっけ、




であの時は姉貴の奴『ワンワン』言いながら嗚咽(おえつ)してたな!




俺はというと訳も解らずただ立ち竦んでいたっけ!




無理も無いか、あの時はまだ七歳だったもんな!




「起きたの?早く御飯にしちゃって!」




その美声にはっとし浮遊紀行から帰国して声をする方へ眼をやり、




篠原が朝食を喰らって居るのを見て俺はさっさと朝食を済まして




篠原を連れ学校へと足を運んだ!




通学時、俺は昨日の事を思い出していると、篠原が




「昨日はありがとう!ギリギリのところを助けてもらって…。」




って言って俺の方を直視している!




何の話しなのかいまいち解らず、渋々俺は聞いてみた!




「昨日って…何か有ったっけ?」




「覚えてないの?何時もやってたドリフト走行時に




ハンドルを切り間違えて崖下に真っ逆さまの状況で悠君が




素早くわたしの足元に脚を突っ込んでハンドルを操って回避出来たの!」




俯きながら哀しげに応え、意見を求めるようにチラチラ俺を一瞥している!




思い起こせばそんな事あったな!




「ごめん昨日の事は覚えているんだが、




鮮明に思い出すのにもう少しかかりそうだ!」




それを聞いた篠原は微笑ましい顔で俺に擦り寄って




「解った」と言って喜んでいた!








篠原とは廊下で別れ俺は教室に入ると否や




薫の怒声が周りから注目の的に為っちまった!




勘弁してくれこの俺が何をしたと言うのだ!




「昨日どこで何をしてたの?電話しても出掛けてるって言うし、




折角遊ぼうと想って居たのに…。」




剣幕の表情で俺の胸倉を掴んで今にも殴り掛かる意気よいだ!




「悪い昨日は野暮用で…その前にこの手放してくれ?」




薫は渋々と手を取り一瞥噛ましてから




「あんたの野暮用って何よ?」




「買物だよ!本を買いにな」




嘘をついた。仕方ないと思うが、




ここで事実を明るみしてはマズイ気がしたからだ!




昨日は週の折り返し日に当たる水曜なのだが、




一年の時から活動中の『KISS』も終日休業されていたので、




授業が終ると俺は羽根を伸ばして居たところに




篠原から電話で例の業務に精を出す事になった訳なのだ。




「まぁ、しょうがないわね!次回があるわ!」




と困惑な面持ちで言った。








午前の授業も終り昼休みになると隣のクラスから弁当箱を持参して




篠原が来るのも見馴れた光景になりつつある。




一方、薫は横目で確認して教室を出て行くのも何時も通りにすぎない。




だが、一人はまだ馴染めてない素振りで




「あなたたち鴛鴦夫婦みたいね」




なんて茶化すのは長門先生だ。




見た目は清楚で優しそうな女性教員なのだが、




見た目で判断してはイケないと言うのはこの人を見れば納得する。




先生たる者がこうもギャップが激しいと(いささ)か不安になる。




先生はクラスメイトを茶化しながら教室から出て行く間際に




「悠一君あとで職員室にきてね!」




って言って去って行ったが、俺はなにかしたかな?




って頭を悩ましていると篠原が




「昨日の事かも知れない。」




って言いまた弁当に箸を延ばした。




不安に駆られた俺は




「もしや昨日のあれ、見られたとか?」




そうだとしたらヤバイ!俺は弁当を掻き込み即座に職員室に向かった。








職員室に着くと先ずノックをして引き戸を引いた。




そこに長門先生の姿がなく周りの先生に尋ねると




「あの人は昼になるとここには居なくて屋上だったりテラスだったり、




その日によって違うから見てみて」




って言われてしまい仕方ないから上から捜す事にした。




すると案の定屋上の角で煙草を吹かしていた。




俺は先生に近寄って尋ねた!




「俺に何のようですか?」




「昨日、あなた碓氷峠で車に乗って居たわね?そこで何してたの?」




やはり見られていたか…




「言わなくても大体解るけど、




場所が場所的に危険行為等してないでしょうね?




あと、免許は持ってるの?」




「勿論、持ってますよ!




先月の(六月)中旬に必死こいて勉強したら一発で取れましたよ!」




「なら良いけど、今日も行くの?」




「解らないけど、何故です?」




「もし行くなら教えて、これ私の携帯番号」




と手渡されたメモ用紙には確かに番号が書かれていた。




こんな事を話していると休み時間の終を告げる予鈴がなった。



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