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漬物はネクロマンサーの香り~大量レベルアップの秘訣は新鮮な野菜の死体。大根アンデッド(漬物味)から始まる最強への道~  作者: 喰寝丸太
第5章 炊き出しで始まる布教活動

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第30話 聖女

 俺は開拓地に来ていた。

 家が先遣隊によって建て始められて、村が出来つつある。

 村の周りにはチンピラヴァンパイアによって畑が開墾されていた。


 村に入ると先遣隊の五人を呼んだ。


「ご苦労様です。嗜好品と調味料などを持ってきました」

「ありがたいです」

「作物の種も持って来たので畑に植えるといいでしょう」

「そうですね。いいかげん、もろこしにも飽きました」

「ヴァンパイアに護衛を頼んで定期的に村と交易するといいですよ」

「ええ、そうします」


「ここの暮らしはどうですか」

「やりがいはありますね。土地持ちになれるのですから」

「ヴァンパイアってもっと恐いと思っていたぜ」

「禁忌持ちも差別職も考えてみれば一緒です。平等です」

「それな。禁忌持ちの印象が変わったよ」


 先遣隊の意見は好意的だ。

 問題は一般の人達を移住させる場合だろうな。


「また、来ます」


 そう言って村を後にした。


 三日後。

 今日は炊き出しの日だ。


 教会は馬鹿なのかな炊き出しをしている俺とネオシンク教の関連を疑わないなんて。

 それとも知っているけど泳がせているのか。

 そろそろ店の方にも、聖騎士が何かリアクションを見せる頃合だと思うんだがな。


 今日も聖騎士が五人のチームでやって来た。


「邪教の神官よ。許しません、(いさぎよ)くお縄につきなさい」


 豪華な聖職者の服を着た女が口上を述べた。


 俺は扇子(せんす)を解き放った。


「ほほほ。神の威光を見せてあげます。清浄なる息吹よ空間を満たしたまえ【サンクチュアリ】」


 女の周りの空間が光る。

 その光に接触した黒い霧は溶ける様に消えていった。


「聖女様、魔法が効いています」

「そうでしょう。そうでしょう。神の威光が正体不明の毒などに負けるはずはありません」


 聖女が出てきたか。

 対闇属性特化というところか。

 こんな職業もあるのだな。

 持久戦では細菌の屍骸が足りなくなる。

 どうした物か。


「神をお前が語るな」


 ネオシンク教の信者が石を投げる。

 石は光を突きぬけ聖女に当たった。


「痛い、あの者を殺すのです。神敵です」


 聖騎士は躊躇(ちゅうちょ)している。

 魔法から出たら扇子(せんす)の餌食だからな。


 物理は効くという事は。

 俺は護衛役の角行(かくぎょう)香車(きょうしゃ)を渡した。

 角行(かくぎょう)が振りかぶり香車(きょうしゃ)を投げる。

 香車(きょうしゃ)は聖女目掛けて一直線に飛んでいった。

 聖騎士が気がついて盾で聖女を庇う。

 俺は香車(きょうしゃ)の魔法を解いた。

 こうしないと聖女のサンクチュアリで溶けちまうからな。


 ただの剣に戻った香車(きょうしゃ)は盾を(つらぬ)いた。

 上がる血しぶき。

 やったか。


「私の顔に傷が。皆さん逃げますわよ。清浄なる光よ行く手を照らす道となれ【グロウリーロード】」


 光で道が出来て、聖女は我先に逃げ出す。

 慌てて聖騎士が逃げ出し、後には重症の聖騎士が残された。

 サンクチュアリが解除されて、チンピラ神官が残された聖騎士に近寄る。


「あなたを助けましょう。それが正しい行いです。さあ食べなさい」


 チンピラ神官は(かが)んで貧者の楽音(がくおん)を聖騎士に差し出した。

 聖騎士は迷った挙句(あげく)に貧者の楽音(がくおん)を口にする。

 傷が治り、立ち上がる聖騎士。


「礼は言わないぞ」

「ええ、あなたの聖女を守る献身の心に打たれただけです。感謝されようとは思っていません」


 聖騎士は去って行って、さすが神官様だとの声が上がる。

 光魔法に弱いとは聞いてはいたが聖女は強敵だな。

 こうなったら、ジュサ、シャデリー、ビーセスを街につれてこよう。


 でも、全員が闇属性だ。

 ジュサ、シャデリーは言うに及ばずで、ビーセスの魔獣を従える技も精神魔法の一種で闇属性だ。


 家に帰って作戦会議だな。

 テーブルを四人で囲み会議が始まった。

 これまでの経緯を説明。

 三人は上手くいっていたのになんで呼んだのか分からない感じだ。


「強敵が出てきた。聖女だ。光属性の魔法を使う」


 俺は語気を強めて言った。


「光魔法相手じゃ呪いは役に立たないわ。解除されてしまう」

「私の闇魔法も駄目ね」

「ふん、みんなだらしないな。あたいの従魔は平気さ。とはいっても魔獣が正気に戻るだけだけど」

「魔王が最後まで抵抗できた理由よね。正気に戻った魔獣は大抵、目の前の人間を殺そうとする」


「街に魔獣を連れ込む方法がな」

「忘れたのダークカーテンがあるわ。夜、限定だけど」

「よし、それで行こう。教会を夜に襲撃だ」


「ミディだけ。仲間はずれにしないで」


 ミディが入って来て言った。


「ミディちゃんは何ができるのかな」


 俺は優しく尋ねた。


「子供扱いしないで。これでも立派な霊術士なんだもん」

「そうかミディも仲間だからな。一緒に行くか」

「行く」

「よし、死体魔王と四天王だ」

「あたいは下についた覚えはない」


「じゃあ、平等戦隊コウセイジャーだ」

「なんか、ださいわね」

「そうね。ぱっとしないわ」

「あたいもなんか嫌だね」

「ミディも嫌」


「それじゃ、チーム・フリーダーク」

「それで」

「いいわね」

「気にいったよ」

「うん、満足」


「フリーダーク、出撃」


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