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「ええ。実は彼女を作ったのは、魔女の血筋の者でして、おかげで彼女は作られてすぐ魂を得て、そのまま魔力まで持つようになりました。しかも人形としては異例中の異例、彼女は魔女なんです」


「魔女? 人形でも魔女の称号が与えられるものなのか?」


マカが疑わしげに尋ねると、カガミは神妙な面持ちで頷いた。


「彼女の魔力は、そこら辺にいる魔女よりはるかに強力です。しかも1000年も生きていることにより、魔女界でも異例のこととして認められたようです」


『ふふんっ♪ つまりアタシはただの生きた人形じゃないのよ』


得意げに髪を払うアンティークドールの姿を見て、マカは口をあがっと開けた。


「…魔女は流石にウチの領分ではないぞ? リリス辺りに声をかけるか?」


『リリス? あなた、リリスを知っているの?』


リリスの名前に反応したのは、何故かマリーだった。


「知っているも何も…。私の通う高校の二年生だ。ちなみに私は三年生。何を思ってか、昨年こっちに引っ越してきたらしい」


『ふぅん…。まっ、何となく分からないでもないけどね』


「マリーこそ、リリスを知っているということは、何か関係があるのか?」


『正確には、リリスのご先祖がアタシを作ったの。彼女達はそういう力を持っているから』


「…なるほどな」


リリスが転校してきた後すぐに起こった事件を思い出し、マカは思わず顔をしかめた。


『でもリリスの所に送られるのはカンベンね。…あそこは変わってしまったわ』


「まっ、その意見には賛成しておこう」


本来、人の夢を実現し、人の愛を糧に生きてきた魔女達。


しかし近年、おかしな方向へいってしまったことを、マカは他人事とは思えずにいた。


それはまるで、マカの同属と同じだったから…。


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