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春に訪れた珍客

「春…と言うより、もう初夏だな。毎日暑くてたまらん」


「…マカ。だからと言って、アイスティーを飲みに店に寄らないでもらえますか? 何度も言うようですが、ここは小物屋ですから」


「おおっ!? ソウマさんが珍しく文句を言った!」


「…勇気ある行動だな」


いつもの摩訶不思議な小物屋には、店主のソウマにバイトのハズミとマミヤ、そしてマカがいた。


マカは窓際のテーブルセットにいて、アイスティーをストローでズルズルすすっていた。


…見た目は女子高校だが、中身は異様に年寄り臭い。


「ああ、安心しろ。今日はメイド達からの使いだ。ハズミ、マミヤ、悪いがこのリストにある商品をそろえてくれ」


「あいよ」


「分かった」


マカはカバンから一枚のメモを取り出し、マミヤに預けた。


「…ああ、これは倉庫にあったな。俺、ちょっと行ってくる。ハズミ、手伝ってくれ」


「分かった」


2人が動き出した後、ため息をつきながらソウマがマカの向かいのイスに座った。


「やれやれ…。ようやく騒がしい春が終わりましたね」


「春は何かと動き出すからな。人間も、人成らざるモノも」


マカはふと目を伏せ、軽く息を吐いた。


「まあこれからいろいろあるが、今は…」


改めて笑顔になろうとしたが、店に近付く不穏な気配に口を閉じた。


同じくソウマも険しい顔になる。


「…おい、ソウマ」


「ええ、分かっています。しかしこの店には、条件をクリアしなければ入れないはずです」


しかし気配は店のドアの前に来た。そして、


「ごめんください」


珍客は訪れた。



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