第四章 尉遅敬徳の山賊退治 其の壱
尉遅敬徳の山賊退治が始まります。
黄巾賊の襲来から一夜が明けた。
街に戻ってみると辺りには切り刻まれた死体の山や、瓦解した家屋の山があり、
黄巾賊の襲来の無残な爪痕があちこちに残っていた。
生き残った人々は、いつまでも落ち込んではいられずこれからのために
早くも家族や恋人の遺体を埋葬したり、家屋の修繕を行ったりしていた。
「人間とは強いものだな。早くこのようなことが起きないように
平和な世を作り上げなければならんな。」と李世民は思ったのだった。
そのとき朝早くから近隣に斥候に行っていた尉遅敬徳と李陵が戻ってきた。
尉遅敬徳がいうには近くの山に500人くらいの山賊が住み着き
山の近くを通るものや、近隣の村から略奪をしているらしい。
官軍は黄巾賊討伐で忙しく野放しになっているとのことだった。
また山賊の頭の周元は、力で皆を押さえつけていて好き放題やっているが
必ずしも皆が好きで山賊をやっているわけではないということだった。
「頭領の周元とやらを倒して他の皆をうまく説きふせば軍資金と兵が一度に入るかもしれません。」
と李勣はいう。
「では私が行ってまいりましょう。皆は村でゆっくりしていてください。」
先ほど斥候から戻ってきたばっかりの尉遅敬徳だったが、
そのままさっさと目的の山まで行ってしまった。
「相手は500人もいる。大丈夫であろうか?」
「李世民殿、敬徳殿なら安心です。間違いなく山賊どもを従えてくるでしょう。」
「そうだな、信じて待つことにしよう。」
尉遅敬徳は山賊の住むといわれる山の麓まで来ていた。
山の中腹辺りを見ると小屋のようなものや畑もあり、何人かの男がちらちらと見えた。
「ふむっでは行くか。」
尉遅敬徳が山道を登ろうとしたときだった。
「お前、ここに何しにきた!」
5人の武装した男たちがいつのまにか尉遅敬徳の周りを囲み
それぞれが武器の先端を向けていた。
そしてその中の隊長格の男が尉遅敬徳に問い詰めてきたのだった。
「私は尉遅敬徳といいます。働いても働いても官軍や黄巾賊に全て奪われてしまい
この世の中に嫌気が差しています。どうか私を仲間に入れてください。」
隊長格の男が答えた。
「うむ、お前は見た目は力も有りそうだし使えそうだな。しかし俺の一存では決められぬから
上まで行って周元様に会いお願いしてみろ。」
「ありがとうございます。これは少しですが・・・」尉遅敬徳は少し金を握らせた。
「まあ貰っておこう。よし、お前!こいつを周元様のところまで連れて行ってやれ。」
隊長格の男は部下の一人に尉遅敬徳を周元の元まで連れて行くように指図をすると
また周辺の警戒をしに戻っていった。
主な登場人物の能力表(これから毎回少しずつ載せます。あくまで作者の想像です。)
名前:統率力:武力:知力:政治力:魅力
李世民:100:80:95:100:100
李勣:87:35:98:85:92
尉遅敬徳:100:100:78:30:87
秦叔宝:95:98:53:41:84




