表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
見果てぬ夢  作者: 巨太郎
2/19

第二章 後漢の名将たち

夕日を映し出す河はとても美しかった。

「どの時代でも黄河の壮大さは変わらぬものだな・・・」

李世民は300年以上前の世界にとばされ少なからず気が落ち込んでいたが、

自分の見知った黄河という光景を見ることによって幾分か気を落ち着かせたのだった。

「おーいそこの人たち、もうじき暗くなると黄巾賊があらわれるそうですよ。

早く宿に入った方がいいですよ」

黄河を見つめていた4人の後方からそう声をかけてきたのは

姿はみすぼらしかったが、どこか人を惹きつける感じのある青年だった。

「ありがとう。ではそろそろ我々もどこかの宿にいくとするよ」

「それがいいと思います。では。」青年は足早にその場所をさっていった。

「あの青年、帝王となるべき資質を持っているとみました。」

「ほぉう、李勣もそう感じたか?私もそう感じた。英雄は英雄を知るというやつだな。

近い将来彼とは敵同士となって戦うかもしれんが、彼にとって不幸なのはこの私、

李世民がこの時代にきてしまったことだな。」

四人はその場を離れ、宿探しにいった。しかし良く考えてみれば

この時代の通貨を持っていない。

なんとか雨露しのげるだけの小屋を気のいい宿屋の主人から借りることができた。

宿に泊まる旅人の馬を泊めるための小屋のようだった。

中には馬はおらず、4人には広すぎるくらいの小屋だった。

しかし馬はいなかったが先客がいた。先ほど宿屋の主人に「仲良くやって下さいよ」

と言われたが、4人の仲のことではなく、先客と彼らたちの仲のことだったのだ。

先客は3人いた。そのうち二人はまだ20代前後の歳にしかみえないが

みな目つき鋭く肉体は鍛え上げられていた。

しばらく重苦しい沈黙の間が続いたがそれにたえきれなくなったのか秦叔宝は

三人組に声をかけた。「私の名は秦叔宝。こちらの李世民殿に仕えているものです。

今この世はかなり乱れています。その原因となる黄巾賊を退治しようと

我々は立ち上がりました。

もしよければこれも何かの縁、あなた達のことをお聞かせ願えませんか?」

初めは躊躇っていたが、三人の中の一番年長者が答えを返してきた。

「私の名は衛青。この二人は甥の霍去病に李陵・・・信じてもらえぬかもしれぬが、

実は私達はこの時代の人間ではない。ふと気が付くと荒野に転がっていた。

どうしていいかわからず彷徨い歩いていると、暗くなってきたので

宿を探しここに泊めさせてもらったというわけだ。」

秦叔宝も自分たち4人の事を話した。その話をきくと衛青たちもびっくりしたよううだが

自分達も現に異世界に飛ばされているだけにその話を信じた。


ここで簡単にだが衛青、霍去病、李陵について少しふれておこう。

衛青,前漢の武帝に仕えた将軍で小役人の父が主家の下婢と密通して産ませた子。

正妻の子供たちから奴隷扱いされて育った。ところが同腹の姉衛子夫が武帝の愛妾と

なったおかげで,彼は武帝に目をかけられ,運命が開けた。

元光6年(前129年)衛青は車騎将軍に取りたてられて匈奴討伐に出撃。

この緒戦で大功を立て一躍その名を知られるようになる。

以来匈奴としばしば戦って戦果を上げ,その功によって大将軍に昇進する。

霍去病、前漢武帝時代の将軍。衛青の甥。18歳にして高級士官となり軍に入る。

そして衛青に従い匈奴討伐にいく。戦っては匈奴の首級を山ほどあげ

武帝の寵愛が高まり驃騎将軍に列せられる。

その後もめざましい活躍をみせ匈奴の王を二人惨殺したり、

本拠地を強襲するなど壊滅的なダメージを与える。しかし24歳の若さで他界する。


李陵、前漢武帝時代の将軍。李広の孫。兵5千を率い匈奴討伐の別動隊として敵地に赴くが、

匈奴軍三万に遭遇してしまう。しかしそれを破り追撃するが今度は匈奴八万に囲まれてしまう。

地形などを利用し初めは有利に戦うがついに力つきやむなく匈奴に降りる。


さて話を戻そう・・・

「どうだろうか?私達も元の世界に帰る事をあきらめたわけではないが、

どのようにして帰るのかわからない。そこでこの時代でもう一度自分の

国を造ろうと思っているのだが一緒に来てはくれないだろうか?」

李世民は三人を懇々と説いた。

「元の世界に戻るまでならば」と条件付で一緒に来てくれることを約束してくれた。

「おおっ漢の名将といわれたあなた達が来てくれるとは心強い。」

こうして七人は手を取り合い、新しい国一緒に造ることを誓いあったのであった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ