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見果てぬ夢  作者: 巨太郎
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第十七話 洛陽炎上

献帝は同じ劉姓で皇族の血を引き人徳者として噂のある劉備を父のように慕っていたので


長安に遷都する提案を承諾した。歴代の漢の皇帝が都としていた洛陽を火の海にすることを


献帝は心苦しくも思ったが、董卓を倒すための計略だと聞いてやむを得ないと思った。


しかし劉備は歴代の陵墓を荒らす事だけは献帝に伝えることができなかった。


その頃連合軍は南陽郡太守の袁術と兗州刺史の劉岱の軍を先陣として洛陽に向けて進んでいた。


今回は李世民と曹操は後陣に回された。


これ以上活躍されると後の論功行賞で二人にばかりいい思いをさせてしまう。


そんなわけにはいかないと目先の利益にとらわれた者たちが我先にと洛陽を目指した。


洛陽からは董卓が長安まで引き上げるための時間を稼ぐために李カクと郭シが5万の軍勢を率いて出発した。


李世民は連合軍20万が迫っているのにもかかわらず、洛陽の防備を固めるわけでもなく


李カクと郭シが5万の軍勢を率いさせて迎撃させるだけの董卓の行動に疑問を持っていた。


「何か策があるのではないだろうか?」


そう思っているときに久々に陳慶之がやってきたことを告げる。


「おお、久しぶりではないか。陳慶之自らが私に報告にくるとはどうしたのだ?」


「おかげ様で諜報部隊にも人が集まり優秀な部下がにも恵まれ今では少し暇をもてあましています。」


暇をもてあますというのは陳慶之の冗談なのだろうが、陳慶之自ら来るということは余程のことなのだろう。


「董卓は史実どおり洛陽を焼き払い長安に遷都するつもりです。しかもその案をだしたのが

 劉備配下の管仲という男だそうです。」


「管仲?春秋時代に斉の桓公を覇王の一人にした管仲か?しかも劉備が洛陽にいるだと?」


「管仲はおそらくあの管仲でしょう。我々も来ているのですからないとは言い切れません。

 また劉備の元にはやはり関羽と張飛もいるようです。

そして献帝は劉備らと共に先に長安に向かったようです。恐らく董卓を殺すための策略でしょう。」


「わかった。すまないが陳慶之よ、引き続き劉備の動きを探っておいてくれ。

 しかしあの黄河のほとりであった劉備がそんな大胆な策を採用するとはな。」


陳慶之は報告が終わると拱手してその場を去った。


李世民は積極的に董卓軍に攻め込まないように指示を出した。


西暦190年2月


ついに董卓は洛陽の全財産を運び出したのか、建物という建物を破壊し


人がいようが関係なくすべてに火を放つという行動にでた。


そして消火ができないくらい火が膨らむと長安に向けて退却したした。


李カクと郭シは連合軍に散々に攻め込まれ壊滅状態に陥っていたが


董卓が退却したということを聞き、急いで長安に退却を開始した。


連合軍は財宝目当てに洛陽に入り、無残に変わった洛陽を眺め


しかし財宝を手に入れるために消火活動を行った。


しかし焼け石に水で全く火の衰える様子はなく燃えるに任せるしかなかった。


また曹操だけは追撃しようと袁紹に進言するが認められず


曹操軍単独で退却する董卓軍を追ったが関羽と張飛の待ち伏せに合い


撃退されて故郷に落ち延びていった。


洛陽は10日間ほど燃え続け焼くものがなくなってようやく火の手が収まった。


栄華を誇っていた洛陽の都は灰塵と化し、洛陽を眺めて呆然としていた


各諸侯は残っていてもしょうがないとそれぞれ自分の国へと戻っていった。


そして連合軍は自然に解散となった。

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