第十二章 シ水関の戦い
華雄は連合軍が集まる陣の前まで追いかけてきた。
「連合軍は腰抜けどもの集まりか?誰か俺と勝負しろ!」
「俺が相手になってやる!」
そういうと、袁術配下の猛将の兪渉が槍を片手に馬に乗って陣を飛び出した。
兪渉のするどい槍の一撃を華雄は難なくかわすと大きく振り上げた刀を兪渉の頭の上から振り下ろし
馬ごと両断していた。
「次は俺は相手だ!」韓馥配下の潘鳳が勢いよく飛び出していったが、
潘鳳も華雄と3合ほど打ち合っただけであっけなく討ち取られてしまった。
「それだけ数がいて俺に勝てるやつはいないのか?」
連合軍は華雄の強さに震え上がり誰一人陣から出ようとしなかった。
「え〜い、我が軍の顔良か文醜が来ておれば華雄なんぞにでかい顔させることはなかったのに。
誰か華雄を討てる者はいないのか?」
袁紹は今の現状を嘆きながら諸侯を見渡すが誰も華雄に立ち向かおうとする者はいなかった。
「少し歴史が変わったようですね李世民殿。史実なら孫堅が、演義なら関羽が華雄を討つはずですが?」
「李勣よ、関羽どころか劉備も張飛もおらんぞ。このまま華雄を倒すものがいなかったら
相手を勢いづかせ、連合軍の士気は下がり敗北してしまうぞ。」
「関羽や張飛がなんだってんだ!李世民様、俺にやらせてください。」
そういって名乗り出たのは程咬金だった。
「華雄ごとき秦叔宝兄貴たちが出るまでもない。俺がやっつけてやる!」
そういうと程咬金は馬にまたがり斧を構えて李世民が止めるのも聞かずに陣を飛び出して華雄に向かっていった。
「やい華雄、江夏太守李世民様の配下程咬金が相手だ。おとなしく首をよこせ!」
「名も聞いたこともない雑魚が来たか?よし遊んでやる。」
「雑魚だと?許さん華雄!」」
程咬金は両手に片手用の斧をそれぞれもち華雄に襲い掛かった。
左右から変幻自在に繰り出される程咬金の斧に華雄は防戦一方だった。
「なかなかやるな小僧。勝負はお預けだ。」
そういうと華雄は馬を反転させ逃げようとした。
「逃げるか華雄!」
おいかけようとした程咬金に向かって華雄は弓を取り出し程咬金に放つ。
何とか斧で放たれた弓を叩き落した程咬金だったが、そこに華雄の繰り出す槍が襲う。
華雄の槍が肩に突き刺さり程咬金は馬から落馬した。
「くそう、汚いぞ華雄!」
「ははは、殺されなかっただけありがたいと思え。」
程咬金は肩の傷を抑えながら李世民の元に戻っていった。
「今日はこの辺で戻るとするか。また明日相手してやるぞ腰抜け連合軍共。」
そういって華雄が帰ろうとしたときだった。
「まて俺が相手をしてやる。」
華雄の前にたっていたのは尉遅敬徳だった。
「連合軍はよっぽどの人材不足らしいな。こんな無名なやつを・・・」
華雄はそれ以上しゃべることが出来なかった。
すでに華雄の首は胴体から離れ、地面に落ちていた。
それを尉遅敬徳は拾い上げると華雄軍に放り投げた。
「私のような無名な男に殺されるとは華雄というやつも大した事ないな。」
しかし華雄の強さをしっていた華雄軍の将軍たちや兵士たちは震え上がった。
華雄が一撃で殺されてしまったからだ。
「シ水関まで退却!」
華雄軍は一斉に退却しだした。
「袁紹よ追撃だ。好機を見逃すな。」曹操が袁紹にいった。
「そんなことおまえにいわれなくてもわかっておる。全軍突撃だ!」
袁紹は突撃命令を出した。
一斉に陣から各諸侯たちが追撃にかかる。
華雄がいなくなった5万の兵は次々に連合軍に討ち取られていった。討ち取られた数は2万。
そして連合軍に降伏し組み込まれていったもの2万。
逃げた1万はシ水関を放棄して虎牢関に逃げ込んでいった。
連合軍は誰もいなくなったシ水関を難なく陥落させたのだった。
「次は虎牢関だな。」
「李世民殿、虎牢関を守るのは三国時代最強といわれた呂布です。」
「今度こそ俺がやっつけてやりますよ。」と程咬金。
「お前は強いんだがいつも詰めが甘いからな。」
「秦叔宝の兄貴そりゃないぜ。。。」
明日は虎牢関攻め。束の間の休息をとる李世民たちであった。




