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地球最期の学芸員  作者: やまけん
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第4話:298の始まり-新観光特区エリア298-

 いつものように、人っこひとりいない、エリア298の広い幹線道路を車で走る。

 ちょうどいま、298駅前のホテルにさしかかったところだ。

 助手席から入ってくる風は冷たいので、窓を閉めてしまいたかったが、首を出せない状態になるとサーバルちゃんが怒リ出すので、ギリギリ首が出せる範囲まで開けておいた。サーバルちゃんなりに、周りを監視してくれているのだろう。

 ここはもともとそんなにひと気が多い地区ではなかった。研究都市として成り立っていたので、みんな基本、それぞれの施設に引きこもるような生活をしていた。それでも駅前に298エクスプレスができてからは、研究者以外の人も増えてきていた。駅前に車以外の動くものが見られるようになってきていたのだ。

 そう、あの事件が起こるまでは。


ー1年前ー

 夜も日をまたごうかという時刻、仮住まいにしていた駅前のホテルの一室で、僕は疲れ切ってベットにうっつぷしていた。

 今日は地方創世プロジェクトの第1弾「新観光特区エリア298・観光博物館プロジェクト」のオープンに向けた前夜祭が、内部関係者のみで執り行われたのだ。僕も地方創世大臣として本件に大きく関わっていた。

 通常なら、いちエリアに大臣がわざわざ赴くことはありえないのだが、パイロットプロジェクトということもあり、何か起こったときの温度感も高いため、僕は自ら現場の指揮を取っていた。

「…ジリリリリ」

 部屋の電話が鳴った。出る前から相手が誰だかわかるような気がした。

「もしもし」

「はい。シンゾーです。コーゾー君、エリア298の地方創世プロジェクトは順調ですか?」

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