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現代剣士異世界へ  作者: 布団大好き
1/1

現代剣士冒険活劇!

まだ異世界には旅立ちません

朝、緒方清次郎は剣を振るっていた。


「シッ」 「シッ」


清次郎の振るわれる剣のそれは剣道の竹刀ではない。刀だ。ここ、廃れてしまった緒方流剣術道場、だだ一人の門下生にして師範代、緒方清次郎16才は毎日この道場で素振りをしている。


毎朝、起きると共に道場の清掃、ランニング、肉体鍛練、そして今行っている刀の素振りを毎日、冬の日も雨の日も欠かさずやっていた。そして、


「おはよう、清ちゃん」


「清ちゃんと呼ぶなと何回言わせる気だ?」


「だって清ちゃんは清ちゃんだもん」


もうこの返しを何回やったことだろうか。清ちゃんと呼んだ彼女、小鳥遊まりなは清次郎の向かいに住む幼なじみ。


「もう朝ごはんできてるよ」


「あぁ」


シッと最後の素振りを終わらせ汗を流したあと清次郎はある写真に向かって、いってくるよじぃちゃん。といった。


緒方清十郎


緒方流剣術創立者であり、第2次世界大戦が終わり経済成長した日本の影で暗躍した人物。刀ですべての主要人物を守り、また、斬り捨てた。


「いてぇよ!何すんだよ!」


「腰がなっとらん」


廃れてしまった道場に通う幼き清次郎、母親は行くのは止めなさいと言っていたが幼き清次郎がみた祖父の剣は憧れになってしまうのも無理はない。清次郎は祖父に頼み込んだ、剣を教えてくれと。しかし祖父は言う


6才になるまで毎日5キロ走れ。


孫なんてこと言うんだこの腐れくそじじぃ!


そう言って道場を飛び出した清次郎、そして、走る、毎朝5キロのランニングは成長につれ15キロに変わったが。


6才の誕生日、毎日足しげく祖父の素振りをみていた清次郎はあるものを貰う。


模擬刀


嬉しかった、これでやっと剣を教えてもらえる。しかし甘くなかった。祖父は完全実戦方式で清次郎に剣を教えた、毎日アザだらけになって帰ってくる清次郎に母親は発狂したがそれでも清次郎は泣き声を言わない。毎日道場に通った、そんなある日。


なにしてるの?


窓際で興味津々で眺める女の子、小鳥遊まりなだった。



じぃちゃん。じぃちゃん!床に伏せる祖父に向かい叫ぶ清次郎


うるせぇぞ糞孫


肺がんになって尚減らず口を叩く祖父、しかし清次郎は分かっていた、祖父はもう長くない、傍らいるまりなは泣いている。


「俺が勝つまで死ねねぇって言ってたじゃねぇか糞じじぃ!」


「お、おまえ、が、儂にかつな、ど100年はやいわ糞孫」


「もう死にそうじゃねぇか!」


「はっ!な、なら儂のいっ、しょう勝ちだ」


「うぇぇぇん!清じぃちゃぁぁん!」


「す、すまんのまーちゃん、糞孫、頼んだぞ」


そして、亡くなった。


葬儀は家族だけで行った。そこで弁護士が持ってきた遺書。


道場と母屋は清次郎に譲る。


清次郎は初めて泣いた。もう祖父は剣を教えてくれない。夏に食べさせてくれた井戸で冷やしたスイカはもうないのだと。


今清次郎は道場に住んでいる、高校生になったのだからと親が許可してくれた。


それにまーちゃんも向かいにいるしね。


母親よそんなに息子が信用できないと。


「清ちゃんどーしたの?早く食べて高校いこ?」


「そうだな」


清次郎は、母屋に向かった。


行ってきます


朝食を食べ、学校に向かう清次郎達。


「いよいよ高校生だね!」


「かわんねぇーよ」


いけずぅとまりなはそっぽを向いた。その時


ドンっ


あっごめんなさい


いてぇな!


いかにも不良ですと言わんばかりの制服をだらしなく着た学生達にまりなはぶつかってしまう。


「大丈夫か?すまん連れがよそ見をしていて」


尻餅をついてしまったまりなを助け起こしながら清次郎はそう言った。


「なんだてめぇ!てめえに用はねぇんだよ!」と清次郎の胸をドンと突く


「ねぇちゃん詫びに俺らとしっぽりいかねぇ?」


ねっとりとした視線をまりなに送る不良達 「あっ、あの」


まりなは動揺してたたらを踏む。 


「こんな冴えない男ほっといて俺らと遊ぼうぜ!」


と、まりなの腕を強引に引っ張ろうとした腕を


「すまない」


清次郎が遮った。


「さっきからなんなんだよおめぇはよぉ!さっきから!」


「この子の連れなんだ、詫びなら俺からもしよう。」


「おめぇの詫びなんていらねぇんだよ!俺達はこの子と遊ぶから消えろよ!」


「せっ清ちゃん」


怯えた視線を清次郎に送るまりなに対し心配するなと笑う清次郎それが不良達には気に入らない。


「にいちゃん彼女の前だからって調子に乗るなよ?3人に勝てるとでもおもってんの?」


典型的過ぎるだろ、いくらなんでも古くさすぎる。俺がこの茶番を仕掛けたと思われないだろうな?とまりなを盗み見た清次郎は心配そうに見つめるまりなと目があった。杞憂か、まりながそんな事思うわけないか。


「いや、そういうつもりではないんだ。俺達はただ学校に向かいたくて。」


「おまえが行くのは病院だよ!」


と清次郎に不良が殴りかかった。素人に毛が生えたようなテレフォンパンチ、避けれない訳がない。


てめえ避けてんじゃねぇよ!と不良が繰り出す連打。そのすべてを清次郎は余裕を持って避ける。


「まりな、俺の後ろにいろ」


という間にも不良は清次郎に攻撃をしていた。そのすべてを、避けながら清次郎はいう。


くそがぁ!


破れかぶれの大振りに合わせ腕を取り清次郎は不良を投げる。


反転する視点、迫りくる衝撃に息を飲んでいるとガクッと襟に衝撃を感じ、ペタリと不良は尻餅をついた。


他の不良はみていた、清次郎が投げた相手をケガさせないように襟をつかみアスファルトに直撃させないようにするのを。喧嘩を売ってはいけない相手だと知ってしまった。


そんなことを知らない当事者はナイフを取り出す。


おいもうやめろよ!


他の不良の制止も耳に入らない位激昂している不良。


清ちゃん!と心配するまりなをおいて涼しい顔をして清次郎は始めて構えた。


緒方流剣術 無手の型

 

剣術とは何も刀だけの技術ではない、武器を持った相手を丸腰で制圧する、緒方流だけではないがその技術は存在する。その技術を現代社会において刀を持てない清次郎に祖父は教えない訳がない。


不良がナイフで突く、その軌道に合わせ手の平の裏でナイフの腹を滑らせながら相手の腕の伸びに合わせ拳を作り不良の顎をとらえた。


緒方流剣術 無手の型 刃流し


ぐるんと白目を剥き不良は倒れる。


倒れた不良を見つつ清次郎は不良のケガの有無を確認後、


「すまない、ケガはしていないが万一の後遺症があるかもしれない、病院に連れていってもらえないだろうか?」


ぶんぶんぶんと首を縦にふる不良を見てまりなに行くぞっと連れだった。


「清ちゃんありがとう」


気にするな、とぽんと頭にてを置き改めて学校に向かう清次郎達。


俺は、お前に救われているよ


祖父がなくなり鬱ぎこんでいた清次郎をずっと慰めていたのはまりなだ、毎日毎日様子を見に来てくれて慰めてくれた、幼い清次郎はまりなに辛く当たったこともあった。それでもまりなは離れなかった。


いつか絶対恩を返してやる


そう思いながら学校についたのだった








構成はありますが行き当たりばったりです応援お願いします


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