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そう遠くない未来。  作者: 薄桜
葵×聡太
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新しい関係

やっとです。

3つのお話を、章で分けて流します。

まずは、「葵×聡太」(8話)

次に「美晴×芳彰」(10話)

最後は「朋花×航」(たぶん7か、8話・・・まだ修正中です。)

の順番です。


R15となっておりますが、「美晴×芳彰」の話だけです。


では、いつもの10時更新でいきますので、よろしくお願いします。

チャイムの音を合図に玄関に向かい、外に出て、いつもの挨拶を交わす。


「おはよう、聡太。」

「おはよう、葵姉。」


・・・でも私達は以前とは違う。

私の弟の友達は、この間から私の彼になった。


けど実は、まだちょっとくすぐったい。

でもそれが、何だか嬉しい。


「一緒に行かない?」

どうせ同じ場所・・・同じ学校にに向かうのに、今まで通りここで別れてしまうのは、やっぱり寂しいし妙な気がして、そう誘ってみたけれど・・・聡太の反応は芳しくなかった。

「あー、うん・・・そうしたいのは山々だけどさ、いきなり航一人置いていくのも何だし、美晴さんも・・・ねぇ? ちゃんとお互いに、そういう話をしてからにしようよ?」

って、そうやんわりと断られてしまった。

でも聡太の言い分はもっともで、私の我が侭かなって納得した。

「そうね、じゃぁ私、美晴に話してみる。」

「うん、僕も航に話してみるから。」

それから少し手を繋いで・・・名残惜しくも指を離した。

「じゃぁ、お先にね。」

「うん、気をつけてね。」

手を振って、後ろ髪を引かれる思いで背を向けた。

でもやっぱり離れ難くて、角を曲がるまでに2度後ろを振り返ってみた。

すると、優しそうな眼差しの聡太がちゃんと手を振ってくれて、すごく嬉しかった。


という訳で、いつもの朝と同じように、一人で待ち合わせ場所に行くと、美晴が何かを企んでいる顔をして待っていた。

何これ? さっきまで私すごく幸せな気分だったんだけど、まさか、これから嫌な気分にされるの?

「今度から、聡太と一緒に行こうと思うんだけど、いいかな?」・・・って話を出す前に、必要以上の笑顔を見せる美晴が、私より先に口を開いた。

「ちょっと遅くなったんだけどさ・・・葵、おめでとう、これ私からのプレゼント。」

そう言って差し出された封筒を、私はつい何気なく受け取ってしまった。

「何?」

おめでとう? 誕生日はまだ先だし、祝ってもらうような事なんか無い。

鮮やかなグリーンの地に、レースの細かな細工が施された、とても凝った作りの封筒で、裏の宛名を書く面には薄っすらと花の模様がある。

いかにも女の子らしいものだが・・・相手は美晴だ。そんな可愛らしい物が入っている訳が無かった。

恐る恐る開けてみると、中には何枚かの写真。

・・・ほらきた。

今までの所業が脳裏を掠める。

過去、私の彼の写真は多くの生徒に対して販売されていた。

そう、美晴の手によって。

これには彼の妹も荷担しており、彼には批判しにくい状況で繰り返されていたと聞いた。そして、どの写真もいつ撮ったのか分からないものばかりで全く油断ならない。と、こぼしていた。おまけに、私の写真も商品にされていたらしく、後で売上の一部を渡された事もある。

『肖像権使用料。』と笑って。

だから無性に嫌な予感がした。

写真を取り出す前に美晴を見やると、飄々として私を急かす。

「ほらどうぞ、記念写真だよ?」

「何の記念よ?」

一応いくらか覚悟をして写真を取り出したものの・・・その写真を目にした私は固まってしまった。

「見てたの!?」

「うん。」

「どこからどこまで?」

「最初から・・・ぁ、こ、この写真の辺りまでは・・・。

どうしたの美晴? 目を逸らして赤くなって、途中から何か変よ?

え、まさか・・・照れるくらいなら、こんな事しないでよ。

「えーと、うん、まー、大体?」

何かを誤魔化しているのも気になる。けど、この写真はただ事じゃない。

そう、この写真には、彼と付き合う事になった日の出来事が収められていた。

距離のある二人の姿、私に抱き着かれた彼の手が彷徨っている姿、抱き合う姿、

そして・・・

「キスまでするとは思わなかった。やるね、聡太くん。」

彼の事を褒めてくれるのは、まぁ悪い気はしないけど・・・


ねぇ、私はそれに何て答えたらいいの?

かなりリンクしてる部分がありますので、最後に「なるほどー」と、

思っていただければ・・・いいな。

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