3 姫の信者
次の日、声をかけてくれたエディガーさんについて貴族街に入った。門番はエディガーさんが見せた紙をみて私を一瞥して頷くと簡単に通された。
中の建物はやはり壁の外とは違い豪華な作りが多かった。何よりも区画が大きい。貴族や金持ちの邸宅が多いからなんだろうけど、お庭付きだ。
この中にも一応商店があるらしい、なんでも日用品が多いらしいけど。
歩いてるのは使用人が多いらしいとか説明を聞きながら、エディガーさんについて行った先は大きな貴族の屋敷に連れてかれてしまった。
「あの、お屋敷で歌を披露する感じでしょうか? 昨日は店前と……」
「あぁ、君の話をしたらぜひ屋敷で歌ってほしいというお客様がいてね、上顧客で断れないんだよ」
そうにこやかに微笑みながら、屋敷の主人とかいう男性が来た。
着ているものは豪華だ。キャラメル色の髪の毛は綺麗に後ろに撫で付けており、緑色の瞳が印象的のイケメンだ。体も鍛えているのだろう、服の上からでもわかるほど引き締まった体だ。
「彼が君が言っていた吟遊詩人か」
「はい、公爵様」
「公爵?!」
思わず飛び上がって深々と頭を下げた。姪っ子が言っていたのだ。すごく怖い公爵がいると、キャラメル色の緑色の瞳で顔がいいのに愛想笑いもせずに説教ばかりしてくる奴がいると。でもそいつの言ってることは正しいから、余計ムカつくとかなんとか。
「面を上げてくれ、早速だが姫の歌を聴きたい」
「は、はい!」
なんでだ、姪っ子の話からはこいつは盲信者じゃなさそうだったんだけど、まともな人間ぽい話が多かったのに、一曲披露すると拍手をいただいた。
そしてお礼として、アフターヌンティーのようなラインナップのお茶と菓子と軽食が用意された。
「久しぶりに素晴らしい歌声を聞けた」
「お褒めていただき、ありがとうございます」
「昼食かねて食べてくれ、姫を讃える歌をここまで上手く歌えるものはもういなくてね」
「そ、そうだったんですね」
まさかの公爵が思い出話をしながら食事に手をつけ始めたので、こちらも手をつけた。昼食代が浮いたーと嬉しい反面、冷や汗は止まらない。
わー紅茶美味しい、茶葉の香りが素晴らしいですね、パンはハーブが混ざってて美味しいですね〜お肉も柔らかくてたべやすーい流石公爵家のお食事! とか脳内レポをしてみるも、歌を褒められるのは嬉しいが、始まって早々にエディガーさんがまさかの「少々お手洗いをお借りいたします」とか言って席立ってから、一時間!!! 戻ってこないんですけど?! どういうことだ!!
「あの、エディガーさん遅いですね?」
「あぁ急ぎのようで帰ったんだろう、そうだろう?」
公爵は近くに控えていた給仕の男性に目配せすると、男性は「はい、お帰りになるとおっしゃっていました」とか答えてたけど、お前もずっとここにいただろう!! ちょっとやばい??
「そうだ、君はいままでどこを旅していたんだい?」
「いやー気の向くままに旅をして小銭を稼ぐだけのモノでして、あまり地名を覚えていないのですよ。先日までは小さな町にいましたし」
「そうか」
「その、閣下は姫様と面識はあるのでしょうか」
「あぁ、私は婚約者候補だったからね」
「そ、そうだったんですか!?」
思わず声が裏返ってしまった。待ってくれそんなの聞いてない! 姪っ子よ!!どういうことだよ!!
「あぁ、他にも何人かいた。王の子は姫お一人だけ、王配として国内の貴族が選ばれていたんだ。もちろん王が厳選されてね、光栄にも私にもその資格が与えられていたのだよ」
「へぇー……」
「だから、君がどうして姫の印章が入った指輪をしているのか気になってね」
「へ?」
そう言いながら公爵は木の指輪をしている手首をしっかりと握って引き寄せた。
木の指輪をよく見れば確かに、何か柄ぽいような歪みがあったけど、これって印章なの?!
「姫が許可しなければ使えない、君は姫のなんなんだ?」
「えっと? あの、ぎ、吟遊詩人です! これは、姫様の歌を歌った際に、お客様から、その頂いたモノです!」
「ほう?」
公爵は身を乗り出して、もう片方の手首も掴まれてしまった。力強っ!!! びくともしないですけど!!
「それはおかしい、この魔具はね。姫様が与えない限り身につけられない」
「ま、まさかー。だってこれ木の指輪ですよ? あははは、姫様のような方がこんな木の指輪の魔具なんて! 似て非なるモノですって!!」
なんとか言い逃れできないかと反論してみるも、公爵は人の顔をじーっとみてくるし圧がすごい!怖い! 後数センチでキスできちゃうぞ⭐︎ なんてふざけたことを考えてみても状況は変わらない!
「えと」
「ほー……君は怪しすぎるんだよ。暫く我が家で監視させてもらう」
「へ?!」
「ウェイスパ! 首輪をもってこい」
「はっ。こちらに用意済みです」
公爵が声をかけたと同時に扉が開いて、執事服を着た男性が首かりする首輪を持って入ってきた。そして私の首に装着してしまった。
「この首輪は、位置情報と君の状態を見ることができる。逃げればその首が締まる」
そういうとやっと腕が解放されたが、手先は冷えてしまったし、胃もキリキリと悲鳴をあげて食べたものが全部消し飛んだ気がする。首輪に触れるも外せそうな場所はなくつるりとした質感しかわからなかった。
「な、なんで」
「神殿から召喚した”何か”が逃げたと報告が来ていた。一応召喚した対象物には印が入るんだよ。瞳の中にね」
そういって目の下をトントンと叩いた。
執事の男性が小さい手鏡で私の顔を写してくれた。見れば両方の瞳の中、よーくみると瞳孔の周りに綺麗な柄が入っていた。
「うそ」
「異界で君は姫と親しい関係のようだから、客人として扱ってあげるよ。変な行動をしたら、わかるね?」
「ひぃ」
そのあとは執事さんに連れてかれた先は風呂場で体を洗われ着替えさせられた。荷物は回収されてしまった。
そして性別もバレてしまったが、用意されていた服が男物だったのでそのままその服を着た。
「なんだ、君は女だったのか、確かに女一人旅は危ないな……ふむ」
報告を聞いた公爵の態度は少し柔らかくなっていた。もしかして姫の男だと勘違いされてたのかー! 女でよかった!!
没収された荷物の中には姪っ子の虎の巻が入っており、公爵の目の前に置かれていた。
「君は、姫とはどう言った関係なんだ? これは幼い子供が描いたような絵と文字だが、大人の文字もある。この文字の表をと照らし合わせると、ある程度解読できるが」
しまったーあいうえお表かーーーー! せっかくお風呂に入れたのに変な汗が流れてくる。公爵の睨みに、耐えられず、叔母だと白状してしまった。もしかしたらワンチャン戻れるかもしれないし。姪っ子は渡さないが。
「……た、たぶんですが、姫は私の姪っ子として生まれ変わってます」
「ほう」
「一緒に暮らしていたので、一番歳が近かった叔母である私がよく一緒に遊んでました。その過程で姪っ子の妄想話だと思っていた内容をそのノートに描いてたんです」
「なるほど……。君はかなり姫に気に入られているようだし、いくつか君に権限を与えてるようだね」
「権限?」
「あぁ、魔具は魂に権限を刻みつけるからね」
「た、魂?」
「君の世界には魔具は存在していないようだね。キカイ? となるものがあるのかな? でも同じなモノでようで同じでないか……庶民の生活レベルは地獄の方が上なのか」
姪っ子が書いた文字を見ながら公爵は一人納得しているようだった。
「あの、私はどうなるんでしょうか? その、私もどうしてこちらに来たのかわからなくってですね」
「あぁ、神殿が姫の魂を連れ戻すために、招致生成しようとしたからだ」
「しょうちせいせい?」
「肉体まで異界から持ってくるのは不可能なんだ。大きな有機物を再構築するのはかなり難しい。そのために肉体は魂の設計図から再度生成する必要がある。その時に生成した肉体かどうかの印をつけておく」
そう言われて思わず自分の目を手で覆った。だから見たのか。
「えっと、じゃー私の肉体は元の世界にあると!」
「あぁ。君が招致に反応したのは姫が魔具の使用許可を刻んだせいだ」
「えっと、私の世界には魔具なんてものはないのですけど、刻んだっていうのは……」
「それは……異界人である君が知る必要ないよ。仕組みを理解できるとは思わないし、私も全てを理解しているわけではないのでね。しかし、姫が生まれ変わって肉体を得ているのか。まー3年も経っていれば輪廻の輪に入るか……」
「あの、私は元の世界には」
「そうだねぇ。姫の人気は今も衰えていなくってねー。君が関係者だと知られると、君を媒体にしてまた招致生成をするだろうが、君の魂を戻す確約をするとは限らないな」
「そんな!!」
「我々が必要としているのは姫であって君ではないからね」
「もしも私に何かあったら、姪っ子はあなたたちのこと許さないですよ!! 私のこと大好きって言ってくれますし、一番私に懐いているんですよ。ずーっと一緒だよっていうくらいなんですから!!」
思わず叔母馬鹿を炸裂したが、そうだよ。私が死んだら姪っ子が悲しむし! 間違ってはいない!
私の発言に公爵は、真剣に悩み始めた。こいつ私をやっぱり神殿に売るきだったな!! くそー最悪だ。捕まっちゃったし最悪利用されるだけ姪っ子をこっちに連れてこられてしまうかもしれないなんて! なんとしても阻止しなければ。
とりあえず今日は休めと言われて、ちょっと質の良いお部屋に通されて休むことになった。
「困った、逃げれない上に荷物全部持ってかれてしまったし」
唯一大丈夫だったのは指輪だ。どうやら許可した人間しか外せないらしい。使用人たちが「指きります?」とか提案しててビビったけど、女性だからと切られずにすんだのだ。男性だと思われたままだったら絶対切られてたよね、怖っ!
まぁ、たぶん姫様の持ち物を血で汚したくないとかそんな感じなんだろうな。荷物の絵姿だけ別に置かれてたし。
次の日はちゃんとした食事が出された。お昼には公爵の前でまた姫様のたたえる歌を披露。
向こうの世界について聞かれるけど、どこまで話すべきか悩みながら逆に質問返しをするという攻防戦をすることになった。
「閣下は婚約者候補ということですけど姪っ子からは一切そういう話を聞きませんでしたけど、本当ですか?」
「あぁ、本当だ。王は姫が好きになった相手と婚姻を結ばせるつもりだったからな、姫には伝えられていない。候補者は姫に選ばれるためによく登城していたがな」
「そうだったんですね。公爵も積極的に姫に会われていたようですね。他の貴族の男性はどんな感じなんですか?」
「盲信的なやつもいたな、候補者の一人は姫が亡くなったという知らせを聞いてショックて後追いしてしまったが。他は周りが引き留めたらしい」
「閣下は他の人と違って冷静ですね」
「当たり前だ、私が狂えば困るのは私の民だ。恋をしたとしても理性的でなくてはならない」
「へー。精神力が凄いですね」
「それで、姫だが向こうでは」
「可愛いですよ。本当に可愛いです、こちらの世界の姫の絵姿を購入しましたが、あれはちゃんと姫の可愛らしさを表現しきれていましたか?」
「いや、あれでは全然表現しきれていない、客間に姫の絵姿がある見るか?」
「見たいです〜!」
やべーな。まじかよ。客間に姫の絵があるってことは、姫の信者用の客間でしょ?!
連れてかれた部屋に、大きな姫の絵姿があった。たぶん岩絵具で描かれており、キラキラ輝いているしまじで綺麗だし可愛い。
「わぁー」
「どうだ、素晴らしいだろう。これを描いた画家は姫専属の絵師でな、姫の美しさを一番表現できるものだった。姫が亡くなったと聞いて、後を追ってしまったが」
「うわぁー……」
この世界の人たち怖い。
「な、なんでそこまで。そんなの姫が知ったら悲しみますよ?!」
「全くだ。だが、それほどまでにのめり込むものが多かった。現に姫を戻そうとする者達がいるだろう?」
「そ、そうですね」
「姫のカリスマ性は神がかっていた。向こうの世界では姫は普通に暮らせているだろうか、姫自身も己の美しさをよく理解していたが、影響力に対しては実感がなさそうだった」
「あー……普通を知らないわけですもんね」
「あぁ」
「一応、向こうの常識と、こちらの世界の話をしたら頭がおかしい子認定されるから、ノートに書こうねと約束してからは大丈夫そうでしたが……私が居なくなってしまったので、この世界の話をする相手がいなくなってしまいましたね……大丈夫かな。可愛いから幼い間は大丈夫だろうけど」
ちょっと心配だ。私の向こうの肉体がどうなっているかわからないが、あの事件はトラウマになっていないと良いけど、何より可愛い姪っ子だが、常に注目の的だったのだ、あれで厨二病と認識されるこの世界の感覚のまま、ネットの世界にでも浸られたらたまったもんじゃ無い。変にネットのアイドルになりかねない。
「「……」」
なんか、公爵って親目線な気がしてきたぞ? いやでも姫の信者の可能性がある。こういう男が一番やばかったりするからな!
「我々はそもそも親ではありませんし、この国もう姫はおりませんから。私の今後の話をしたいのですが良いでしょうか?」
「あぁ、そうだな」
「私を元の世界に戻して欲しいですよ。きたということは戻ることもできるはずですよね?」
「まず、貴方を元の世界に戻せるかというのは、現時点では無理だ。話を聞くと限り、むこうの世界で魂を戻す魔具がないだろう、魂だけ戻したとしても肉体がない状態になる」
「逆にいうと、戻す魔具があれば私は向こうに戻れるんですよね?」
「えぇ」
ということは、記憶が残っている姪っ子にその魔具を送れればいいのでは? ついでに私の体がどうなっているか確認できれば良いんだけど。姪っ子は可愛いだけの姫じゃなく、どうやらかなり魔具の知識があったみたいだし。
「公爵は姫に戻ってきて欲しいですか?」
「そうですねー……」
公爵はじっと人の顔を見つめながら言葉を選んでいるようだった。
「どちらでも良いです」
「え!」
「戻ってきたとしても姫に選ばれなければ意味がありません。正確には、大義名分で姫を攫った国を確実に私の手で壊すことができるので。姫の夫でなければ、難しいですよ」
「あの、でも今戦争していますよね? 姫を攫った国と、えっとサフラフィン国でしたっけ?」
「えぇ、姫を攫っただけでなく、国民に突き出して殺した野蛮な国ですよ。腹が立つことに、平民が多すぎて、人の盾を使われているんですよ」
「ぇ」
「王の居場所は把握しているんですけどね、あんなにクズなのに従う人間が多いですよ。流石に大量虐殺は他の国が黙っていないでしょ? 政治的なやりとりも含めて、3年も長引いてしまっている」
「そうだったんですね」
「えぇ、何よりも後継として他の王族から選ぶとしても国民の人気がなさすぎて、素行も問題ありますからね」
「うわぁー」
小さくため息をついた公爵は、こちらに向き直った。
「なので、姫が戻ってくるのであれば、うまく処理できることが増えるというだけです。ただし、戻ったら戻ったで、新たに作られた肉体が王族としての血筋としての正当性があるかという問題も生じますが」
「うわぁーーややこしすぎるー」
政治なんてわからないよ。怖い怖い人間関係やら派閥は怖いよ。こちとらただの大学院生だよ。のらりくらりと生きた人間なんですよ。
とりあえず、公爵からは衣食住は保証すると言われた。神殿へはまだ報告しないようで、姫を讃えるのが上手い吟遊詩人を確保したという体らしい。
なので、時々他の貴族が歌声を聴きにくるようになったのだが、女だとバレて以来ドレスを用意されて着せられている。首元は上からおしゃれなチョーカーのような布で隠しているがバレているような気もする。もしくは奪われないようにという意味もあるっぽいと気付いたのは、歌を披露した後に公爵にいくら払えばくれるかとか聞いてた商人の男がいたのだ。
「閣下、こっちの世界って人身売買ってあるんですか?」
「ない。発覚すれば捕まる。だが、抜け道は色々とある」
「うわぁー」
これは、こちらの知識をもう少し調べた方が良さそうだ。あと首輪を外す方法を考えた方がいいかもしれない。これも魔具らしいし、魔具について知識を得て姪っ子と連絡を取る、これが当分の目標だ。
公爵家の図書館への出入りは問題ないらしく、居ても怒られることはなかった。あいうえお表はすでに頭の中に叩き込んであったので、ゆっくりだが読める。まー単語はよくわからないのが多いけど。
一応歌の本を読むという程で来ているので、歌の本をもちつつも、読むのは魔具について専門書。まぁ専門用語が多すぎてわからず。
ざっくりわかったことといえば、体内エネルギーを引き出して使うものとフィリクターという単語を呟いた瞬間、自分の口からは「電気」という言葉出てきた。
「……そういえば、普通に会話が成立してたけど、もしや実際に喋ってるのと実際の言葉は違う?」
それからは、小さく音読するようにした、読み方だけではわからない意味が、口にした途端意味のある単語に変わるのだ。電気や体内エネルギーは魔具の軌道の動力源であってそのあとは、回路記号で元素を使って動くようだ。
つまり重要なのはこの回路記号。
使用人の人たちと親しくなって少しずつ情報を得た感じをまとめると、回路記号を学ぶためにはそれなりに頭が良くないとなれないだけでなく、人柄もチェックされるらしい。
使用人の一人で、家族で魔塔大学に通ってる子がいるとか。
「それってすごいですか?」
「とっっっっってもすごいことですよ! まず数式と論理式を理解していないといけないですし、これの国家試験を合格しないと魔塔大学の試験を受ける資格がないんです!」
そう答えてくれたのは、私の部屋を担当している侍女のアイシェンという可愛い女の子だ。
「優秀だからこそ閣下が支援してくださっているんですよ。専門書は高価ですからね」
「へー……」
「キティ様もご興味があるんですね」
「うん。自分で作れたら面白そうじゃない?」
「なら、子供向けのキットがあるんで作られてみますか?」
なんだそれ、自由研究キットみたいにあるの?! 思わず身を乗り出して欲しい! と叫んでしまった。アイシェンはとってもおしゃべりらしく、話しかけるとなんでも答えてくれる。外の話から何が人気かどんな歌が流行っているかなど、なのでお礼に彼女が好きな歌を歌ってあげると、お礼にお菓子をくれたり秘密の話として使用人達の愚痴を聞かせてくれるのだ。
ちなみに私についての認識は、閣下が見つけてきた吟遊詩人で、姫様が戻ってきた時のための献上品らしい。逃げられないように首輪をはめられてしまった可哀想な客人だとか。
まぁ、あながち間違っていないので致し方ない。




