俺は勃たないまま異世界にぶち込まれた
はじめまして、素人童貞です。
本作は、生物にとって大事な“性”がテーマの物語です。
下ネタや、人を選ぶ描写がございますので、そういうのが苦手な方は、そっとブラウザバックをお願いします。
大丈夫な方は、諭すような目で、温かく見守っていただけると幸いです。
なお、作者はド素人で初投稿。性癖も文章も手探りです。万一応援してくれると、どこかの股間が震えます。
――人間、ある程度の年齢になると悟るもんだ。
夢もなく、愛もなく、性欲だけが残る36歳。
風俗に通い、オナホに愛を注ぎ、それが飽きた頃には、ドン○ホーテで買った高倍率手ブレ防止双眼鏡を片手に、夜な夜な帰宅中のOLや、彼氏とタピオカ飲みながらイチャつくJDの曲線美をツマミに、股間の筋トレに励む毎日だった。
……いや、まあ、割と本気で、人生これで良かったと思ってたんだ。
それなのに――なんで俺、今、パンツ一丁で草原に立ってんの?
「……寒い。いや、ちょっと待って……なにこれ、キノコ? いや、キノコ……なのか?」
目の前には、どう見ても陰茎を巨大化させたみたいな、バカでかいキノコが風にそよいでいた。
誰もいない。地面はふかふかで、空はやたら青い。
ファンタジーなのか、それとも俺の脳が壊れたのか。
どっちにしろ、俺の股間は反応しない。
異世界っぽい場所に来ても、俺のチ○コは沈黙を守っていた。
「……エロ本とか……落ちてないかな。文明レベルによっては、あるかも……いや、無理か……って、スマホ?」
ポケットに手を突っ込むと、そこにはスマホ。
電池切れてたはずなのに、今はブルブルと震えてる。
【メッセージ受信:観察者ナンバー726、起動確認】
「……あー……通知来た。え、異世界でまで仕事あるの……?」
【あなたは本日より、異世界観察者として任務を開始します】
【本機(=スマホ)は“天の声”と接続されています】
【天の声:起動準備中……】
「“天の声”? えーと……名前、安直だな。ていうかこっちパンツしか履いてないんだけど……」
画面は勝手にスクロールし続ける。俺の意思なんて、最初から無視されてる。
【観察対象:変態民族『フレド族』 性癖:露出・放尿・飯テロフェチ】
「いやいやいや、待って待って。偏りすぎじゃない? ていうかこの性癖選抜どうなってんの……観察……これ、無理じゃないかな……?」
そう、俺は異世界にぶち込まれた。
(※ぶち込まれたわけじゃない。ケツに痛みはない、、不安だ。)
その時、スマホの画面がピカッと光った。
【天の声、起動完了――】
【天の声:観察者ナンバー726、起動確認。以降、本端末を通じて任務サポートを行います】
【天の声:補足事項――当該観察対象は“極めて性癖に偏りがある”ため、精神的耐性の確保を推奨します】
【天の声:なお、貴殿の性癖記録についても現段階で“要精査”とされております。以後の行動にご留意ください】
パンツ一丁の俺と、堅物すぎるスマホ。
笑えないけど笑える地獄の観察生活が、今、始まった――。
ここまで万一読んでくださった方、ありがとうございます!
童貞らしく、冒頭から雑ですいません。