サバイバルイベント 4日目 ④
皆様の温かいお言葉に感謝申し上げます!
ありがとうございます!
ミカゲ Lv.24
ヒューマン
暗殺者/錬金術師
ミカゲさんがパーティーに加わりました。
レベルが高いですね!
レベルが低いわたしでもミカゲさんのジョブが見えました。
「おや?何かありました?」
「あの、レベルが低いわたしがミカゲさんのジョブ、なんで見えるのかなぁと」
「それは簡単な話ですわ。ボクステータス隠してないのですよ」
「あ、そうなのですね」
ミカゲさんはその辺りは特に気にしないそうです。
そういう方もいらっしゃいますよね。
「さ、行きましょ。じゃないとお昼になっちゃいますからねぇ。あ、レン氏が先頭でお願いします」
「……………」
「レン氏が1番レベル高いんですから何かあったら対処お願いしますよ」
「…………ハァ」
レンさんはため息を吐いて通路へと向かいました。
「ささ、ミツキ氏も行きましょう。こういうのはレベルが高い人を先頭に持ってくのが良いのです。ミツキ氏はレン氏のこと肉盾にでもすれば良いのですよ」
「にっ!?」
「…………オイ」
「あ、背後はボクにお任せ下さいねー」
ひ、ひとまずその広間とやらに向かいましょう。
わたしも杖を握りしめて、レンさんの後を追いかけます。
シリウスはわたしの隣を歩いています。
よろしくお願いしますの意味を込めて、背を撫でました。
薄暗い通路を進みます。
所々襲い来るモンスターは、レンさんとミカゲさんのお力で難なく倒すことが出来てます。
………自分のブーツの音が通路に響いています。
レンさんもミカゲさんも足音、しないんですけど???
シリウスも結構静かです。
ちょっと怖くなって、思わず背後を振り返ると、ミカゲさんと目が合いました。
「お、ミツキ氏どうかしました?」
「……足音がしないので、ちょっと怖くなりました」
「………あぁ!なるほど。ボクこれでも暗殺者ですからねぇ。足音とか動作で生じる音はアクティブスキルで消しているんですよ」
「そのようなスキルがあるのですね」
「その名の通り【消音】ってアクティブスキルがあるのです。モンスターに近付くのに必須スキルですぞ」
「なるほど、勉強になりました。ありがとうございます」
「いえいえー」
ミカゲさんはにへらと笑いました。
不思議な雰囲気の方ですね。
装備も中々気になります。
シャツにショートパンツ、ニーハイソックスにパラブーツ。
そして白衣です。
なんだか科学者みたいな服装ですね。
とてもお似合いです。
そして大鎌を装備していらっしゃる。
………これがギャップってやつでしょうか?
前を進むレンさんを見ます。
レンさんはノースリーブの黒インナーの上にフード付きのタクティカルベストのようなものを着てらっしゃいますね。
そしてカーゴパンツにミリタリーブーツ。
なんかサバイバルゲームする人みたいですね。
この間テレビでみました。
動きやすさ重視、という感じですかね。
そしてわたし。
シャツ、ネクタイ、膝丈のキャミソールワンピース。
…………新手のファッションショーでしょうか。
ゲームのお衣装ってすごいですよね。
もっと甲冑みたいなカッチカチの装備をイメージしてました。
そんな事を考えていたら、レンさんが足を止めました。
そして曲がり角からガシャンガシャン音が聞こえます。
「ゲッもう復活したんですか」
背後のミカゲさんが嫌そうな声を出されます。
レンさんはいつでも飛び出せるように構えています。
わたしも杖を構えて、曲がり角を眺めます。
すると、それは姿を現しました。
スケルトンセイバー Lv.25
アクティブ
【剣術】【闇魔法】【光魔法脆弱】
スケルトンアーチャー Lv.25
アクティブ
【弓術】【闇魔法】【光魔法脆弱】
スケルトンランサー Lv.25
アクティブ
【槍術】【闇魔法】【光魔法脆弱】
スケルトンウィザード Lv.25
アクティブ
【闇魔法】【炎魔法】【水魔法】
【風魔法】【土魔法】【光魔法脆弱】
レイス Lv.28
アクティブ
【闇魔法】【融合術】【物理耐性】
【光魔法脆弱】【麻痺】
が、骸骨の群れです!
そしてその中心にはボロボロの布を纏った幽霊がいます。
初めて見ましたね……すごくおどろおどろしい雰囲気です。
「ミツキ氏!なるべくレイスを魔法で狙って欲しいんですわ」
「は、はい!わかりました!」
「ミツキ氏に近寄るスケルトンはボクが散らすんで!よろしくです!」
ミカゲさんはそう言って大鎌を振り回します。
レンさんはスケルトンの骨をバッキバキに折っています。
わたしはわたしに出来ることを、ですね!
「【身体強化(魔)】!ファイアーボム!」
わたしはレイスに向かって魔法を放ちました。
「ファイアーアロー!ウォーターアロー!」
レイスから飛んでくる黒い矢を避けながら魔法を放ちます。
結構色々な方向から飛んできますね!!
悔しいですがいいコントロールです。
「ウォーターアロー!ウォーターアロー!」
レイスが飛ばす炎の矢をウォーターアローをぶつけて相殺します。
視界に入っていれば思った方向に魔法が飛ぶので、中々便利です。
-水魔法の熟練度が一定に達しました-
ウォーターボムを習得しました。
!!!!ナイスタイミングです!
「ウォーターボム!」
水の球がレイスに触れて破裂します。
………小さい頃お兄ちゃんに水風船ぶつけたアレみたいです!
中々いいダメージを与えますね。
積極的に使いましょう。
消費MPも中々大きいですけど!
「うわ、っとぉ!?」
黒い矢が左腕を掠りました。
HPが3割無くなりました。
向こうの威力も高いですね!
わたしも負けじと応戦します。
「ファイアーボム!ウォーターボム!」
MPポーションでMPを回復しながら戦っていると、レイスのHPが半分近くになったときにレイスが怪しい行動を取りました。
杖掲げると、地面に魔法陣が出現します。
「ッ!ファイアーボム!ウォーターボム!」
レイスを狙った魔法は、レイスの盾となったスケルトンたちに阻まれます。
その瞬間に、数体のスケルトンが魔法陣に吸い込まれました。
そして魔法陣が怪しく光ると、その中から一体の大きなスケルトンが出現しました。
スケルトンコロネル Lv.28
アクティブ
【剣術】【弓術】【槍術】
【光魔法脆弱】【鼓舞】
【絶対命令】
「うええええ!?!」
そ、そんな融合合体!みたいなことするんですか!?!
しかも階級?もアップしてます。
お、おのれレイス!
これはレイスを早めに倒さないと面倒なやつですね!!
わたしは杖を構えて、スケルトンコロネルと睨み合いました。
………いやこれは中々厳しすぎます!ちょっと身体が震えます。
「うげ、何ソレ!?」
スケルトンコロネルに気付いたミカゲさんがこちらに駆け寄ります。
「ミカゲさんもご存知でない感じです!?」
「ボクある程度スケルトン倒したら逃げましたので!初見ですわ!ちょっとレン氏ーー!!こっちに強敵いますぞーー!」
離れた所で闘っていたレンさんが、振り向いてスケルトンコロネルを視界に入れます。
「……へぇ?骨の折りがいがありそうな奴だな」
レンさんがニヤリと笑って近場のスケルトンを振り払いました。
こ、ここから第二ラウンドってやつですね!
自分で思っていた以上に4日目が長くなりそうです……
これからもこの作品をよろしくお願いします!




