表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
63/369

サバイバルイベント 4日目 ②

ご覧いただきありがとうございます!



お、おち、落ちてます!!!!!

真っ暗で何も見えません!


恐らく片手はレンさんに掴まれてますが!


「チッ」


近くでレンさんの舌打ちが聞こえました。

ま、巻き込みすみません………!


そして視界が明るくなったと思ったら、石造りの広い空間に出ました。


「ふえっ」


こ、このままじゃ地面にぶつかります!!

だ、誰か喚び出さないと!


……だ、誰を……何だか頭が真っ白で……思い浮かばな……



突如強い力で腕を引かれ、さらに背を押されます。

わたしの身体は上空へ、レンさんはその勢いを利用して地面に向かって加速します。


そして両腕を引くと、


「【ギガ・インパクト】ッ」


地面手前で両腕を前に出すと、大きな爆発、爆発と共に地面が抉れました。

その爆風を利用してふわっと着地すると、落ちてきたわたしを受け止めて降ろして下さいました。



「あ、あり、ありがとう、ございます」

「ン、どうにかなったな」



ふ、フリーフォール怖いです。

身体がブルブル震えます。


人間突然のアクシデントに襲われると頭が真っ白になるって本当だったんですね………


深呼吸を繰り返して、身体を落ち着かせます。


「……落ち着いたか」

「…はい、ご迷惑おかけしました」

「迷惑じゃねえよ。……むしろ上出来だ」


レンさんは周りを見渡し、地面に手を置きました。


「……間違いねえ。ダンジョンだ」

「……ダンジョン?ここが?」

「おう。……出入り口がアレなのは謎だが」


状況確認ついでに、レンさんが教えてくださいました。

ダンジョンとは、地下や遺跡に出現する特殊な空間の事で特殊なモンスターやレアリティの高い宝箱が出現するらしいです。

中には強力な装備や、モンスターのレアドロップなのがあるため、色んなプレイヤーが経験値稼ぎや攻略に励んでいるのだとか。


なるほど、ダンジョンとはそう言うものなんですね。

普通はちゃんとしたダンジョンの入り口があるのだとか。


………落し穴みたいな感じでしたが。



「……レンさん先程地面に触れていましたが、何かわかるのですか?」

「……説明してなかったな。俺のサブは『探索者』。言葉通り探索に関連するジョブだ。罠の発見やらマッピングやら空間の把握やら色々やれるんだよ。まァレベルそんなに高くねえから期待はすんな」



なるほど、探索向けなのですね。

とことんソロ向けな感じですね、レンさん。


「先程の入り口付近のものは何も反応無かったんですか?」

「無かった。むしろ何を押したのかもわからねえ」

「わたしもわかりませんでしたね………」


石を蹴り飛ばしてしまったら何かカチっとした音は聞こえましたが、何だったのでしょう。



この石造りの空間はとても広いです。

ですがわかりやすく扉が1つあります。



「……まァ、行くよな」

「……そうですね」



お昼までは時間はまだまだあります。

初ダンジョン、ミツキ、行きます!




レンさんが扉に触れると、ウィンドウが出現します。




‐隠しダンジョン 太陽の隠れ家 へ 入りますか‐

推奨レベル25〜



おっとレベルが足りませんが????

しかも、隠しダンジョン?

レンさんはこちらをちらりと見ます。


いや、ここまで来て入らない選択肢は無いですからね。


「な、なるべく死なないように頑張ります」

「……おう、無茶はすんなよ」



レンさんがウィンドウを操作すると、扉が開きました。

わたしはレンさんに続いて、足を踏み入れました。





「おぉ……」


石造りの通路、所々に置かれた松明。

なんだか有名な宝探し系映画のマップみたいです。


空気は少しだけ冷たいです。

わたしはギュッと杖を握ります。


「〈おおいぬ座(シリウス)〉。何か来たら教えて」


なるべく自分でも気配を感じ取れるように頑張りますが……!


レンさんはシリウスをじっと見つめます。

シリウスもじっとレンさんを見つめます。

そして………



もふ



………撫でました。

シリウスも大人しく撫でられています。

レンさん、もふもふ好きなのでしょうか?

仲良くなれそうで何よりです。




レンさんの斜め後ろを歩きながら、通路に目を凝らします。

………わたしにはなにも見えませんけどね………



シリウスは地面に鼻を近付けながら私の横を進みます。



そしてレンさんが足を止めるのと同時にシリウスも顔を上げます。


わたしも何かが動く気配を感じて通路の先を見つめると、そこには武器を持った二足歩行の蟻がいました。




ワーカーアント Lv.25

アクティブ

【剣術】【酸液】【特攻】



ワーカーアント Lv.25

アクティブ

【槍術】【酸液】【特攻】



ワーカーアント Lv.25

アクティブ

【弓術】【酸液】【特攻】



ワーカーアント Lv.25

アクティブ

【斧術】【酸液】【特攻】



ワーカーアント Lv.25

アクティブ

【炎魔法】【水魔法】【酸液】【特攻】







………働き蟻、ですね。

レベルも高いです。通路の奥からわさわさ出てきます。


わたしは、レンさんの邪魔にならないよう後衛に徹します。


「【パワーブースト】」

「【身体強化(魔)】、【魔力強化(星)】!」


シリウスがいるので、自分とシリウスに強化をかけます。

シリウスはうっすら青いオーラを纏いました。


そしてワーカーアントに飛びかかります。

レンさんはレンさんで聞いたことないアーツを使ったようです。

うっすら赤いオーラを纏ってますね。



「オラァ!」

「ファイアーボム!」



す、すごいです。

レンさん、攻撃系アーツを使わずに殴る蹴るのラッシュです。


まるで鎧のように青白く輝くワーカーアントのボディを容赦なくボッコボコにしています。


「ウォーターアロー!ファイアーボム!」


ワーカーアントの火の球をウォーターアローで消し飛ばし、そのボディでファイアーボムを爆発させます。



「サンドアロー!」


砂の矢はボディで弾かれて砂になりました。

……土魔法はあまり効かないみたいですね。


「ウォーターアロー!ウィンドアロー!」


今回は熟練度目当てにこの2つを乱打しましょう。

………レンさんは明らかに手加減してらっしゃいます。


ワーカーアントのHPをある程度減らしたら、次のワーカーアントへと殴りかかりました。


恐らく、『お前が倒せ』という圧を感じます……!!

こ、これもパワーレベリングってやつですか!!!


ステータスで魔攻が飛び抜けているからか、レベル差があってもわたしの魔法はモンスターのHPを削れています。



「……よし!ウォーターアロー!ウィンドアロー!」


ひとまずこのモンスターの群れを倒してから考えましょう!






‐ワーカーアントを倒しました‐

種族レベルが2上がりました。

任意の場所へステータスを振って下さい。

SPを4入手しました。

種族レベルが20に達したため、【ブースト】のアーツを入手しました。

メインジョブレベルが上がりました。

ワーカーアントの触覚、外殻、魔石(小)を手に入れました。





「ぜぇ………はぁ………」



MPがすっからかんになりました。

それをフルMPポーションで回復します。


1人じゃ絶対に倒せませんでしたね……





ミツキ Lv.21

ヒューマン

メインジョブ:アストラルウィザード Lv.12/サブ:薬師 Lv.4


ステータス

攻撃 33 +2 (+5)

防御 40 +1 (+21)

魔攻 65 +4 (+10)

魔防 38 (+21)

敏捷 33 +2 (+15)

幸運 32 +1





中々ステータスも上がってきましたね。

相変わらず魔攻が飛び抜けています。




さて新しいアーツ、【ブースト】とは???




【ブースト】

1番数値の高いステータスを一定時間【+20】する

継続時間:10分




おお!身体強化系ですね!

わたしの場合だと魔攻が伸びます。


中々に強そうです。

次の戦闘で使ってみましょう!




「ふぅ……お待たせしました」

「ン」



操作が終わるのを待っていて下さったので、先に進みます。


1本道のようなのですが、モンスターの気配はありません。

なんでしょう。

もっとわさわさモンスターが出てくるものだと思っていたのですが……



「……妙だな」

「え?」

「モンスターが少ない」


あ、少ないんですね。

本当はもっと出てくるんでしょう。



「……少し急ぐ」

「はい」


この先に何があるんでしょう。

レンさんの後を走って追いかけます。





道中モンスターと出会わず道を進みます。

すると先に開けた空間があるのが見えました。


………そこでは誰かがモンスターと戦っているようです。


………!プレイヤー!プレイヤーです!

このダンジョンにわたし達以外のプレイヤーがいたんですね!



………よく見るとあれ、白衣ですね。白衣を翻しています。

小柄な身体で大きな、鎌?を振り回しています。

死神が持っているみたいな鎌です。



「!」


戦闘中に声をかけて良いか迷っていたら、そのプレイヤーさんと目が合いました。



「申請とか!無くていいんで!助けてください!」

「は、はい!!!」



その必死な訴えに、ひとまず加勢することとします。

レンさんはもう群れに飛び込んで暴れてらっしゃるので、先程と同じように魔法で援護します。



「ファイアーボム!」





レンさんがほぼ倒して下さいました。

元々モンスターのHPは削れていましたからね。



「あ、あっちにセーフティエリアあるので、そっちでお話ししましょ」


目の前のプレイヤーさんがそう言うので、レンさんをちらりと見ると小さく頷いたので、プレイヤーさんに着いていくことにします。





‐セーフティエリアに入りました‐




「お二人ともありがとうございます。めっちゃ助かりました」

「いえ、そんな」

「ボク、ミカゲっていいます。それで大変申し訳ないのですが」


そう言ってプレイヤーさん……ミカゲさんは、地面に崩れ落ちました。

思わず駆け寄ると、


ぐぅ〜



「……何か、食べ物頂けませんか?」



お腹を抑えて申し訳なさそうにぽつりと呟きました。




皆様からご感想頂くときいつもgkbrしながら読ませて頂いております。

作者は豆腐メンタルですのでウッ…てなることもありますが、それ以上にこの作品のこと評価して下さったこと、感謝と共にとても驚きました。

作者は初心者ですし、こういうのが読みたいなで書き始めた物なので辻褄合わなかったりご都合主義したりしていますが、これからもこの作品を読んで頂けたら嬉しいです。

いつもご評価、ご感想ありがとうございます!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 作者自身が楽しいって作品を書いていれば共感する人は自ずと残ります。 設定がガバガバでもまぁ何とかなるものです。理不尽過ぎると困りますが。 読者が残っているというのはそれだけ好感を持たれている…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ