サバイバルイベント 2日目
皆様ご評価ありがとうございます!
今回は7割料理してます。
休み中の学校はみんなテンション下がっておりました。
放課後です。
「花ちゃんはやっぱり部活??」
「部活!練習試合組んでるのよね」
花ちゃんがため息をつきながら頬杖つきます。
スポーツ系の部活は連休中も忙しいですね……
「でも部活が休みの日にはユアスト、やってみたのよ」
「!どう?」
「今のゲームってすごいわよね。あんなにリアルに動けるし、NPCもNPCとは思えないくらい普通に生活してあるいているもの。ギルドの場所とかきいたら教えてくれたわ。アイコンがなければ見分けも付かないわよ」
「おお、早速交流しているみたいだね」
「こういうのはちゃんと住民とも交流すべき!って弟も言っていたわ。ひとまず弓使いとして、プレイしてみる」
「楽しんでくれてるみたいで良かった」
「まだまだだけど、休みの日に進めるわ」
花ちゃんが部活に行くのを見送って、わたしは帰路につきます。
花ちゃんが楽しそうで良かったです!
後で、一緒にプレイできるようお誘いしてみましょうかね。
よし、今日も帰ったらイベントです!
大型連休中の両親は忙しいので、夕食を作っておきます。
と言っても凝ったものは作れませんので、今日は野菜たっぷり焼きうどんです。
うん、美味しく作れました!
書き置きを残して自分の分はササッと食べます。
お風呂も済ませてゲームにログインしましょう。
ログインしました!
作り置きしたしいたけの肉巻きを食べます。
んむ!やっぱりタレの力は偉大です。
なんでタレってあんなにお肉に合うんでしょう。
よし、ではお弁当作りますよ。
頂いたお米、全部炊きます!
休憩所の周りで燃やせそうな木の枝を集めてきました。
モンスターっぽい気配からは全力で逃げましたよ。
それを弱めに小さくだしたファイアーボールで火をつけます。
そして先程木の枝を探すついでに見つけたいい感じの木の棒ではんごうを吊り下げるための焚き火ハンガーを作ります。
絵に書いたようなY字の木の棒、落ちてるんですね…………
それを地面に刺して、と。
………絶妙なバランスです!
いい感じです!
念の為全ての器具と材料に【清潔】をかけて、お米とウォーターボールの水をはんごうに入れます。
………今度大きい瓶を見つけたら、サダルスウドのお水をストックしておきましょうかね。
そうしましょう。水筒とかありますかねこの世界。
それを木の棒で吊り下げます。
炊き上がるまで約30分くらいかかります。
その横でお肉も焼きましょう。
レンさんが倒して下さったこのハニーピグというモンスターのお肉。
昼間、休み時間に調べたら蜂蜜を主食に食べる豚さんモンスターだそうで。
蜂蜜主食だからか、そのモンスターからドロップするお肉はとても柔らかくて美味しいのだとか。
………はっ。想像したらお腹すきました。気分ですけど。
今のお野菜や調味料ですと無難に焼き上げるしか無さそうですね。ステーキで良いでしょう。
中々脂がのってますし、油いらずでいい感じに焼きあがります。
せっせとお肉を焼くだけ焼いていたら、ご飯も炊き上がりました。
ふむ、昨日まではおにぎり、焼きおにぎり、肉巻きおにぎりまで考えていましたが、ライスバーガーも良さそうです。
片栗粉が無いので、型崩れしないで焼けるかわかりませんがね。
とりあえず試しに焼いてみましょう。
しゃもじでいい感じの丸い形にしてご飯を焼きます。
………割とこんがり焼けば大丈夫そうですね。
出来上がったライスバーガーのバンズに、レタス、トマト、先程焼いてちょっとタレをかけたハニーピグのステーキを挟みます。
な、中々美味しそうに出来たのでは!
レタスとレタスで挟んだのでトマトの水分がごはんに染み込まないで持つはずです。
それを葉っぱで包んでアイテムボックスにしまいます。
そろそろご飯も少しは冷めたことを期待して、次はおにぎりを作りましょう!
小さく鼻歌を歌いながら料理をするミツキを、こっそり複数人のプレイヤーが見つめていた。
「……あの子、料理人なのかしら?」
「すごく、美味しそうだよな。……あ、料理がだぜ?」
「それにしてはキャンプ慣れしてるな……」
「俺達も【料理】スキル取るかぁ?」
「このゲームだとその辺のスキルは結構リアルでやれないと反映されないってきいたぜ」
「ゲッじゃあカップ麺しか作れない俺無理じゃんね」
「パーティーに1人は料理人欲しいわね……」
「あの子の料理を食べれる奴羨ましいな……」
「……お、誰かあの子に近付いてるぞ」
「オイあれって確かチャットで噂になってた……」
「なんか親しげに話してるぞ!羨ましい!」
「狂犬と美少女………イイわね!」
「何言ってんだ姐さん」
「………チッうるせえな」
ログインしてからある程度モンスターを倒して身体を動かして、休憩所に戻って来たレンは、今回パーティーを組んだ少女、ミツキの様子を遠くから見つめているプレイヤー達を警戒していた。
そしてそれを無視してミツキの元へと歩みを進めた。
後ろ姿からでもわかる無警戒さ。
いくらセーフティエリアだとしても、もっと警戒しろと言ったほうがいいのか。
クソ姉貴から何やら昨日はプレイヤーに絡まれていたとも聞いた。
本人はちゃんと警戒していると言うが、小動物みたいで危なっかしい。
「……美味そうだな」
「あ、レンさん!こんばんはです」
話しかけたら話しかけたでプレイヤー共がうるせェ。
でも目の前の少女はそれには気付いてないようだ。
レンは無意識にため息をついた。
「おや、レンさんお疲れですか?お肉食べます?」
「……いや、いい」
まァいいか。
それは俺の仕事じゃねえし。
とりあえずは警戒心だけ持たせよう。
そう考えて、近くに座り込んで作られる料理を眺めるレンであった。
料理を作るのに夢中になっていたらまたしてもレンさんの気配に気付きませんでした。
そして少しお疲れのようですね。
お肉食べるか聞いたらいらないと言われたので、おとなしく肉巻きおにぎり作りに戻ります。
そろそろ追加で炊いたご飯も炊きあがりそうです。
そこに薄く切って焼いたハニーピグのバラ肉を巻いていきます。
「……なァ」
「?はい?」
「……プレイヤーは良い奴だけじゃねえんだし、少しはちゃんと警戒しろよ」
「?一応しているつもりではありますが」
「……昨日絡まれたんだろ?」
「……どなたからお聞きに?」
レンさんには言ってなかったと思うのですが。
もしかして、どなたかお知り合いが見ていたのでしょうか。
「……クソ姉貴から聞いた」
「…………どなたでしょう」
「カメリア」
「へっ!?」
お、お姉様!?
カメリアさん、レンさんのお姉様なんですか!?
あ、確かにちょっとお米の入手元きいて世間話した時にちょっと話したかもしれません。
「セーフティエリアも人目がある。でもそれを無視して近付いてくるクソ野郎もいるから気を付けろよ」
「は、はい」
レンさんがそこまで仰るので、気を付けましょう。
とりあえず逃げる練習でも、しましょうか?
せっせとお弁当作ったおかげで、お弁当が増えました。
あとはおいおいその場その場で作ることにしましょう。
「………ずっと見てらっしゃいましたが、つまらなく無かったですか?」
その様子をずっとレンさんが見てらっしゃいました。
「……いや、すげえなと思って」
「すごい、ですか?」
「いつも携帯食料で飯は済ませてた。ゲームで料理なんてこの間お前に貰った奴が初めてだったし、手間暇かかってんだなって初めて知った」
「だから、サンキュ」
その言葉にわたしは目を丸くしました。
そしてじわじわと浮かぶ嬉しさでへにゃりと笑います。
「いえ、こちらこそありがとうございます」
誰かに感謝されるのは、こんなに嬉しいことなんですね。
わたしはちょっと照れ隠しで明日の分のお弁当をレンさんに押し付けます。
「食べられないものとか、食べたいものがあったら言って下さいね!」
「おう」
その日はお互いにログアウトしました。
わたしは料理しかしませんでしたね。
明日は月光草探しに、休憩所の周りをウロウロしましょうか。
ベランダに出て空を見上げます。
「………もうすぐ満月か」
ほぼ丸い月は、夜空を明るく照らします。
よし、パワー充填完了です。
明日頑張ればお休みですからね!
よし、寝ることにしましょう。
明日の準備をして、ベッドに潜ります。
おやすみなさいです。
おはようございます!
朝までぐっすりでした。
慣れた動作でアラームを止めたついでに、ユアストの通知を開きます。
Your Story ‐ミツキ‐
20ページ目
貴方は料理の手際が良いようですね。
ハニーピグのライスバーガー、とても美味しそうでした。
ステーキも良い焼き加減でしたね。
貴方がこの世界を楽しんでくれているようで何よりです。
お疲れ様でした。
作るだけ作って味見しませんでしたが大丈夫だったでしょうか。
今更ながらに心配になりましたね。
よし、今日を乗り越えたら休みです!
今日も頑張りましょう!
3日目もサラッと終わらせます!
これからもこの作品をよろしくお願いします!