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サバイバルイベント 1日目 ④

ご評価、ブクマのご登録ありがとうございます!

ミツキの冒険をお楽しみ下さい。



ご飯とお風呂もサッと済ませてログインしました。

明日は平日なので、そんなに遅くまではプレイできません。

せめてレンさんにお弁当をお渡ししなければ。



『ログインしました。21時までログインしています』


よし、送りました。

ついでにポーション系も作ってしまいましょう。




辺りは暗いですが、休憩所に置かれた松明のおかげで手元は明るいです。

わたしは休憩所の端で薬師セットを広げます。

サダルスウド……は喚び出すのはやめておきましょう。


「あ、キミ。少し話しかけてもいいかな?」

「はい?」


振り向くと、軽装備の女性が立っていました。

そして地面に片膝をついて、目線を合わせて下さいます。


「突然ごめんね。私はカメリア。あまりマナーが良くないのも理解はしているんだけど、キミがログアウトする前に入手した調味料の事を聞きたくて」

「調味料、ですか?」

「勿論情報の対価は支払う!私達も美味しい食事が食べたくてね」


少し離れたところから、女性のパーティーメンバーと思われる男女がこちらの様子を窺っています。

なにやら胸の前で手を握りしめるほど必死そうなのですが。


そんな大した情報じゃないと思うんですが……


「……そんな大した情報では無いですが、構いませんよ」

「!本当かい!今出せるのはポーション類のアイテムとか、入手した食材とかなんだけれど」

「……お野菜とかお米とかありますか?」

「!あるとも、少し待っていてくれ」



女性プレイヤーはパーティーメンバーの元へ向かって何かを話したあと、すぐこちらへと戻ってきました。



‐プレイヤー名 カメリア からアイテムが届きました‐


わ、まだ何もお話していませんが!


「ま、まだお話していませんが」

「このイベントで貴重な情報を教えてくれると言うんだ。先に渡す方が良い」

「わ、わかりました」


目の前の女性プレイヤー、カメリアさんからのアイテムを受け取ります。


中には少しのレタスやトマト。そして……


「!こんなに頂いてよろしいのですか!」

「勿論だとも。美味しい食事はモチベーションに繋がるからね!」


お米!この人たちお米も入手されています!

ありがとうございます!


「ありがとうございます。わたしはミツキと申します。えっと、調味料ですが……」




「なるほど、そんなモンスターがいたのか。私達はまだ出会ってなかったな……」

「食べたかった素材をこちらも頂きましたので、もしよろしかったらお魚食べますか?」

「え、良いのかい??」

「1個が大きいので、2つくらいなら分けても大丈夫です」


そしてカメリアさんの耳元で、口元に手を当てて囁きます。


「なので、お米の入手元、聞いてもよろしいですか?」

「……ふふ、等価交換だね。いいとも」


この時の私達は、お互いにちょっと悪い顔していたと、後でカメリアさんのパーティーメンバーさんに言われました。







「ふふ、有意義な時間だった。ありがとう」

「いえ、こちらこそありがとうございました」

「君さえ良ければ………おっと、君の番犬が帰ってきたようだ。」

「………誰が犬だ」

「わっ…レンさん」



振り返ると、レンさんが立っていました。

気配がまるでしませんでした!

驚きです。




「じゃあせめてフレンド申請だけしておこうかな」

「わ、ありがとうございます」


カメリアさんとフレンドになりました。

年上のお姉さん、という感じのサバサバした方ですね。


「じゃあ、今度会えたときにまた仲良くしてほしいね」


手を降ってパーティーメンバーの所へ戻ったカメリアへ手を振ります。



「レンさんおかえりなさいです」

「おう………コレ、美味かった」


あ、お皿。しかも洗ってくれたみたいですね。


「はい、お粗末さまでした」

「サンキュ」


そして少し離れたところに胡座をかいて座りました。


「全ッ然落ちねえ」

「そ、そうですか………」

「もっと強い奴と戦わねえとかもしんねえ」

「強い奴、ですか………」


恐らくレアリティが高そうなドロップですものね………

わたしは魔力草をすり潰しながら考えます。


「………フィールドボス、みたいなのは見かけましたか?」

「いや、見かけなかった」

「わたしも今日は砂浜をずっと歩いていたのですが、それっぽいモンスターは見かけませんでした」

「……だとしたら何かイベントがあンのか、それともダンジョンを見つけた方が早いのか……」

「ダンジョン……」


ダンジョン!

入ったこと無いので、どんな入り口しているかわからないところでもありますね。


強いモンスターが出現するための何かが、この島にはあるのでしょうか。



「……戦闘でお役に立てるかはわかりませんが、わたしも同行しますか?」

「………それも有りかもしれねえな」

「人が増えたら何か変わるかもしれませんし。あ、でも平日はわたし学校があるので、昼間はログインできません」

「平日の昼間は俺もログインできねえ。……休みの日、行くか」

「はい!お供します!」


何か違った発見、もしくは【星魔法(みんな)】の力で何か見つけることができるかもしれませんからね!レンさんにはもう最初に会った時に見られているので、気にしない事にします。

レンさんはスルーしてくれてるようなので。



「あ、忘れないうちにこちらをお渡ししますね」


野菜の肉巻き、焼いた白身を葉っぱで包んだお弁当を何個かレンさんにお渡しします。

レンさんはそれをアイテムボックスに入れました。


「お弁当です。お腹が空いたときに食べてくださいね。平日はログイン時間が合わないかもしれないので」

「ン、サンキュ」

「わたしはこのままポーション作ります。レンさんはどうされますか?」

「今日はログアウトする」

「わかりました!お疲れ様でした」




ログアウトするレンさんを見送ります。

そしてポーション作りを再開します。

わたしのためにポーション類は何個あっても良いですからね!


あ、ちなみに瓶は持ち込み可能でした。

なのでその瓶にポーション作っていきます。



ゆっくりゆっくり作っていたので、1時間くらいかかりました。

ポーション20本、ハイポーション15本作れました。

そしてこれを、【複製】してみましょう。



「えっと、【複製】!」




‐サブジョブレベルが上がりました‐



【複製】使ってみました。

そうしたらレベルも上がりましたね。


再度利用できるまで、リキャストタイム8時間と表示されています。


目に見えて増えた!というのはわかりますが、数えてみましょう。



………ポーション40本、ハイポーション30本でした!

なるほど、1本に対し1本増えてる感じですね。

そして増えた分も経験値として反映されていると。


それはすごいですね………MPも3割くらい持っていかれましたが。



よし、これだけあれば大丈夫でしょう。

明日はご飯を炊いてお弁当増やしましょう!

アイテムボックスに入れておけばいつでも温かいご飯が食べられますからね。

何かあったときの非常食はたくさんあった方が良いですし。



そろそろログアウトしましょう。

明日は学校ですし。




よし、ではログアウト!









「はふぅ」


ずっと寝ていたからか身体がバッキバキです。


わたしはベランダに出て、マットを敷きます。

そこでストレッチをして、身体を伸ばします。



春の夜空も素敵です。

今日は春の大三角の真ん中で月が輝いています。


大きく深呼吸をします。

よし、パワーも取り込めました。

わたしのやる気パワーですけどね!

明日も頑張れそうです。



大型連休の合間の学校なんて、だいぶやる気は無くしてしまいますからね………



よし、じゃあ寝ましょう。

部屋に戻ります。



わたしもすっかりゲームに夢中ですね。

兄が帰ってきたら布教しましょう。



よし、それでは。

おやすみなさい。













おはようございます!

良い天気ですね。


身嗜みを整えて、制服に着替えます。

そしてスマホの通知を開きます。




Your Story ‐ミツキ‐




19ページ目




渡り人の催し物に参加しているみたいですね。

太陽に祝福された島、『ソル・ネーソス』へようこそ。



太陽島の林檎の大きさに驚いたようですね。

太陽に祝福された植物や果物たちは大きく成長するのです。



海に入るなら十分な注意が必要ですね。

海中専用スキルのご用意をした方が良いかと思われます。



渡り人にも色々な人がいるものです。

人間観察を怠らないようにしましょう。

自衛、大切です。



貴方の冒険を楽しみにしています。

お疲れ様でした。






イベント期間中も変わらずページが刻まれますね。

あ、林檎。金林檎、どうしましょう。

このイベント中に使いみちがあるのでしょうか。


ある事を願いましょう。



よし、今日も1日頑張りましょう!





平日のイベントは巻きで進めます!

4日目から色々やります!

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― 新着の感想 ―
[良い点] 面白かった [一言] 学生という立場上学校行事もあるし、どうしても平日は時間が取れなかったり足りなかったりするのがリアリティあって主人公に共感できるし、親しみも持てるから良い。 平日のリア…
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