イベント告知とまさかの出会い
皆様のおかげで50話まで書けました。
これからもこの作品をよろしくお願いします!
テスト最終日です。
テストを乗り切りました!!!!!
テスト期間中はユアストの通知も切って、星見は少しだけにして、規則正しい生活を送りました。
「満月、お疲れ様」
「花ちゃん!お疲れ様!」
「この後ファミレスでお昼食べようと思うけど、ミツキも行く?」
「行きまーす!」
「わかったわ。じゃあ準備しましょ」
テスト最終日は半日で学校終わりなので、花ちゃんとお昼に行きます。
今日は何を食べましょうかね。
「満月はテスト大丈夫そう?」
「まぁ赤点では無いかな多分……」
「そう………」
「花ちゃん、まさか……」
「もう、どうにでもなれよ。まあ赤点では無いわ多分」
…………これは触れないでおきましょう。
なにも聞かなかったことにします。
他愛もない話をしながらファミレスにたどり着きました。
運良くそのままご案内されたので、メニューを眺めます。
ふむ、サラダとペペロンチーノにしましょう。
「花ちゃん決めた?」
「ええ、私ハンバーグ定食にするわ」
「了解ー」
タブレットで注文して料理が来るのを待ちます。
その間にユアストの通知を戻します。
「あれ?」
見ない間にすごくお知らせが溜まっていますね。
1つ1つ見ていきましょう。
えっと、『サバイバルイベントの開催について』?
サバイバルイベント???
大型連休に合わせてイベントを開催されるそうです。
イベントの間だけ開かれる特殊マップの孤島を舞台に、モンスター討伐、珍しい素材の採取、ダンジョンや遺跡の攻略などを行うイベントだとか。
…………珍しい素材!!気になります!!!
特殊マップの孤島の探索、してみたいです!
ですが、注意もありますね。
サバイバルイベントなので、食べ物の持ち込みは禁止みたいです。
ポーションの持ち込みは1種類10本まで可能で、あとは孤島で宝箱から入手するか、素材を入手して作成するか。
ふむ、これはわたしは薬師なので、素材を集めて作成すれば大丈夫でしょう。
…………キャンプセットは持ち込み不可のようです。
でも調理セットは持ち込みできます。
満腹度の管理も必要そうですね。
探索に夢中になって、空腹で倒れるなんて真似はできません。
……………これはレンさんをお誘いしてもよいでしょうか。
ずっと一緒に行動じゃなくて、時々ご一緒出来たら良いです。
きっとレンさんはお独りの行動のがお得意でしょうし。
1人だと出来ないこともあるやもしれません。
新しい出会いにも期待したいですが!
今度ログインしたら、メッセージを送ってみましょう。
「なーにニヤニヤしてるのかしら?」
「へ、ニヤニヤしてた?」
「料理にも気付かないほど夢中になってたわ」
わ、本当です。
気付けば目の前に料理が置いてありました。
ぐうう。
お腹がなりました。
「いただきます!」
サラダを食べ終えてから、ペペロンチーノを食べ始めます。
花ちゃんはアツアツのハンバーグ定食を冷ましながら食べてます。
「さっきはユアストの通知みててね、連休に合わせてイベントやるんだって」
「へぇ、どんなイベントなの?」
「サバイバルイベントらしいよ。孤島で素材集めたりモンスター討伐したりするんだって」
「サバイバル…すごいわね」
「花ちゃんもやってみてもいいんだよ??」
合間にペペロンチーノを食べながら花ちゃんにユアストをオススメします。
「………実は買ったのよ。まだやれてないけど」
「え!」
「まぁ部活が休みの日にやるわ」
「うん!感想後で教えてね」
花ちゃんと別れて帰宅します。
部屋の掃除をして、ゲームにログインしましょう!
ログインしました。
うおおお身体がバッキバキです。
ストレッチします。ディアデムも喚び出します。
そして満腹度が0になりそうなので、あんぱん(つぶあん)を食べます。
美味しいです。つぶあんも流通しているとは。
よし、大満足です。
お師匠様に挨拶しましょう。
「お師匠様、こんにちは」
定位置となるソファのある部屋を覗き込むと、なにやらお客様がいました。
「失礼しました」
「お待ち、ミツキ」
即回れ右して部屋に戻ろうとしましたが、お師匠様に呼び止められます。
い、嫌です!!!!!!
そのお客様、とても身なりが豪奢です!!!
あまりに緊張しすぎて、無表情になりながらお師匠様に近付きます。
気付きませんでしたが、お師匠様の隣にヴァイスさんもいらっしゃいました。
ヴァイスさんは片手で頭を抑えてらっしゃいます。
申し訳なく………タイミング間違えたと思いましたよわたしも。
「…お邪魔して申し訳ございません」
お師匠様の座るソファの後ろで、深く頭を下げます。
そして声がかかるまでこのままでいます。
確か映画やドラマでは目上の人にはこんな感じ、だったような?????
「……よい、頭を上げよ」
そのお言葉に、ゆっくりと頭を上げます。
碧い目が、わたしを射抜きました。
まるでお伽噺の王子様のような金髪、碧眼の男性。
しかしその目は冷たく鋭いです。
その身を纏う鎧は、豪奢な物ですがとても使い込まれているのがわかります。
所々傷もあるようです。
「ミツキ、隣に座りなさい。よろしいですね、王よ」
「構わん」
「失礼致します」
おう???oh????王???
わたしはそれでも無表情を貫きながら隣に腰掛けます。
「ワタシが面倒をみている渡り人でございます。名はミツキ」
「……ミツキともうしましゅ」
お師匠様が促して下さったので、名前を名乗りましたが、噛みました。
「……俺はクリスティア王国国王 シュタール=クリスティアだ。貴殿の働きを期待する」
噛んだのが恥ずかしくて顔が熱いので、ぎゅっと口を引き締めて頭を下げます。
「………目的は果たした。失礼する」
「今度はちゃんと先触れくらい出してくださいよ」
「善処しよう」
お、王様をお見送りするお師匠様とヴァイスさんに続いて、こっそり隠れるように一緒にお見送りします。
王様は、騎士たちを連れて瞬きの間に消えました。
わたしは顔をおおって座り込みます。
「………………」
「あーなんだ。タイミングが悪かったね」
お師匠様が頭をポンポンしてくださいましたが、突然の出来事に頭がついていかないです。
突然のVIP(王様)
ヴァイスさんに腕を引かれてソファへと座らせられます。
お師匠様とヴァイスさんは向かいに座りました。
「前回見せたダイヤモンド、あるだろう?あれを受け取りに来たのさ」
「…………王様ってそう簡単に出歩けるんですね……」
「出歩けないはずなんだがな………」
偶々ヴァイスさんがお師匠様と作業をしていた時に、突然いらしたとか。
だから2人で対応していたところ、運悪くわたしが顔を出してしまったようです。
「こわい………」
「そう怖がることないさね。まだ若造だからね」
「師匠からみたら誰でも若造でしょう」
「まぁ顔は覚えられておいて損はないよ。ワタシの弟子だと紹介したし、何かあれば助けてくれるさ」
「………何もないことを願いますね………」
なんかパワーが全部持っていかれました。
やる気が吹っ飛んでしまったので、お庭で日光浴しようと思います。
ふらふらとお庭に出ると、陽の光を浴びてキラキラしていました。
明るい場所でみるお庭も雰囲気が違くて良いですね。
「〈おおいぬ座〉、〈おひつじ座〉、〈しし座〉」
とりあえず3体だけ喚び出しました。
シリウスとハマルはわたしの周りをぐるぐるします。
初めて喚び出したレグルスは、ジッとわたしを見つめます。
………ライオンです。
ここまで近づいたことはないので、少しだけ怖いですが。
「シリウス、ハマル、レグルス。今、少しだけ日光浴しませんか」
わたしがそう言ってキャンプマットを敷いて横になると、同じようにシリウスとハマルはわたしを挟んで横になりました。
レグルスは、足元で伏せます。
なるほど、もふもふパラダイス……もいいですね。
今度動物系の星座をたくさん喚び出しましょう。
今しばらくは失ったやる気を日光浴で充電しましょう。
そうしたら、レンさんにメッセージを送ってみましょうかね。
ここからイベントに向けて準備して行きます!
リアルの季節の進み方はふんわりとお考え下さい!