表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
287/369

胃袋を掴むための下拵え

ご覧いただきありがとうございます!

ほぼ!料理してます!


再びのログインです!

空は夕焼けに染まっていて、グラデーションが綺麗です。


よし、では来るまでに立ち寄った遺跡跡地に向かいます。そこで料理をするのです。


懐中時計を使って、遺跡跡地に移動しました。

石造りの建造物が建っていたであろう場所は、崩れ、所々風化しています。

……人気が全くありませんね。セーフティーエリアなのに……


砂漠からの風は防げるくらいの石壁が残っていますので、そこで料理しようと思います。

先程買ったマットとローテーブルを出して、ヘキサタープも設置して、コンロの魔導具を置いて……よし!


……砂漠の夜は冷えると聞きます。

ポンチョに【防寒】はありますが……料理する時は袖が邪魔なので、羽織っておきましょう。


……まあ、少し砂漠から離れてるので!大丈夫でしょう!サダルスウドとラクリマを喚び出します。


「サダルスウド、料理のサポートお願いね。ラクリマも、味見とかお皿運んだりとか」

「…!」

『わかった!』


調理器具を並べて、頭の中で献立を作成します。



本日のメニュー


ハニーピグのステーキ 〜五種類のソース添え〜

ファイヤーバードの胸肉のガーリック醤油焼き

じゃがいもたっぷりスパニッシュ風オムレツ

たっぷり野菜のコンソメスープ

焼いたファイヤーバードのピリ辛サラダ

白米

太陽島のフルーツ盛り合わせ



です!!

これなら満足していただける、はず!!


よし!料理開始です!

袖をまくりあげて、手を洗おうとした所サダルスウドが水球を作りました。


そこに片手を入れて、こちらをみて頷きました。

なるほど、手洗い用ですね!

遠慮なく洗わせてもらいます。


アイテムボックスからタオルを取り出して、二口コンロの片方に土鍋をおきます。

ご飯炊きますね!


お肉には白米……白米です。

おかわり、してくれるかわかりませんが、土鍋いっぱいに炊いておきましょう。


ボウルで米をといで、土鍋に入れてサダルスウドの水で浸しておきます。


『……?火はつけないの?』

「水分を米に吸わせるらしいよ」

『そうなんだ……』


レシピの通りにやってるだけなので、原理はわかりませんがね!

よし、今のうちにサラダを作りましょう。


「サダルスウド、また水球出してくれる?」


サダルスウドはこくりと頷いて、片手に水球を浮かせました。その水球に野菜を潜らせます。


よし、つやつやになりましたね。

トマト、きゅうり、レタスを食べやすい大きさに切ります。それを深めの皿に入れて、アイテムボックスからファイヤーバードの胸肉を取り出します。


一口大に切って、オリーブオイルと塩胡椒と料理酒で揉み込んで、フライパンで焼き上げます。

この世界、調味料の所に料理酒は売ってるので買えるんですよね……


片面をこんがり焼いたらパリッとして美味しいですよね。


それをサラダの上に乗せて、オーロラソースを作ります。オーロラソースは万能です。

少し砂糖を入れてほんのり甘くします。


少し味見を……もう少しマヨネーズ入れます。

微調整を繰り返して、オーロラソースが出来上がりました。


「どう?」

『……絶妙!美味しい!』


ラクリマとサダルスウドに、スプーンで味見を頼むと二人とも勢い良く頷きました。よし!


それをサラダとチキンにかけて、サラダは完成です。

うん、美味しいですこれは。



よし、フライパンはこのままで、ガーリック醤油焼きも作りましょう。

そろそろ土鍋にも火をかけますか。

えっと、強めの中火で、沸騰するまで……


ファイヤーバードの胸肉を取り出して、皮を取ります。そしてフォークで刺すんでしたか。

何回かフォークで刺した後、食べやすい大きさに切り分けます。


そこに醤油、料理酒、マヨネーズ、砂糖、細かく刻んだにんにく、そしてめんつゆを入れます。

ユアストの調味料への力の入れ込みは本当にすごいです。

さすがに和風だし顆粒とかは無いので、めんつゆで代用です。……日輪の国にはありますかね?


それを時間をかけて揉み込んで、少し漬けておきます。その間に土鍋の様子を……まだまだですね。


少し時間をおいて、片栗粉でまた揉み込んで……ゴマ油で焼きます!

ふわりと香ばしい匂いが広がりました。


『……むむ!匂いで美味しい!』

「いっぱい焼くから、食べようね」


少し焼いて、裏返して、蓋をして蒸し焼きにします。

うーん匂いだけでご飯食べられます。

ガーリック醤油はソースにも使いましょう。


蓋を開けて焼き具合を確かめます。

一個取り出して三等分します。


「ラクリマ、サダルスウド、あーってしてあーって」


フォークで二人の口元へ近付けます。

フォークの鶏肉へ噛み付いたサダルスウドと、吸収したラクリマの瞳が輝きました。


わたしも味見をば……うーん!焼いた事でガーリック醤油が更に香ばしく!うんまぁ…


よし、これもお皿に……!出来上がったものはアイテムボックスにしまいます。

あっ土鍋!!


慌てて土鍋を確認すると、ちょうど良かったのか、ご飯がふっくらとしてました。

火を消して、また蓋をして蒸らします。


よし、あとはスパニッシュ風オムレツとハニーピグのステーキ、たっぷり野菜のコンソメスープですね。


ご飯が蒸らし終わればコンロ空きますし、オムレツ作りましょう。


じゃがいもを熱湯で茹でるのに、鍋でサダルスウドの水を沸かします。

そのあいだにじゃがいもを薄切りにして、玉ねぎとピーマンとハムを角切りにします。


沸騰したので、じゃがいもを茹でて……

今のうちににんにくをみじん切りして……


お椀で卵をといて、塩胡椒を少々……

じゃがいもの水気をきって……


フライパンに油をひいて、にんにくと玉ねぎを炒めて、透き通ってきたらピーマンとハム、じゃがいもを炒めて……溶き卵を入れて軽く混ぜます。


よし、蓋をして……結構火が通ってきたかな…

フライ返しで慎重にひっくり返します。

こんがり焼き目をつけて……フライパンをお皿にひっくり返します。

よし!切り分けて、これもこれでアイテムボックスへ!


土鍋のご飯がいい感じに蒸されたので、土鍋ごとアイテムボックスにしまいます。アイテムボックス便利すぎますね……!


よし、たっぷり野菜のコンソメスープ作りましょう!

ステーキはまだ単純な作業なので!



キャベツ、玉ねぎ、人参、じゃがいもを取り出します。それらをサダルスウドの水に潜らせます。サダルスウドが手伝ってくれました。


サダルスウドが水を操作して、ラクリマが魔力糸で野菜へ巻きついて、まな板へ乗せてくれました。

うーんうちの子達、有能ですよ!


キャベツは一口大に千切って、芯は薄切りにします。

じゃがいもも一口大、人参は乱切り、玉ねぎは薄切りです。ソーセージ切ります。


鍋にコンソメスープをコップで入れます。

サダルスウドの水で伸ばして……丁度よくなるよう水とスープを微調整します。さすがにコンソメスープだけだと味が濃いめなので。


よし、ここに先程切ったじゃがいも、人参、玉ねぎを投入!蓋をします!煮ます!


この煮ている間に、隣のコンロでハニーピグのステーキを作ります。


ハニーピグのロースを取り出して、切れ込みをいれてスジを切ります。

両面に塩胡椒をして、と。


フライパンに油……焼きます!!

焼けるいい音が響きました。うおお肉焼いてます!!

火加減は……とりあえず万遍なく焼きましょう。

こんがりと!


しっかり焼き目をつけて、ひっくり返します。


よし、今のうちにコンソメスープの所にキャベツとソーセージを入れて、こちらもまた煮ます。


うーん、なんかすごい、料理してるって感じします!

ハニーピグが両面いい焼き目がついたので、皿に、よいしょっと!


……もう一枚くらい焼いておきますか。

小さいのも二枚くらい、ラクリマとサダルスウド用に!



……よし!たっぷり野菜のコンソメスープと、ハニーピグのステーキが出来上がりました……!


ふぃー……やりましたね!

まだソース作りがありますが!


温かいうちにアイテムボックスへしまって、五種類のソースを作ります。

無難なにんにく醤油、おろし玉ねぎステーキソース、大根おろしソース、バター醤油ソース……アレンジとしてシーオレンジの醤油を使ったソースにしました!


フルーツも切り分けて……サダルスウドとラクリマにフルーツ分けて……わたしも食べます。

んー、瑞々しい……果肉がみっちり水分溢れる…


よし、わたしなりのフルコースが出来上がりましたね。

調理器具を片付けて、テーブルも綺麗にします。


……料理を終えて見上げると、満天の星が空を彩っていました。星の一つ一つが、キラキラと、煌めいています。


……はっ、見惚れている場合では!

天体観測は今度ゆっくりとやります!


確かに気温が下がって少しひんやりとしますが、火照った身体に丁度よいです。


身嗜みを整えて、深呼吸します。

マットに正座して、右手に杖を出現させます。


『ミツキ?』

「……今から、【神秘(アルカナ)】で悪魔を召喚するね」

『!』

「一人だとドキドキしちゃうから、ラクリマとサダルスウドにも一緒にいて欲しいな」

『……任せて。ミツキも水の君も、ラクリマが守る』


ラクリマが決意に満ちた瞳で頷きました。

サダルスウドも水瓶を握り締めて頷きました。


さすがに……攻撃はされないと思いたいですけどね。

わたしは杖を持たない左手を前に出して、息を吸い込みました。


「【15:悪魔(ザ・デビル)】」


手の平の上で、絵に描いたような悪魔と、鎖に繋がれた男女の小悪魔が描かれたカードが浮かんで消えました。


そして視線の先の地面に、魔法陣が浮かびます。

魔法陣から、人型のシルエットが現れました。



褐色の肌に、赤い髪。

蟀谷から伸びる、羊のような漆黒の角。

黒いレザー生地で出来た、丈の短い上着をきて、鍛えられた腹筋を惜しげもなく晒しています。

ピッタリとした黒のレザーパンツ、ゴツゴツしたブーツ。

その背には、コウモリのような大きな黒翼が広げられていて、黒い尻尾が揺らめいています。


白目の部分が黒くて、血のような紅い色をした瞳で、目の前の悪魔はこちらを見下ろしました。



ご覧いただいたのはユアストの本編で間違いありません。星好き少女のVRMMOファンタジーで間違いありませんからね!!


Q.なんでこんなに細かく料理書いたの?

A.胃袋を掴むための料理を、さらっと作りました!と纏めるのがモヤモヤしたから

お世話になりました色々なレシピサイト様…!


これからもミツキの物語をよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 米に水を吸わせるため… 分類的には米も小豆も大豆も海苔も乾物です。 米も稲穂の段階で干しますし、小豆、大豆も天日や機械で乾燥処理して保存しますからね。(原理的には、小豆は一晩水に浸けますよね…
[良い点] 飯テロ小説じゃないだから そういえば 前の島イベの 肉おにぎりも腹減っていた思い出が [一言] 漫画化する時に料理漫画なるよな
[良い点] そうか~。しつけを始めるのですね。 [一言] 「美味しいものを食べれば心も満たされる。心が満たされれば、ゆとりとなる」世界を救った料理の神様のお言葉です。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ