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『扉』 ①

ご覧いただきありがとうございます!


星座の配置について少し訂正しました。


おはようございます!

すっきりとした目覚めです。


スマホの通知を確認します。



Your Story -ミツキ-



64ページ目



建国祭を終えました。

クリスティアの歴史は長いです。

興味があれば、王都の図書館に行くのも良いでしょう。


貴女は船を手に入れました。

貴女の進む道を開拓してくれるでしょう。



お疲れ様でした。




ああ、なるほど。

王都にも図書館はあるはずですね。

今度行ってみたいと思います!


船の確認もしたいですね。

……エリダヌス座(アケルナル)なら陸上でも船を支えられますかね??


無難に海で確認するのが良いと思いますが目立ちますからね……


っと、早く準備しないとです。

今日も頑張りましょう。








帰宅しました!

今日はミカゲさんとの約束がありますからね。

手早く夕食とお風呂を済ませます。


よし、ではログインしましょう!


しました!

ディアデムを喚び出して、クロワッサンを口に運びます。


ミカゲさんの約束した時間まで、まだ少し余裕がありますので、ラクリマと世界樹の様子を見に行きましょう。


そうしてホームを出た瞬間、目の前に紙の鳥が二匹出現しました。


「ひゃっ!?」


こ、これは手紙ですね。

両手を差し出すと手に降りました。


あ、クロイツのおじ様とエレノアさんからです。

頼まれたものを早めに仕上げて下さったようです。

おお、これはさっと受け取りに行きましょう!



ラクリマには変化は無いようです。

水をかけながら、世界樹を見上げます。


「出かけてくるね。ラクリマをよろしく」



プレアデスの《枝》

世界樹から浮島プレアデスへと伸びる枝

《枝》:気を付けて行ってらっしゃい!



まるで頭を撫でるかのように枝が頭上を素通りしました。

この世界樹は、交流が好きなのかもです。

よく話しかけて?くれますしね。


よし、ソファと絨毯を受け取ったら、ミカゲさんもログインしてるようなので向かいましょう。


あ、星座の配置だけ少し変えます。

今日はパワーが必要かもなので、おおぐま座(ウルサ・マヨル)を還しておいて、代わりにこいぬ座(プロキオン)に島にいてもらいます!


召喚されたプロキオンを撫で回した後、それぞれの店へ向かいました。




と言うことで品物をバッチリ受け取ってミカゲさんの元へ移動しました。


わ、とても広い洞窟です。

うっすら見通せる暗さですね。【暗視】や【夜目】があってもうっすら暗いですね。持ってなければ真っ暗だった事でしょう。


「こんばんはですぞー」

「こんば……今日のミカゲさん真っ黒ですね」


闇から出てくるかのように気配を消して歩いてきたミカゲさん。

その姿は、いつもの白衣ではなく…


なんというか、


「ザ・暗殺者!って装備ですね?」

「その通りですな!コインで交換したこの《気配遮断マント》と《隠密ブーツ》で、気配を抑えているんです」


両手を広げてくるりと一回転しました。

闇に溶け込むような出で立ちです。


「師匠は、気配を消して取ってこいって言ってたので…」

「確かに」

「なので持てる技術全てでアイテムを取ってこないといけないんですよ」


いつも明るいミカゲさんは、今日はとても落ち着いています。

……どことなくピリピリされているような。


「……レン氏も準備はよろしいです?」

「…」


いっ!いつの間にいたのか、ミカゲさんがレンさんへと顔を向けます。

レンさんは静かに頷きました。


わたし気配に気付けなさすぎでは……?

二人が気配抑えるの上手すぎる所もあると思いますが!


とりあえず今日は手数とパワーを求めましょう。

ヘラクレスさんは時間制限がありますから……今回はお休みです。


「〈ふたご座(ジェミニ)〉〈オリオン座(リゲル)〉〈ペルセウス座(ミルファク)〉〈おおぐま座(ウルサ・マヨル)〉」


今日はレンさんもいますし、【神秘】の【力】を試して良いですかね?

レンさん次第ですが。わたしよりレンさんのが活用出来ると思いますしね。


「ミツキ氏もバッチリですな!星座の皆様も、もしモンスターが出てきたらよろしくお願いします」

「「おやおや、何が始まるのかな?」」

「冥界へと繋がる門を開きますぞ!」


ミカゲさんの言葉を聞いて、軽く目を瞬いて、星座達はニヤリと笑みを浮かべました。

おや好戦的ですね。


「ボクの準備はオッケーです。よろしいです?」


ミカゲさんの言葉に、わたし達は頷きます。

わたしも杖を握り締めて深呼吸します。



『開け』


ミカゲさんの手の上で例の格子が絡まったようなアイテムが淡い光を放ちます。

……多面体になりました!

ミカゲさんがそれを撫でるように触れると、熊のような四足歩行の獣、翼を広げた……鷹ですかね?



『彼方より繋がる扉にして門よ』

『我が前にその姿を現せ』


そして立派な背鰭と尾鰭を持つ魚の形になると、空気が重くなりました。

っ、何か耳鳴りがします。


『開け』

『開け』

『開け』


ミカゲさんの言葉により空中に浮かんだアイテムが、空間を四角く切り取ったような大きな黒い扉へと変化しました。


『開け』

『冥府であり地獄、地獄であり黄泉、黄泉であり楽園である彼方よ』

『いざ開け、扉にして門』

地獄の扉(リン・フォン)!』



ミカゲさんの言葉に、黒い扉が黒い炎で燃え上がり、両開きに開きました。

その先は、飲み込まれそうな程の闇が広がっています。


「…ふう、呪文詠唱に勇気を使いましたわ……それにこれは元々冥府側の扉みたいですな。では、行ってきます!」


ミカゲさんが、敬礼をして扉の中へと足を踏み入れました。

それを見送り、扉の様子を観察します。


黒い炎で燃え上がる扉は、黒くて分かりにくいですが、何やら複雑な紋様が描かれています。


「……この先が冥界なんですね」

「間違いねえわな。死の匂いがするぜ」


オリオンさんが、棍棒を担ぎ上げながら扉を見つめています。


「レンさん、試したい事がありますのでパーティーを組んでも良いですか?」

「おう」


パーティーに入ってもらい、今のうちに【神秘】の【8:(ストレングス)】を試してみます。

パワー系のサポートだと思いますので、わたしに試してもあまり使い勝手がわからないなと思っていたのです。


「【8:(ストレングス)】」


わたしの手の上で、獅子を手懐ける女性が描かれたカードが浮かんで消えました。

光が、わたしとレンさんに吸い込まれます。



−【己の力こそ全て(パワー・イズ・パワー)】が使用可能となりました−



ステータスを確認すると、攻撃が+40されていました。

攻撃だけにバフがあるので、攻撃特化のようです。


そして…何だかすごくわかりやすいネーミングのアーツが解放されましたね。

パワーイズパワー……?




己の力こそ全て(パワー・イズ・パワー)

契約者のレベルの数値だけ攻撃が上がる。

被ダメージアップ、徐々に攻撃上昇、攻撃系アーツが使用不能となる。

継続時間:60分


−強化対象はプレイヤーのみです−


???

つ、つまり……殴る蹴るしか出来なくなる、と言う事です??

攻撃系アーツは使用不能になりますが、それ以外のアーツは使えるんですかね?

それに、一時間も強化されるの良いのですね!


プレイヤーしか選べないので、ここはレンさん一択ですね。わたしに使ったらまともに戦えなくなりますからね。


「……という能力の支援が出来そうですが、レンさん試してみますか?」

「……強化してから試してみるか」


レンさんが自身に強化を施すのを見つめ、レンさんが頷いたので強化対象に選びます。


「【己の力こそ全て(パワー・イズ・パワー)】」


わたしのレベルは63なので、攻撃が63増えると言う事です。

……冷静に考えて凄すぎでは?


「後はモンスターで試すしかないんじゃねえか?来なかったら俺が相手してやるよ」


オリオンさんの言葉に、レンさんが挑戦的な笑みを浮かべました。

それは見応えがありそうです。


そんな事を考えていた時、なにやら強大な気配が近付いて来るのを感じました。

皆一斉に扉と一定の距離をもって、各々武器を構えます。


息を呑んで杖を扉に向けて構え、何かが扉へ近付いてくるのを待ちます。

……一体、何が。モンスターでしょうか。



『……もしかしてお前ら、タナトス様の言ってた娘の仲間だったりする?』



ぬっと飲み込まれそうな闇から顔を出したのは、3つの犬の頭でした。





『タナトス様言ってたな』

『目を掛けてる渡り人が扉開けるって』

『扉に向かう亡者とモンスター相手するの面倒だけど、お前達がいるなら手伝ってもらおうか』


ずるりと胴体まで扉の外へと抜け出し、地に足つけるこの3つの頭を持つモンスター……聞き覚えがありすぎます。




【冥界の番犬】ケルベロス Lv.???

パッシブ



かの有名な冥界の番犬……!

上半身だけなのに、とても大きいのがわかります。

オリオンさんより大きいです。

大型トラック並の大きさです。



『……?娘の仲間だよな?』

「は、はい!」

『俺達大型のモンスター蹴散らしてくるから』

『冥界のモンスターは扉から出ると弱体化するから』

『お前達でも倒せると思うぜ』

「は、はあ…?」

『でも炎に包まれた人型の奴は冥界の亡者だから』

『もし扉の外へ出てきたら冥界へ押し返してくれよな。ただ光を追って出てきちまっただけだから』

『今奈落(タルタロス)を抜け出したヤバい奴が冥界で暴れてるからそっちの対処しないといけないからここよろしくな』

「えっあの」

『キチンと追い返してくれれば多分主から褒美あるから』

『多分お前達ならやれる』

『よろしくな』


そう言って闇の中へと戻ったケルベロス。

そしてざわざわと感じるモンスターが近付いてくる気配に、わたしはとりあえず深呼吸しました。



か、考えてたら纏まらないので、とりあえず言われた通りに出てくるモンスターは倒せたら倒す、亡者?は追い返す、です!


わたしは自分に強化を施し、扉へ向けて杖を構えました。


詠唱……難しすぎますね……格好良くしたいのですが( ˘ω˘)

作者は詠唱系は某死神の詠唱が大好きでしたね。


これからもミツキの物語をよろしくお願いします!


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― 新着の感想 ―
[良い点] 詠唱 カッコよかったですよ [気になる点] 冥界のモンスター なんか ゾンゾンの波動感じますね あとスケルトンか  [一言] 詠唱 カコッイイ漫画【ラノベ】 ランキング 【自分】  …
[気になる点] 奈落を抜け出して冥界で暴れてるヤバい奴、とは (; ・`д・´) ゴクリ…
[気になる点] ヘラクレスが不満を訴えたりしませんかね~。ケルちゃんとの再会でどんな話をするのかにも興味があります。
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