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建国祭 10日目 ①

ミツキの物語をお楽しみください!



おはようございます!

本を読みながら、いつの間にか寝てました。


ゆっくりと起き上がりながらユアストからの通知を開きます。




Your Story ‑ミツキ‑




57ページ目





世界樹と心を通わせているようですね。

世界樹には意思があります。これからも共生すると良いでしょう。



星の力は強大です。

切磋琢磨しながら、己を高めましょう。

盾の力は周囲への配慮を忘れずに。



月明かりの元素材採集しました。

珍しい素材を入手しましたね。有効活用しましょう。



良い建国祭を。

お疲れ様でした。







世界樹……枝らしいですが、世界樹と会話出来るのも何か意味がありそうです。

世界樹の周りも整備して、世界樹が生き生きと過ごせる場所を作りたいですね。


それにやはり盾の力は周囲への配慮が必要なようです。

明らかに環境破壊しますからね……それは避けなければです。


よし、今日の目標は討伐依頼でレベル上げです!

レベル60になると何か覚えそうですからね。

そろそろジョブの進化もありそうです!


よし、頑張りましょう!

わたしは急いで学校へ向かう準備をして、部屋を出ました。









帰宅しました!

パパっと夕飯とお風呂を済ませます。


今日はレベル上げです!

早速ログインするとしましょう。




ログインしました!

ベッドから起き上がって身嗜みを整えます。

ディアデムを喚び出し、クリームパンを食べます。

あ、バニラビーンズ入ってます。美味しいです。


よし、ごちそうさまでした!

今日はラクリマとレベル上げしたいのです。

わたしはラクリマを喚び出します。


「ラクリマ」

『ミツキ!』

「今日は一緒にレベル上げしようね。はい、世界樹の葉」

『すル!ありがト!』


姿を現したラクリマはわたしをみて頷きます。

もしゃもしゃと世界樹の葉を食べるラクリマを眺めて、部屋を出ます。


ソファには、ミカゲさんがいました。


「こんばんは、ミカゲさん」

「こんばんはですぞー。ミツキ氏、それにラクリマも」

『ミカゲ!』


手元を動かしながら、首だけで振り向いたミカゲさん。

それか例の《扉》、ですかね?


「それは例の?」

「そうですな!熊、鷹、魚に変形させるんだと思っていたら師匠が扉だって言うんで、更にわからなくなったところですわ」

「…?熊になるんですか?」

「おや、ミツキ氏はあまり呪物についてご存知ない感じです?」

「呪物!?」


じゅ、呪物!?

呪われてるんですか!?


「このアイテムは《リンフォン》って言うんですけどねぇ……元ネタもリンフォンっていう呪物の話があるんですけど、なにやらこれは特別に扉の機能しか無いみたいで……師匠に聞いてわかったんですけどね」

「……リン、フォン……?」

「組み立てると地獄の扉が開くだとかなんとかそういう噂がある呪物………っていうのがリアルでの話ですね」


それは怖いですね!?

地獄の扉とか、開いて良いものなんですかね……


「まあこれを組み立てて開けば冥界と地獄に行けるみたいなので、プレイの合間で組み立ててるんですよ。扉の形に組み立てれば良いって師匠言ってましたけど難しいんですよこれ……」

「が、頑張って下さい。その時はお供させてくださいね」

「頼りにしてますわ!」


ミカゲさんに挨拶してホームを出ました。

今日も星が綺麗です。

島に配置した星座をひとまず一旦還します。


『……さっきノ』

「ラクリマ?」

『……少シ、怖い気配ガした』

「……そう、だね」


地獄の扉?らしいですし……恐ろしいですよね。

と言ってもおどろおどろしい雰囲気とかは感じませんでした。


「ラクリマは気配に敏いね」

『ラクリマ、強イかラ!』

「そうだね」


ふんす!と胸?を反ったラクリマを撫でて、ミゼリアのギルドへと向かいました。







討伐依頼、討伐依頼……なにか珍しそうな討伐依頼とかあると良いのですが……


ボードの前で目を動かして依頼を眺めていると、色の違う依頼が出現しました。

見たこと無いですね……




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


【建国祭期間限定】


特殊討伐依頼

クリスティアの記憶


特殊バトルエリア:記憶の草原


かつてクリスティアを襲ったモンスターと相まみえる事ができます。

この討伐依頼は素材ではなく、経験値のみ取得できます。


出現モンスター:ランダム(冒険者のレベルにより変化あり)


討伐報酬:冒険者のギルドランク、レベルによって変化あり



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



毛色の違う討伐依頼ですね??

建国祭期間限定みたいです。


かつてクリスティアを襲ったモンスターの討伐です。

経験値だけ貰えるんですね。


ふむ…期間限定みたいですし、これ受けてみましょうか。

わたしのレベルで変化あるみたいなので、極端なレベル差のモンスターでは無いのでしょう。


わたしはそれを手に取って依頼を受注しました。



-特殊討伐依頼を受注しました-

-特殊バトルエリアへ転移しますか?-

はい

いいえ



ウィンドウが目の前に出現しました。

このまま向かえそうです。

ひとまずウィンドウを開いたまま、ギルドから出ました。


屋内で転移するのはなんか気が引けるんですよね…



はい を押すと、一瞬で景色が変わりました。

なにやら広い草原に出ましたが、マップに何も表示されません。


特殊なイベント空間、と言うことでしょうか。

プレイヤーは多くないですが、ちらほらいますね。


そのまま立ったまま周りを見渡していると、一人の男性がこちらに近寄って来ました。


「お、依頼を受けてきた人です?」

「はい!」

「…〈ステラアーク〉の人ですか?」

「は、はい」

「…武闘祭お疲れ様でした!」

「あ、ありがとうございます?」


び、びっくりしました。

その声に、周りにいたプレイヤーがこちらを振り向きます。


「俺はレギオスって言います。このイベントエリアで モンスターの鑑定してます。とりあえず依頼するならこっちへどうぞ」

「ミツキです。ありがとうございます」


目の前の戦士風の男性は名乗り、指差しながら移動を始めました。

案内してくれるようなので、とりあえずついていきます。


「鑑定というのは、何か特殊な?」

「この依頼はあらゆるモンスターが出現するんで、熟練度上げするのに見させてもらってます。魔眼系のスキル持ってるプレイヤーが集まってますね」

「なるほど…」

「まあ始めたのは俺じゃないんですけどね。俺はアデラの手伝いしてるんで……おーいアデラー!」


レギオスさんの言葉に、一人の男性が振り向きました。

そして目を見開くと、こちらへと歩み寄って来ました。


「じゃあ、俺はここで。戦い、応援してます」

「ありがとうございました」


レギオスさんは手を振って来た道を戻りました。

会釈をして見送ると、アデラと呼ばれた男性がこちらへと会釈しました。


「アデラと言います。このイベントの鑑定班してます」

「ミツキです」

「依頼は前のパーティーが終わればフィールドに入れるので、少々お待ちください」


アデラさんの視線の先のフィールドで、プレイヤーがモンスターと戦っています。

不思議な膜に包まれているので、恐らく立ち入りは出来ないようになってるみたいですね。


「ミツキさんの戦闘中に出てきたモンスターの鑑定を行っても良いですか?」

「大丈夫です」

「ありがとうございます。モンスターの鑑定で得た情報をフィールド外から伝える事が可能ですが、声を掛けても大丈夫でしょうか?」

「そ、そんな事もわかるのですか?」

「魔眼持ちですので。鑑定を始めて予兆や耐性等を見れれば、フィールドの外から伝えています」


そう言ってアデラさんは、フィールドを振り向きます。



「よし、見えた!炎が弱点みたいだぞー!」

「距離を取って右脚で踏み込んだら突進攻撃!」

「水属性には耐性あるよー!」


フィールドの周りで、戦闘中のパーティーへと声をかけるプレイヤーが見えました。


「……声は聞こえるんですか?」

「不思議なことに」

「不思議ですね……」

「……」


アデラさんの視線が腕の中のラクリマへと落ちました。

ラクリマはじっとぬいぐるみのように微動だにしてません。


「…契約召喚の相棒なのです」

「……情報提供ありがとうございます」

「……アデラさんは別にプロフェッサーの方、という訳では無いんですよね?」

「趣味、ですね。あとはプレイヤーから頼まれたのもあります」

「趣味でしたか」


モンスターの弱点とかは重要ですもんね。

攻略サイトとかでよく見ますし、魔眼持ちのプレイヤーが頑張ってるのかもしれません。

いつもありがとうございます。


「……魔眼持ちって案外多いんですね?」

「キャラメイクの時にスキルをランダムにすれば手に入りますね。そう高くない確率ですが、自分を含めて5人が今集まっています」

「……それはすごいですね」

「ランダムにすれば選べないスキルも入手することができますから」


わたしの【植物学者】もそうですからね!

やはりランダムという言葉には惹かれるものがあるのでしょう……


そんな事を考えていたら、前のパーティーの戦闘が終わりました。


「フィールドに入れば、クエストが始まります」

「わかりました。ご説明、ありがとうございました」

「ご武運を」


さて、どのようなモンスターが出現するのか…

経験を積むのに、様々なモンスターと戦いたいので、少しだけ楽しみです。


何と言っても特殊な討伐依頼ですからね!


わたしはラクリマを抱いたまま片手に杖を握り締めて、フィールドへと足を踏み入れました。


ゆっくりとはなりますが、更新いたします。

これからもミツキの物語をよろしくお願いいたします!

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― 新着の感想 ―
[一言] まってましたぁぁぁ!!! ゆっくりでも更新してくれるのありがたすぎる!! これからもこっそりまったり応援してます!
[一言] わぁ、よりによって“リンフォン” 元ネタじゃ、あのパズル自体が凝縮された地獄だそうだがはたして……
[一言] おかえりなさい! お体にはお気をつけください。
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