建国祭 9日目①
ご覧いただきありがとうございます!
ミツキの物語をお楽しみ下さい!
おはようございます!
良い天気ですね。
制服に着替えてユアストからの通知を開きます。
Your Story ‑ミツキ‑
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武闘祭本戦へと出場しました。
自らと仲間と力を示し、準優勝しました。
おめでとうございます。
晩餐会に参加しました。
料理の味を楽しみ、新たな依頼を受けました。
他と連携して、依頼達成に励みましょう。
死と邂逅しました。
彼は様々な姿を持っていますが、人前に現れる時には専ら老人の姿のようです。
良い関係を築きましょう。死は常に傍に在ります。
良い建国祭を。
お疲れ様でした。
他のプレイヤーの戦い方を見れたのはとても大きいです。
そんな戦い方が……!と参考になりますしね。
見たことのないアーツや武器防具が素晴らしかったです。
むむむ、次は負けませんよ……
その為にも並行してレベル上げたり、ホームの手入れをしたいですね。
今日は王都の依頼を見に行きましょうかね。
コインも集めたいですから。
よし、では今日も1日頑張りましょう!
「満月は今日何するのかしら?」
「?ユアスト?」
「そう」
お弁当を食べ終えて、花ちゃんと携帯の画面を見つめます。
弓道場の近くは穴場なのです。
「依頼かな……神殿も建てたいからエリペ鉱山にも行くけど」
「ああ、大理石が必要って言ってたわね」
「パワータイプの皆を召喚すれば、レベル60からの階層にも挑めるかなぁって…」
「…例えば?」
「ヘラクレスさんとか」
「強い」
ヘラクレスさんの援護をしつつ、攻撃すれば何体かは倒せそうです。
ヘラクレスさん頼りですけどね……
「私はリーフと討伐依頼するわ。レベル上げておかないと」
「討伐の方に加わるんだもんね」
「せめて一太刀、って奴よ。私の場合は一射かしら」
「レベル高そうだからね」
そもそもヴァルフォーレン領の周りに出現するモンスターがレベル80らしいですからね……
わたしはまだレベル56なので、わたしもレベル60に向けて討伐依頼やらないとです。
「お互い頑張りましょ」
「うん!」
わたしと花ちゃんは、予鈴がなる前に教室へと戻りました。
そして放課後、部活に行く花ちゃんを見送り帰宅しました。
誰もいないので、洗濯物の整理をしながらお風呂沸かします。
夕食は簡単に野菜炒めです。
白米と野菜炒めは相性抜群です!
お風呂も済ませて、部屋に戻りました。
さ、ログインしましょう!
ログインしました!
今日の予定は鉱山と、何個か依頼をします。
採集依頼もしたいのです。魔力草や魔力キノコのストックも減りましたから……月光草も欲しいです。
ドレッサーで身嗜みを整えて、ディアデムを喚んでから世界樹の元へ向かいます。
ホームには誰もいませんでした。
世界樹にサダルスウドの水をかけて、塩クロワッサンを取り出します。
片手で塩クロワッサンを食べながら、世界樹にも塩クロワッサンを差し出します。
プレアデスの《枝》
世界樹から浮島プレアデスへと伸びる枝
《枝》:ふわふわのクロワッサンがしょっぱい……!塩、クロワッサンに合うんだね!……それはそれとして、毎日くれるのは嬉しいけれど、時々でいいんだよ?大変じゃない?
……世界樹に心配されました。
なんかこう、自分が食べてるのに渡さないのも何だかなぁと……
「この島を支えて貰っていますし……美味しいのでお裾分けです」
こうして会話?出来ることもわかりましたからね。
世界樹も立派に仲間です。
プレアデスの《枝》
世界樹から浮島プレアデスへと伸びる枝
《枝》:……ありがとう 君の今日の冒険に幸あらんことを
ふわりと枝葉が頭上を通り過ぎて行きました。
その瞬間、わたしの身体が淡く光りました。
ステータスを確認すると、〈世界樹の祝福状態〉と書かれていました。
詳しく見てみると、本日限定で幸運が【+50】されてました!
すごいですね……【無詠唱】が失敗しない気がします!
「ありがとうございます」
わさわさと揺れる世界樹を見て微笑みます。
ついでに島のメンバーも代えておきましょう。
……ペルセウスさんにもゴーレム相手に暴れて貰いたいので、ペルセウスさんは一旦還して、スピカさんをお喚びして、カシオペアさんとケフェウスさんも還して、さそり座とわし座を島に喚び出します。
……オフィウクスさんは何処に行ったかわかりませんね。
作業中だったら申し訳無いですが、還します。
そしてケンタウルスさんを島に配置させてもらいました。
星座の一覧を思い出していたら、試してみたい事を思い出しました。
鉱山で試すとします!
「出かけるのね。気を付けていってらっしゃい」
「おー。気を付けてな」
「はい!行ってきます!」
アルタイルは世界樹に留まってました。
アンタレスは……なんか大きくなって、片手?片鋏?を上げました。
きっと送り出されてるのでしょう……
みんなに見送られながら、王都のギルドへ向かいました。
王都のギルドは賑やかです。
依頼を受けるのに少し待ちました。
鉄鉱石×30の採集依頼
魔力草×30の採集依頼
魔力キノコ×30の採集依頼
を受けてきました。
鉱山のゴーレムが討伐扱いにならないのは悲しいです。
なので明日は討伐依頼を受けようと思います。
先に鉱山へ向かって、帰りは周りの森を歩こうと思います!
早速鉱山へ向かいました。
少しだけ視線を感じながら、列に並びます。
進むのは速いので、そのうち挑めます。
セーフティエリアでは、また別のパーティーが移動レストランを開いていました。
案外料理人多いんですね……
いい匂いです。
っと、順番が来ました。
……レベル60の階層に挑戦します。第六階層ですね。
制限時間の間に、なるべくたくさん倒しましょう。
頼れる仲間が喚べるからやれますけどね。
‑エリペ鉱山 第六階層 に入りますか?‑
〖注意〗プレイヤーのレベルよりも高いモンスターが出現します それでも入りますか?
はい
いいえ
わ、注意が出てます。
わたしよりもレベルが高いモンスターが出る時にはこのような注意が出るのですね。
わたしは はい を押しました。
慣れた浮遊感に身を任せ、広い石造りの空間に出ました。
「〈ヘルクレス座〉〈ペルセウス座〉〈へびつかい座〉」
目の前で岩や石が集まり、ゴーレムを形作っていきます。
……これで【星魔法】の召喚枠を、6つ消費したはずです。
熟練度のおかげで後1枠あります。
魔法陣からそれぞれのシルエットが浮かび上がった後に、最後の星座を喚び出します。
あ、その前に強化だけ……!減ったMPをハイMPポーションで回復します。
(【魔力強化(星)】【ブースト】【ハイブースト】)
「〈たて座〉!」
わたしの手元に、星の意匠が施された盾が出現します。
……試してみたかったのです。【重力崩壊】のアーツを!
他に何も出来なくなりますが!
ちなみにスクトゥムの能力は以下の通りです。
星の盾
星の意匠が施された盾
召喚者が構えたとき 防御+50 アーツ 【重力崩壊】使用可能
【重力崩壊】
星の盾で受けたダメージを重力へと変換し、一定のダメージ量を受けると重力を急速に収束し、擬似超新星爆発を引き起こす
リキャストタイム24時間
プレイヤーの動作が制限される(行動不能)
熟練度が上がったことにより、防御が+30から50になりました。
この【重力崩壊】が気になっていたのです。
「ヘラクレスさんとペルセウスさんは遊撃で!オフィウクスさんはわたしの回復をお願いします!」
「…ああ」
「了解した」
「……その盾使うのか。わかった、回復してやろう」
ヘラクレスさんとペルセウスさんが武器を構えて飛び出しました。
オフィウクスさんはわたしの近くで立ちます。
あ、杖を持ってます。
わたしは杖と一緒に盾を構えます。
目の前に迫るゴーレムを見上げます。
マッドゴーレム Lv.63
アクティブ
【???】【???】【???】
【???】【???】【???】
マッド……マッド!?
泥ですよね!?
オフィウクスさんが顔を顰めました。
オフィウクスさんが杖を掲げると、杖から白い光線が出ました。
それはジュッと音を立ててマッドゴーレムを焼きました。
「……も、もしや炎魔法ですか?太陽光のような」
「それ以上は訊くな」
「はい」
ドスのきいた声で言われました。
……オフィウクスさんも、神話と似たような背景をお持ちなのですかね?
マッドゴーレムは身体を再生して、その腕を振り上げます。
ど、泥の腕は受け止めたら泥が飛び散りませんか!?
ひとまず力を込めて、なんなら呼吸も止めて盾を構えました。
「っうぐ!?」
「チッ!」
その腕を受け止めた瞬間、まるで車とぶつかったような衝撃を受けました。
衝撃を受け流せず後ろへと吹き飛びます。
それを舌打ちしながらオフィウクスさんが抱き留めてくれました。
オフィウクスさんの杖から淡い光がわたしに降り注ぎます。
わたしのHPが、6割まで減ってました。
盾越しにこのダメージ!レベル差もあって半端ないですね!
「奴は腕を振り上げた瞬間に【硬化】していたようだ」
「な、なるほどの衝撃です」
それはこの衝撃になる訳です!
……これわたし耐えられますかね。シールダーってこれに耐えてるんですか……すごい尊敬します!!
「!わあああああ!」
そして降り注ぐ落石。
わたしは盾を構えて落石から身を隠します。
「……アーツを使ったら普通に戦うんだな!」
「そうしますうううううう!!」
「炎よ!」
オフィウクスさんは落石を避けながらマッドゴーレムを攻撃します。
その炎の光線気になりますううう!!
‑アーツ 【重力崩壊】が 発動可能になりました‑
その後もマッドゴーレムの拳を受け止めたり、落石を受け止めたりしていたら待望のアナウンスが聞こえました。
「【重力崩壊】使いますううう!!」
発動可能になったと言うことは、受けたダメージが重力に変換されたということでしょう!!
味方へのダメージは無い事を祈ります!!さすがに無いですよね!?
「【重力崩壊】!」
叫ぶようにアーツ名を唱えると、目の前の空間が歪みました。
それは空間を歪ませながら徐々に収束し、次の瞬間とてつもない光と轟音と衝撃が起こり、反射的に目を瞑りました。
ミツキこんなにアクティブになって……(大爆発)
建国祭は15日までありますが、それまではささっと進めるようにします。作者もここまで話数増えるの予想外でした( ˘ω˘)
これからもこの作品をよろしくお願いします!
ストック尽きたので書きためるためにも今週も隔日投稿します!来週からは毎日投稿に戻す予定です。
次回は11/21に投稿いたします。




