建国祭 8日目 エリペ鉱山とクロイツ
ご覧いただきありがとうございます!
オリオンさんとおおぐま座、りゅう座、ラクリマで戦ってきました。
ラクリマは身体を大きくさせ、【硬化】で飛んでくる石塊からわたしを守ってくれました。
そして糸や魔法での援護をし、時に【重力操作】で飛んで来た石塊をゴーレムに打ち返してました。
それは便利です!勉強になりました!
わたしも【重力操作】で飛んでくる物を打ち返せるはずです。
今までは避けるのに必死でしたからね……次試しましょう。
オリオンさんは言わずもがな、棍棒でゴーレムをボコボコにしてました。
オリオンさんの圧倒的パワーの前では、ゴーレムは柔らかそうでしたね……
「ゴーレムは躊躇なくブッ壊せるからな」
って言ってました。生き生きしてました。
ドラコーンはそれを呆れた目で見つつ、多頭化した頭からそれぞれブレスを放ったり、尾で石塊を打ち返したり身体を穿ったり……
ウルサ・マヨルはその巨体を活かしてゴーレムに襲いかかってました。
以前よりもパワーとスピードが増し、炎が揺らめくようなオーラを纏ってゴーレムへとタックル仕掛けたりしてました。
パワー……でもお話しすると優しいお母さんですから、ギャップです。
みんなオールマイティに戦えるんですよね。
さすがです。
わたしは回復しながら魔法をバンバン撃ってました。
【風魔法】の熟練度が上がってウィンドウォールが使えるようになりました。
風の壁が作れます。
【天体魔法】と併用してるので、どうしても熟練度が上がるのがゆっくりですね……悩ましいです。
まあこれは戦闘で満遍なく使えるように努力しましょう。
今回は
鉄鉱石×32
白鉄鉱×30
御影石×15
石炭×10
銀鉱石×8
銅鉱石×15
石灰岩×15
レアメタル×3
が貰えました。
御影石と石灰岩はそれぞれ27個集まりました。
50個必要なので、これは集めやすいですね。
問題は大理石……レベル60以上の階層でまれに貰える……
皆に応援要請するしかないですね。
レンさんとミカゲさんのジョブレベルが上がったらお願いしますかね?
わたしもレベル上げしないと……レベル上げしてから挑みたいような気がします。
オリオンさん達を還してダンジョンから帰還すると、ダンジョン入り口近くのセーフティーエリアから食欲そそるいい匂いがしてきました。
プレイヤーパーティーが炊き出し?をしているみたいです。
前にミカゲさんからうっすらと聞いた移動料理人でしょうか。
……あれ?中華服では?
「あっ」
「あっ」
少し見ていたら目が合いました。
あっ……なんてタイムリーな……!
「お嬢さん!?」
「先程の!?」
こちらを見て声を上げたのは、先程武闘祭でわたしと対戦した《チャイニー》の男性でした。
「…ひとまずこっちおいデ」
「は、はい」
手招きに素直に応じます。
集まっていた人達が少し避けてくれたので、料理台と椅子と円卓……中華テーブル?がありました。
すごい凝ってますね!
「さっきはお疲れ様」
「は、はい。お疲れ様でした」
「何か食べル?」
「えと、皆さんは料理を作って振る舞ってるんですか?」
「そう、移動レストランしてるヨ。メンバー皆サブが料理人だからネ。今日はここでレストラン開く予定だったんだよネ」
なるほど、移動レストラン!
すごいです……今まで会ったことないですね!
……ほぼセーフティーエリアに行ったこと無かったですねわたし。
「ここで会ったも何かの縁、良かったら食べてっテ。これメニュー」
「わ、ありがとうございます」
「ちょっとメンバーに声かけてくるヨ」
男性はフレンドリーに、メニューを渡して料理台の方へ向かいました。
メニューに視線を落とすと、中華なメニューがたくさんありました。
今流通してる素材とかでここまでガッツリした中華が……!?
すごい……本格的です……!
「お嬢さん」
「はい!」
「とりあえず自己紹介するネ。俺はシャオで、あっちで中華鍋振るってる黒いのがリーダーのランタン、ピンクのが華琳。緑がリーレイ、赤がユン」
「ありがとうございます。《ステラアーク》のミツキです」
「ミツキさんネ。食べたいのあっタ?」
「あ、召喚獣の分も頼んでいいですか?」
「?食べられるなラ?」
「…オススメとかありますか?目移りしちゃって」
目の前の男性、シャオさんオススメを聞くと、ニヤリとしてメニューを指差しました。
「そうだネ。エビチリとか、小籠包とかオススメ」
「じゃあそれをお願いします」
「わかった。俺が作るから、他のメンバーが話をしに来るかもだから相手してほしいナ」
「ありがとうございます。わたしで良ければ」
胸元のラクリマを膝の上に乗せます。
すると、料理台のところへ向かったシャオさんの代わりにピンクの中華服の華琳さんがきました。
「準優勝おめでとうアル」
「ありがとうございます」
「次は負けないアル!」
「、はい!」
「それはそうと女の子と友達なりたいからフレンドよろしくしたいネ!」
「わ、是非!」
「ミツキちゃんて呼んでいい?」
「いいですよ」
「わーい!野郎共に自慢してくるアル!今度は私の作る青椒肉絲とか回鍋肉とか食べにきてネ!」
ミツキちゃんとフレンドになったアルー!
なにィ!?ズルいぞ!
おま、俺が最初に声掛けたんだが!?
へっへーん!
というやり取りが調理台から聞こえてきました。
少しだけ笑っちゃいましたね。
少し待つと、料理を持ったシャオさんが来ました。
「アイヨー。エビチリと小籠包、アツアツだからネ」
「ありがとうございます!」
大ぶりのエビを使ったエビチリと、蒸籠に入ったアツアツの小籠包がお目見えです。
息を吹きかけて少し冷まして、エビチリを口に運びます。
!エビがプリプリです!美味しい!ご飯ほしくなります!
「ラクリマ、熱いかもしれないけれど…」
ラクリマは口を開けました。
人前では話さない、を守ってくれています。
世界樹の葉をアイテムボックスから取り出して、エビチリを包みます。
それをラクリマの口元へと運びました。
『!』
ラクリマの目が輝きました。
気に入ったようです。
小籠包も十分に冷まして、小皿と一緒に口元へと運びます。
んむ!!この閉じ込められた肉汁!?スープ!?本当にすごいなって思います美味しいです!!
アツアツですが、アツアツのまま口に運びたくなる魅惑の料理………んま………
ラクリマにも冷まして、世界樹の葉と小籠包を口元へと持っていくと、これも目を輝かせて美味しそうに咀嚼します。
ラクリマ、中華も食べられそうですね!
「ごちそうさまでした!」
「アイヨー。美味しそうに食べてたネ」
「とても美味しかったですー!」
「良かったヨ。ちなみに支払いなんだけどネ、俺らが欲しい素材かリルにしてるヨ」
「なるほど!」
目の前にウィンドウが出てきました。
なるほど、商売ですもんね。
ふむむ、素材は今手持ちにないので、リルを払います。
「良ければ俺ともフレンドなってほしいナ」
「はい!……ちなみに日本人ですよね?」
「アリガトー。……皆日本人だよ。ロールプレイみたいなもんだから時々ボロが出る」
「ふふ、お似合いです。ありがとうございます」
「またセーフティーエリアで出会ったらお客さんとしてもてなすヨ。移動レストランをやってる奴らが書き込むスレにどこのセーフティーエリアでやるかって書き込んでるからそれ見てもいいヨ」
中華への愛を感じましたね……
料理台にいる皆さんにも会釈して、ラクリマの反応を見る為にホームへと戻りました。
「ラクリマ、美味しかった?」
『美味しかっタ!熱イけど、ピリピリ?スパイシー?肉汁溢れル美味しカっタ!』
「良かった。また出会えたら食べさせてもらおうね」
『うン!』
ラクリマは嬉しそうです。
よし、ではクロイツへ絨毯とか、ラグとか探しに行きましょう。
クロイツにやってきました。
ホームの入り口に敷くマットとか、部屋用のラグとか……考えたら何でも欲しくなるんですよね。
歩きながら店を覗きます。
あ、玄関用のマットが売ってます。
「いらっしゃいませー!玄関用マットをお探しですか?」
「はい。落ち着いた物を探してます」
「お家の様子はモダンな感じですか?明るめですか?」
「ログハウスみたいな感じですかね?」
「なるほど。この辺りとかオススメですねぇ」
店員の若い女性に話しかけられ、あっという間に売り場へと案内されました。
流れるような接客……すごいです。
「玄関用マットには【清潔】が付与されているので、玄関でマットの上に乗れば自動的に【清潔】になるようになっているんですよ」
「それは良いですね!」
「日輪の国は土足厳禁!って聞きますが、誰でも家の中には綺麗に入りたいですよね」
「その通りですね……じゃあこの黒紺のマットを一つ」
「はーい!25,000リルです!」
リルを支払ってマットを受け取ります。
マットに乗るだけで清潔になるのは良いですね!
それならソファの下に大きな絨毯敷いても良いかもです!
自分のセンスが問われますからね……無難な絨毯を探しましょう。
店員の女性にお礼を告げて、こそっと聞きます。
「……少し料金高めの絨毯扱っているお店、ありますか?」
「……ほほう?質が高くて料金かかっていいなら、オススメのお店がありますよ」
店員さんがニッコリと親指立てて教えてくれました。
その教わった店に向かいます。
高級絨毯と聞くと例の国の名前のついた絨毯を思い浮かべます。
たどり着いたお店は、それに似た絨毯を取り扱っている店みたいですね。
「いらっしゃいませ。…申し訳ございませんが、召喚獣の入店はご遠慮頂いておりまして」
「あ、わかりました。申し訳ございません…ラクリマ、後でね」
ラクリマを還して、店内に入ります。
すごく……華やかです。
どうしても好みの色が寒色系ですからね……
ログハウスに合う絨毯……絨毯……
ひとまず似合いそうな絨毯を見つけました。
魔法陣みたいな柄で、臙脂色の絨毯です。
これと、神殿用のコンパクトな絨毯ですね。
明るめの色のソファを用意したので、それよりは淡い色で手触りの良いものを……ソル様のは濃いめがいいですかね。
「……どのようなものをお探しかね?」
うなりながら探していたからか、初老のモノクルをかけた男性に話しかけられました。
わたしの考えていたイメージをざっくりと伝えると、頷いて案内してくれました。
「これはゴールドシープとシルバーシープの中でも特に美しい羊毛を織り込んで作ったものでね。値段は高いが……触れても構わないよ」
「失礼します……ふおお……ふわふわです」
ふわっふわです。
すごいです!
「……カラーバリエーションとかありますか?」
「追加料金を貰うけれど、受注できるよ」
「ぜひお願いします。色は……」
出来上がったら手紙をくれるという事で、リルを前払いしました。着々と準備は進んでます。
あとは大理石……
「ありがとうございました」
「こちらこそ」
男性に会釈して店を出ました。
よし、ミゼリアで報告してホームに戻りましょうか。
何事もなくホームに戻ってこれました。
鉄鉱石と白鉄鉱の採集依頼を受けてましたので、採集依頼を2つクリアしました。
採集依頼、討伐依頼ともにあと18回依頼をこなせばギルドランクがアップしますが……
先が遠いですねぇ……
そんな事を思いながら買ってきた絨毯と玄関用マットを設置します。
よし!いい感じです!
ソファとテーブルだけじゃ寂しかったですからね!
「あら、素敵な絨毯ね」
「アンドロメダさん」
外からアンドロメダさんが入ってきました。
何やらスピカさんから頼まれた畑の手入れをしてくださったみたいです。
「ありがとうございます!」
「楽しいからいいのよ。……あの冷蔵庫の中身って、使ってもいいのかしら?」
「構いませんよ」
母が色々増やしているみたいですし。
キッチン用品が充実してます。
「わ、ありがとう。この後は晩餐会があるのでしょう?白衣の子から聞いたわ」
「そうですね」
「いつでも簡単に摘めそうな軽食を作らせてもらうわね」
「ありがとうございます!」
アンドロメダさんはキッチンに向かいました。
わたしもそろそろログアウトしましょう。
晩餐会に向けて色々終わらせないとです。
部屋に戻ってログアウトしました。
本当はさっさと晩餐会へと向かうつもりですしたが筆が乗ったので書いちゃいました。
次回晩餐会です!
今週は隔日投稿にさせていただきますので次回は11/15に投稿いたします。
これこらもこの作品をよろしくお願いします!




