ルクレシア防衛イベント③
皆様のご評価励みになります!
ありがとうございます!
イベント終わるまでは更新多めになります!
休憩を挟みながらポーションをひたすら作り続けます。
MPが尽きたら、回復してMPポーションを作る、その作業を続けること3時間程度経ちました。
累計でポーションは200本、MPポーションは100本作っています。
さすがにゲームですが、腕がしんどいです。
割とプルプルしてきました。
(イベントの進捗は………)
ルクレシアの防衛率:100%
モンスターの討伐率:74%
わ、もう70%を超えています。
中々にラストスパートな感じでしょうか。
「ミツキさん、疲れたでしょう?これを飲んでもう少しだけ頑張りましょう」
「あ、リゼットさん。ありがとうございます」
リゼットさんがティーカップを目の前に置いてくださいました。
見た目は普通の紅茶ですね、いただきます。
「いただきます。……ふぅ、美味しいです」
「よかったわ。クッキーも食べて頂戴な」
味はアールグレイな感じですが、後味はスッキリした花の香りが鼻に抜けます。
それになんだか身体が軽くなったような気もします。
「なんだか疲れが取れたような気がします…!」
「あら、良かったわ。これは特別な紅茶なの」
特別な紅茶………ちょっと鑑定してみましょう。
リゼットのフレーバーティー
リゼットが栽培した茶葉で作られたフレーバーティー。
疲労回復効果がある。
疲労回復効果がある!!?!?
す、すごいです!飲めば飲むほど身体が軽くなります!!
というか、リゼットさん茶葉の栽培もしてらっしゃるのですね………すごいです。
この世界にはエナジードリンクみたいなのはあるのでしょうかね。
いやまあエナジードリンクよりも効果高すぎるんですけどねこの紅茶……美味しいです。
「それにしても今回はかなり大規模なスタンピードだったみたいね……まだモンスターが出てるのかしら」
「モンスターの討伐率は6時間ほど戦って74%になっているので、かなりたくさんのモンスターがいたのかと」
頬に手をあてて困ったように首を傾げるリゼットさんに、モンスターの討伐率を伝えました。
「あら、渡り人さんはそういうのもわかるのね。さすが神の加護を得てこちらの世界へ渡る力を持つ人たちね」
「あ、ありがとうございます」
渡り人は皆さんから見るとそういう解釈の人間なんですね。
まぁ確かに死んでも復活するのは魔法以外では神の加護と捉えられても間違いありません。
むしろ凄すぎですね、プレイヤーすごく多いので全員に加護があると考えると神様すごい力持ちです。
ちょっと休憩したので、そろそろポーション作りに戻ります。
初めてこんなにたくさんのポーションを作っているのですが、レベルが上がらないのはイベントが終わったら、ということでしょうか??
さすがに2、3レベルくらいは上がってるはずですからね!
むしろこのまま作り続けるとレベル10へのリーチがかかるかもですね。
でもちょっと心配なのは今時刻が16時頃なのです。
モンスターは夜になると活発化するはずなので、活発化したモンスターが大群で押し寄せたら冒険者たちも危険ですし、ルクレシアも危険です。
戦場は大丈夫でしょうか。
どうにか、皆様がモンスターを倒してくださることを祈るしかないですね………
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カレンは考えていた。
自分のレベルは45である。本来格下であるゴブリンキングには負けるはずも無いのだが、ここにはレベルの低い冒険者や戦いに不慣れな冒険者もいる。
経験値を得るために攻撃させていたら、思った以上に時間が経ってしまっていた。
(アタシが倒しちまってもいいんだが……)
それにおそらくラストにデカイやつがくる、カレンの冒険者としての勘がそう告げていた。
渡り人たちも奮戦しているが、いかんせん数が多い。
ルクレシアの防衛に万が一があるため人数分は残してきたが、想定していた以上にモンスターの数が多かった。
カレンに余裕はまだあるが、他の奴らは大分疲れが溜まってきている。
(ひとまずコイツは倒しちまうか)
ゴブリンキングのHPはそろそろ3割、と言ったところか。
するとそろそろ狂化するだろう。
他の奴らに余力を残すために、カレンは大剣を構えて飛び出そうとしたが、
「オッラァッ!!!」
横から飛び出してきた冒険者がゴブリンキングの横っ面を殴り飛ばした。
(ッ渡り人か!?)
カレンはルクレシアの冒険者をほぼ把握している。
見覚えが無いということは面識のない渡り人と言うことだ。
返り血にまみれ嗤いながら両腕を構えるその姿はまるで悪魔のよう。
「なんだ、殴りがいのある奴いるじゃねェか」
自身に身体強化を重ねひたすらにモンスターを殴ってきた彼の名前はレン、プレイヤーだ。
至近距離でゴブリンキングを殴り攻撃を躱し確実にHPを削り取って行く。
素早い動きで翻弄するレンの攻撃に、ゴブリンキングは苛立ちを隠さず、咆哮をあげる。
(なんだ無茶苦茶な戦いをする奴だな)
だがこのままいけばゴブリンキングはおそらくコイツに倒されるだろうといく確信を得たカレンは、近くにいた補助魔法使いに彼のサポートを指示して別のモンスターを倒しに行く。
咆哮をあげたゴブリンキングは赤いオーラを纏い、その攻撃は苛烈さを増していく。
レンは、嬉々としてゴブリンキングに殴りかかっていく。
周りの冒険者たちは、巻き込まれないよう……邪魔をしないように周りのモンスターたちを倒していくのであった。
「うーーーーんちょっと氷結力が足りないですな」
戦場で凍りついたモンスターの前で頭を捻っている少女は名前をミカゲというプレイヤーだ。
以前ミツキがSNSでみたアイテムを投げつけて大爆発させていた錬金術師が彼女だ。
白衣を翻して戦場をアイテムで蹂躙していた彼女は、自分のアイテムを実験するためにこのイベントに参加していた。
「もう少し氷結草の量を増やして調合した方がいいかなー」
目の前のモンスターは足元から首元まで凍っている。
彼女の言う氷結力が足りないせいで、顔まで凍り付かなかったのだ。
「ま、いいや。改良の余地はわかったからバイバーイ」
その場から離れた彼女は手に持った試験管をモンスターに向かって投げ、背を向ける。
爆発音と爆風が彼女を襲うが、彼女にダメージは一切ない。
「爆発くんももう少し爆発力が必要ですわ。爆発キノコの粉末作らねば」
彼女の頭はアイテムを作ることで専有されている。
モンスターを倒すのはついでなのだ。
「じゃ、ボクはこの辺でかえろっかな。おつー」
満足したのか、彼女はその場から歩いて離れるのであった。
「よし、仕事も終わったしイベント参加するぞー」
「リーダー!待ってたぜ!」
「早くしないとイベント終わっちゃうよ!」
「おー悪い悪い。それじゃあ行くか!」
ルクレシアではタイミングの合わなかった高レベルのプレイヤーたちが続々と集まっていた。
モンスターの殲滅に向けて、着々と戦力が集まるのであった。
あともう少しだけイベント続きます!!
よろしくお願いします!
 




