イベント告知とプレゼント
ご覧いただきありがとうございます!
ミツキの物語をお楽しみください!
おはようございます!
からっとした良い天気です。
急いで制服に着替えます。
そして合間に通知も開きます。
Your Story -ミツキ-
45ページ目
人形師スフィアの館へと入りました。
彼女の人形師としての腕は最高峰です。
貴方と波長の合う人形と出会えるでしょう。
クランホームの建造おめでとうございます。
貴方達の家となります。
過ごしやすいようにカスタマイズすると良いでしょう。
新たな縁を紡げそうです。
出会いを大切にしてください。
お疲れ様でした。
やりたいこと増えましたね!
人形と縁を紡ぎたいですし、家具も揃えたいですし、レベル上げもしたいです……!
まあ今日の予定はポーション作りですけどね!
クロイツでラグとか見たあとにサッと戻ってきます!
「満月、そろそろ流星出るわよー」
「はーい」
リュックを手に取って急いで階段を降ります。
玄関では、兄が母に忘れ物の確認されてました。
「忘れ物は?」
「昨日リストで確認して全部入れたから大丈夫だろ」
「ユアストは……」
「公私混同はしねえの。電波もそこまで強くないしな…連絡は1日1回は入れるようにする」
「別に何時でも何回でもしてきていいのよ。…気を付けていってらっしゃい」
「本当に気を付けてね」
「おう。と言っても親友のログハウス近くにあるから殆どそことテント往復すっからさ」
「流星、そろそろ時間だよ」
「ありがとう父さん」
「着いたら連絡入れなさいね」
父は休みなので、大荷物の兄を空港まで乗せていくみたいです。
大荷物で公共交通機関を移動するのは大変ですからね……
「じゃ、いってきます」
「「いってらっしゃい!」」
兄はこれから約1ヶ月、ニュージーランドへと向かいます。
兄の撮影する写真好きなので、楽しみに待ちましょう。
「満月も早くご飯食べて」
「わ、もうこんな時間」
家を出るまで後10分しかありません!
わたしは急いで朝食を食べるのでした。
花ちゃんに誘われて、弓道場の裏手の人気のない場所でお弁当を広げます。
「にしても、とても驚いたわ」
「へへ、すごいでしょ?」
「満月がどんなプレイを今までして来たのか、ダイジェストで聞かせてほしいわ」
「ダイジェスト」
ダイジェスト……キャラメイクの時にローティ様にアドバイスを貰って、ルクレシア着いたらNPCに話し掛けて、リゼットさんに薬師の師匠になってもらって、フラワープラントと戦って防衛戦があって、ヴァイスさんの薦めでお師匠様と会って、アストラルウィザードになって……
いや濃い内容ですね。
そこまで小さな声で指折り呟いておにぎりを口に運びます。
花ちゃんはサンドイッチを食べながらスペース猫のような顔になってます。
背景に宇宙が広がってますね……
「なるほど、ゲーム初心者はスタート地点からやる事が違うわね……」
「分からないことは現地の人に聞いたほうがわかるよね?」
「まあそうなんだけど……まあ満月らしいわ。私なんてギルドの場所聞いたくらいよ」
「いやほらわたし1人だったからさ……初回でプレイヤーに話しかけるとか無理難題だったよ」
「知らないプレイヤーに話しかけるのは私も嫌よ」
「だよねぇ…」
知らない人に話しかけるのは得意ではありません。
と、言いつつプレイヤーじゃなくてNPCに話しかけるのは大丈夫でした。
心理的な何かですかね?
プレイヤーは苦手ですがNPCには話しかけるのに躊躇いは無いですね!
「…あら、ユアストからお知らせ来てるわ」
「えっ見ないと」
花ちゃんがサンドイッチ片手にスマホを操作するので、わたしもおにぎりを食べながら花ちゃんのスマホを一緒に覗き込みます。
わたしにも見えるように画面を見せてくれました。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
《クリスティア王国建国祭》 開催のお知らせ
日頃よりYour Only Story Onlineをご愛顧いただき誠にありがとうございます。
次回イベントについてお知らせ致します。
クリスティア王国 王都:ミゼリア にて建国祭が開催されます!
開催期間中は特殊な住民依頼や討伐依頼、開催期間中にしか食べられない食事やレアリティの高いアイテムも入手する事ができます!王都ミゼリアも建国祭の装いで、皆様を出迎えることでしょう!ぜひ王都中を探索してみてください。
依頼を熟すと、イベントコインを手に入れることができます。イベントコインは金コイン、銀コイン、銅コインとなります。
稀に出現する特殊な依頼では白金コインが貰えるかも……?
※イベントコインはイベント終了後、アイテム交換可能となります。
プレイヤーと決闘する事により、相手のコインを報酬として獲得する事も可能です。
腕に自信のあるプレイヤーは開催期間中にクリスティアの地下闘技場へとお越し下さい。
ルールに基づいて、武闘祭を開催致します。
引き続き Your Only Story Online をよろしくお願いします。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「開催期間は……あ、日曜日から約2週間くらい?」
「今度のイベントは最初から参加出来そうね」
「サバイバルは出来なかったもんね」
「ええ。王都全てをイベント仕様にするなんてすごいわね」
考えるとすごいですよね。
王都、とても広いですし。
積極的に依頼をこなしましょう!
………王様からの依頼もあるらしいですからね。
そうと決まれば……
「レベル上げだね」
「レベル上げね」
「あとホームも飾る」
「リル集めもするからダンジョンに潜ってくるわ」
「そういえば花ちゃん今レベルは?」
「26ね」
「おお、上がったね」
「夜にモンスター狩りしているわ」
部活終わったあとにモンスター狩り……忙しいですね!
花ちゃんさすがのタフさです。
「イベント、楽しみね」
「うん!」
開催期間中に食べられる料理も気になりますし、買えるアイテムとやらも気になります!
武闘祭とやらは、レンさんが行きそうですね……
何はともあれ、イベントに向けてレベル上げして、いつも通りの日常を送りましょう!
今日も帰ったらログインです!
放課後、部活へ向かう花ちゃんを見送り帰宅しました。
兄はニュージーランド、母は仕事、父は友人の集まりがあるみたいです。
昨日までは兄がいましたので、少し寂しいですね。
洗濯物を取り込んで畳んで、今のうちにお風呂を沸かします。
夕飯は……チャーハンの素を使ったチャーハンとサラダにします。
「ごちそうさまでした」
皿を片付けて、お風呂を済ませて部屋に戻ります。
母の分のチャーハンは温められる容器に入れておいたので大丈夫でしょう。
よし、ログインです!
ログインしました!
念の為ディアデムを喚び出しつつ、ウィンドバードの串焼き(タレ)を食べます。
アイテムボックスがスッキリしたので食べ物が探しやすくなりました……!
よし、食べ終わりました!
ではクロイツに向かいましょう!
「こんばんはお師匠様」
「ああ、よく来たね」
「クロイツで買い物して、ホームでポーション作りしてきます!」
「クロイツ…あぁ、シープの特産品の街だね」
「はい!ホーム用のラグとかみてきます」
「行ってらっしゃい」
「行ってきます!」
外に出ると、スピカさんとアンドロメダさんと見覚えのない女性が星明かりのもとティーパーティーをしていました。
……良いですね。庭でも休めるようにテーブルとイスを置きたい所です。
視線に気付いたスピカさん、アンドロメダさんが片手を振りました。
会釈をして通り過ぎます。
ふむむ、カシオペアさんでは無さそうな……?
とりあえず懐中時計を握りしめて、クロイツへと飛びました。
時間的に門が閉まっているか不安でしたが、街中、街外選べました。
ユアスト、細かくてありがたいです。
以前は素通りしたクロイツの街です!
おおお、店には丸められた絨毯やタペストリー、ストールなど布製品がたくさん並べられてます!
ふむ、ストール……ストール良さそうです。
お師匠様はいつも黒い長袖ロングワンピースを着てます。
羽織るのも膝掛けにするのも良いかもです。
大判のストール探しましょう!
わたしは手始めに近くのお店に立ち寄りました。
おお、すごくカラフルで繊細なタペストリーです。
あの有名な国の名前がついた絨毯みたいな柄の絨毯もあります。
……桁は2つくらい多かったです、解散!
品が良いものは相応のお値段ですよね……
ふむむ、大判のストール……
「……失礼、お嬢さん何かお探しかね?」
キョロキョロと店を忙しなく眺めていたら道行くお爺さんが声を掛けてくれました。
ちょっと不審だったのかもしれません……
でも声を掛けて下さった気遣いは有難く受け取ります。
「えと、師匠に大判のストールをプレゼントしたいのですが、目移りしてしまって」
「ほぉ、師匠さんにかい。大体の年齢は分かるかね?」
「……年齢はわかりませんが、私にとってお祖母様みたいな方でもあります」
「…そうかい。ならあの店がいいね」
お爺さんが指差す先のお店を見ると、品の良い落ち着いた柄の小物店がありました。
「私の妻の店だけど、妻はセンスがいいからね。よかったら見て行ってくれ」
「ありがとうございます!早速向かいますね」
「私は妻のお使いの最中だから、失礼するよ」
もう一度お礼を伝えて、教えてもらった店へ向かいます。
わ、このポーチとか可愛いです。
「あらあら、可愛らしいお客様ね」
「こんばんは。品物みても良いですか?先ほどお爺さんに教えて頂いて」
「あらウチの人に?」
照れたように笑うこの店の奥様……
片手にピンクッションを付けて、その手には今刺繍しているであろう布を持っています。
「あ、黒い洋服を好む女性に合う大判ストールってありますか?」
「あら、プレゼントかしら?」
「はい!」
「黒い洋服なら……やはり暗めと寒色系かしらね」
奥様が手招きするので、店内へと入ります。
そしてわたしの目の前で、ストールを広げてくれました。
「ベージュとかも無難で可愛らしいけれど、その女性はベージュとかよりもこういう色の方が好きかしら?」
お師匠様の家の雰囲気を思い出すと、結構落ち着いた色のラグやタペストリーが飾られていました。
恐らく寒色系のが好みそうです。外套もラピスブルーでしたし。
「良い手触りですね!」
「シープの毛はこのふわふわ感が売りなのよ」
しっかり編まれているのにふわふわな手触りです。
すごいですね……!
色もたくさんあります。
……ふむ、この藍にシルバーで幾何学模様なものが良さそうです。
あとはボタニカルな、ベージュに葉が描かれたものの2つにします!これはリゼットさんにですね!
2つで16万リルです。
恐らく手作り……むしろお安いような?
「プレゼント用に包んで頂いても良いですか?」
「ええ、わかったわ」
ウィンドウで支払って、包んでもらっている間に小物を眺めます。
ふと、あるものが目に入りました。
!閃きました……!
「これ、買います!」
「あら、ありがとうね」
プレゼント用の品物を受け取って、新しく買ったものの支払いも済ませます。
ふふ、やる気出て来ました。
「ありがとうございます!」
「ふふ、また来てね」
「旦那さんにもよろしくお伝え下さい!」
わたしは足取り軽く、お店を出ました。
良いお店に出会えました……!
……ラグは今度にしましょう。
手持ちのリルが不安ですし、誰かと一緒に来た方がいいですね!
島に戻ってポーション作りします!
わたしは懐中時計を握りしめてプレアデスへと飛びました。
イベント………レベル上げ………( ˘ω˘)
幾何学模様って、宇宙みたいですよね??(真顔)
これからもこの作品をよろしくお願いします!




