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ブティックでの再会

ご覧いただきありがとうございます!

ミツキの物語をお楽しみ下さい!



色々済ませてログインしました!

母達にも今度ブティックを紹介してほしいと言われました。

スカーレットさんとクレハさんの作る洋服はとてもおしゃれなのに強いですからね!

なんだかわたしも鼻が高いです。


お師匠様に挨拶して、ルクレシアへと飛びました。





日が落ちて街灯に照らされるルクレシアは、とても幻想的な雰囲気です。

ですが活気がありますので、幻想的ですがパワフルです。



「ミツキ氏ー!」

「わ、ミカゲさん」


突如名を呼ぶ声と共に背後から衝撃が……振り向くとミカゲさんが抱き着いてきました。

そして一瞬でレンさんに引き剥がされました。

夜だと暗闇に溶けそうな色合いですねレンさん。真っ黒ですし。


「ぶーー」

「目立ってンぞ」

「夜はテンション上がるじゃないですかー。ボク夜行性なんで!」

「夜行性……」


な、なるほど夜行性………夜に元気になるタイプなんですねミカゲさんは。


「じゃあ揃いましたし、お店に向かいましょうか」

「よろです」

「おう」


わたしはレンさんとミカゲさんを連れてブティックへと足を進めました。




「試しに何回かモンスターと戦った」

「!どうでした?」

「単体で活動しているモンスターが落とす。群れであれば、群れのボスを倒すとドロップする」

「群れ全てから落ちたら簡単ですもんねぇ」

「単体で強いモンスターですか…」


群れだと群れのボス、単体で活動しているモンスターから…

単体で活動しているモンスターって厄介だと思うんですよね………


そんな事を考えていたらブティックに辿り着きました。


「ここがブティックなんですけど、お店見えますか?」

「……見えねェな」

「ボクにも見えませんね……」


やはり二人の目にはただの建物に見えるようです。

一人一人に合わせたグラフィックを用意出来るなんてユアスト凄すぎでは??


わたしが扉に手をかけると、背後から驚いたような雰囲気が伝わりました。


「こんばんは……スカーレットさんは……っ!」

「おや、ミツキさん。早速連れて来たのかな」

「いらっしゃいミツキさん」


「あら!ミツキさん!」

「息災のようだな」


こちらに片手を上げるスカーレットさんと、手を小さく振るクレハさん。

そして満面の笑みでこちらを見るのは……


「お、王様!ローザ様!」


この国の国王とその王妃でした。






「え、え、入ってきてしまって大丈夫でしたか!?」

「ごく一部のメンバーしか入れないように結界張ってたから問題ないよ」

「お二方とミツキさんはお知り合いだろう?大丈夫でしょうか、シュタール様、ローザ様」

「問題ない」

「ええ、構わないわ」

「ほら、後ろの二人を連れてこちらへおいで」

「ミツキさんと一緒に居たから()()()けど、ミツキさんのお友達だろう?」


わたしの発言に軽く目を見開いて石像のようになっている二人の手を引いてカウンターに近付きます。

王様は鎧では無く軍服のようなものを着てますね。

ローザ様は控えめですが品のあるドレスです。



「レンさん、ミカゲさん」

「………あい」

「…大丈夫ですか?」

「だいじょばないですわ……」

「と、とりあえずご紹介させていただきますね……こちらクリスティア王国国王、シュタール様です。お隣の方は王妃、ローザ様、そしてこのブティック 《スカーレット》の店主のスカーレットさん、その奥様のクレハさんです」


わたしの言葉にローザ様は微笑み、王様は見定めるように目を細めました。

スカーレットさんはウィンクし、クレハさんは片手を上げました。


「わたしの大切な仲間のレンさん、ミカゲさんです」

「ミカゲと申します」

「…レンと申します」

「良い。公式な場ではないからな」

「ええ」

「俺が店長のスカーレットさ」

「私がクレハだよ」

「……王様とローザ様も洋服を仕立てに来られたのですか?」


恐らく王室御用達!であるスカーレットさんのお店です。

普通にお店にいるのが驚きなんですが……護衛もいませんし。


護衛がいるのかと視線で部屋を見回しますが、わたし達以外に客はいませんね。


そんなわたしの視線に気付いたのか、王様は挑戦的な笑みを浮かべました。


「…俺がいる。それで十分だろう」

「……そうですね!!」

「うおなんという実力に裏付けされた自信……王様格好いいですな……」

「……」


レンさんがそわっとしました。

確かに王様は強いですが、王様ですからね!!


「今日は衣装を受け取りに来たのよ。建国祭が近いから」

「建国祭、ですか?」

「ええ。渡り人である貴方達は初めて聞いたかしら?」


ローザ様の言葉にわたしとレンさん、ミカゲさんの三人は首を傾げます。


「クリスティア王国が建国されて長い時が経ったわ。その建国を祝って近い内に王都ミゼリアを飾り建国祭を開催するのよ」

「パレードと挨拶があるからな。お前達も来るといい、様々な催し物、建国祭限定アイテムの販売や王都を使ったイベントもある」

「限定アイテム……!」

「イベント……!」


わたしとミカゲさんがそわっとしました。

もしやこれは近い内に始まるイベントかもしれません!


公式より先に教えてもらっちゃいました……!

いつからかは公式の反応を待ちましょう。

恐らくその内発表されるはずなので!


「勿論特別な討伐依頼もある。腕に自信があれば受けるといい」


その王様の言葉は一人に向けられていました。

……レンさんは挑戦的な笑みを浮かべました。


「とても楽しみです」

「ええ、是非いらして」

「はい!」

「ローザ」

「はい、あなた。そろそろ行きましょう」

「…ミツキ」

「はひっ!」


ローザ様の手を取った王様がわたしを呼びます。

慌てて返事をするとくすりと笑われました。


「その時にはお前に名指しで依頼をする。鍛えておくと良い」

「!」

「ではな」

「ミツキさんとそのお友達、また」



唐突な宣告と共に王様とローザ様は瞬きの間に姿を消しました。

な、なんと……!?

名指しの、依頼……とは!?

イベント、イベントでですよね!?

頭が回らなくなってきました……!


「…ミツキ氏!?……し、死んでる……!?」


この時のわたしはミカゲさん曰く、まるで魂が抜けたようにぼーっとしてたようです。






「さて、装備の相談だね」


ミカゲさんに揺さぶられ意識を取り戻したわたしです。

スカーレットさんがカウンターから出てきました。


「……見た目と声のギャップに慣れませんな……」

「スカーレットさんもクレハさんもお美しいですからね」

「はは、そんなに褒めても洋服しか出ないよ」


スカーレットさんが小さく笑って、レンさんとミカゲさんを見ました。


「……ふむ、パワーとスピードに特化しているタイプだね君は。武器は何使う?」

「ガントレット」

「今着けてみてくれる?」


レンさんは両手にガントレットを装着しました。

なんだか以前見たものとはまた別なガントレットですね……

黒と赤の装飾がとても強そうです。


「なるほど近接タイプだね。じゃあ動きやすさ重視で軽いほうが好みかな」

「…はい。手足が動きやすい黒いもので」

「デザインは今のが気に入っている?ならそれを仕立て直すけど」

「気に入ってはいるが黒ければデザインは任せます」

「ふふ、オッケー」


スカーレットさんとレンさんは色々話し合いながらデザインを決めているようです。


クレハさんもミカゲさんと色々話しているので、わたしはちょっと店内を見回ります!

すごいかわいらしい洋服がたくさん並べてあるので、気分転換に買って着るのも良いですね。


戦わずにのんびりする、という日もあると思います。

そんなとき用のラフな装備を探しましょう。



「ミカゲさんは……錬金術師か科学者なのかな?」

「ボクは錬金術師ですな」

「なるほどわかった。アーシアみたいな装備にすれば良さそうだね。武器は何使うのかな」

「……?武器は大鎌です」

「…大鎌か……じゃあ腕の振りを邪魔しないのが………ん?大鎌……?ミカゲさんメインジョブ教えてくれるかな」

「暗殺者です!」

「……これは中々新しいね……パワーとスピードも盛りつつ暗殺者として気配を遮断しないとだから軽さもほしいね。何か欲しい機能とかあるかな?」

「ボクこの錬金術師スタイル気に入っているのです。大元のデザインはこんな感じがよいのですが……」

「そこは任せて。錬金術師と暗殺者を両立させる衣装にするよ」

「!ありがとうございます!アイテムたくさんいれられるポケットは多めに欲しいです!こういう試験管みたいなのよく使うので」

「試験管がフィットするポケットだね」



あちら側は中々盛り上がってますね!

自分の装備ですから、納得の行くものが良いですよね。


おお、このワンピースかわいいです。

袖口がレースになっている濃紺のワンピース……これは買いですね!!


足元に置いてある白いローヒールのサンダルが合います。

………これも、買いですね……!

普通に可愛らしいです!


ワンピースとサンダルを手に持ってアクセサリーを見ます。

髪飾りも種類がありますね……


その中でも、淡い水色の布で出来た花の髪飾りがふと目につきました。

とても可愛らしいです。

鏡の前で、髪の近くに寄せます。


わ、色合いは合いそうです。


「よく似合っているよ」

「ひょっ!?」

「耳上にそっとつけると清楚感あって良いと思いますぞ」


慌てて振り向くとミカゲさんとクレハさんが近くに立っていました。

ちょっと恥ずかしいですね……!


「あああありがとうございます!買います!」

「それもお買上げかな?預かるね」

「お願いします!」


クレハさんにワンピースとサンダルを渡します。

ちょっと顔が熱いです。


「ミカゲさん、お話できました?」

「ちゃんと話し詰めてきましたぞ」

「それは良かったです」

「…にしても、王様とは驚きました」


ミカゲさんが息を吐いて考え込みます。

まあ驚くのはわかります。わたしもとても驚きました。


「今の所ボクとレン氏に対する印象はミツキ氏の友達ってとこですからね……まあ王族とやりとりすることはありませんけど、何かあった時の為に名前を売っておかないとですわ」


さすが王族……当たり障りねえ………

と呟いてミカゲさんはため息つきました。


フレンドリーに見えましたが、見えない線引きがあったのかもですね……


クレハさんと会話して代金を支払ってワンピースとサンダルと髪飾りを受け取りました。

総額30,000リルくらいです。今のわたしには余裕で支払えました!


「装備が出来上がったら使いを出すから、この紙に魔力を込めてくれ」


スカーレットさんがレンさんとミカゲさんに紙を渡します。

二人は魔力を込めてスカーレットさんへ返しました。


「ミツキさんの装備もその内グレードアップさせておくれ」

「!素材かき集めてきますね!」

「請求はリルだねぇ……今回は定価よりもちょっと安めで作らせて貰うよ。ミツキさんのお友達だからね」


そう言ってパチリとウィンクしたスカーレットさん。

それは嬉しいです!ありがとうございます!


っと、ちょっと長居してしまいました。

そろそろ

閉店の時間なので、お暇しましょう。


「またお越し下さいませ」

「いつでも待っているよ」

「ありがとうございました!」


スカーレットさん達に挨拶して、わたし達はブティックをでました。



「ありがとうございますミツキ氏」

「…今まではイベント報酬や宝箱からのドロップだったから助かった」

「やはり本職の人の装備は別格ですからねぇ」

「出来上がるのが楽しみですわ!」


そんな事を話しながら解散となりました。

今日はわたしも早めにログアウトしようと思います。


島に戻って、お師匠様に挨拶して、ログアウトしました。






「今日も色々あったな……」


ほぼログインしていたのでちょっと疲れました。

夜風に当たりながらこれからの目標を立てます。


ラクリマの孵化も終わりましたし、今後はわたしとラクリマのレベル上げと、レベル60以上のモンスターを倒してコスモス様のご神体?集めですね。


そろそろイベント告知もありそうですし。

あ、レダン帝国にも行きたいです!


「あ、流れ星」


きらりと一筋の光が夜空を駆けました。

なんだかいい事が起きそうです。


ユアスト、まだまだやる事たくさんなので、コツコツ進めましょう。



よしでは、おやすみなさい。



運営の告知の前にイベントを知るなんて、そんな事あるのか………?( ˘ω˘)


これからもこの作品をよろしくお願いします!

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 王様たちを先に紹介したのが「ん?」と少しばかり、紹介の仕方が気になりました。ミツキさんはまだ学生なのでビジネスマナーだし、その辺はまだ……。という設定でしたらすみません。 身内から外…
[気になる点] さらりと発言があったけど科学者ジョブあるんだ……………(初期と派生どっちだろうか?) [一言] 流石に友達に行きつけのお店紹介して貰ったら王様会うとは思わないよね…………
[良い点] どんな装備か楽しみですね またチート性能ぽぃけど ミカゲちゃんのはとくになんかエンジンかかりましたよね [気になる点] >アーシア いやこの人誰よ 例の名持ちの錬金術師か [一言] 王…
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