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エリアボス ロックゴーレム戦②

ご感想、ご評価ありがとうございます!

そして400万PVありがとうございます!

これからもミツキの物語をお楽しみください!


ロックゴーレムが大きく片腕を振り上げ、地面へ叩きつけます。


地震と共に、ロックゴーレムを構成する岩や石が周囲へと飛び散ります。


「うぎゃっ!?」


地震でバランスを崩し、踏ん張って前を向いた時こちらへ飛んでくる岩を視認します。


(あ、間に合わなーー)

「ハッ!」


横から飛んで来て拳で岩を粉砕し着地したポルクスさんがこちらを振り返ります。


「…ミツキ、小盾とか持つ気無いかな?」

「ありがとうございます…前向きに検討いたします…」

「ペルセウスの有翼のサンダルとかあれば揺れも気にせず済むんだけどね」


空中を駆けるペルセウスさんは、確かに揺れとは無関係に動けますね。

空中を踏んでいるようにも見えますし、不思議なサンダルです。


「揺れのタイミングに合わせてジャンプしてみるのは?」

「……わたしは1秒で地に戻ります……」


岩を剣で弾きながらカストールさんがこちらへ駆け寄ってきました。

その剣って岩を弾けるんですか??

うぐぐ、お師匠様からはやく【重力操作】を教わらなければ……!


ハイMPポーションを煽ってロックゴーレムを睨みつけます。


「【宇宙線(コズミック・レイズ)】!」


ロックゴーレムの左半身へと突き刺さり、爆発しました。

左腕を吹き飛ばし、ロックゴーレムはバランスを崩します。


よし、HPも残り2割ちょっとです。

ジェミニさんの技のおかげで良いペースです。

とてもかっこよかったですね。


ヘラクレスさんの棍棒の一撃は、【衝撃耐性】を持っていても構わず岩を打ち抜いていました。


岩って棍棒であんなに綺麗に打ち抜けるんですね……

やはり力は全てを解決するのでしょうか?


ペルセウスさんは有翼のサンダルで空中からロックゴーレムを斬りつけたり、ロックゴーレムが放った大きな石塊を蹴り返してました。


唐突な蹴球……ペルセウスさんも本当に多才ですね。

ジェミニさん達も息の合った連携で再びロックゴーレムを削ります。


石塊を避けながらフィールドを駆け抜けます。

噴火の勢いのように石塊が高い場所から落ちてくるんですよね。


「あだっ」


細かくて避けきれず何個か当たります。

地味にダメージを負うんですよね……


「でも、そろそろ終わらせたいっ」


MPポーションで回復して、ギリギリ放てるMP量になりました。

わたしは大きく息を吸い込んで、叫びました。


「【宇宙線(コズミック・レイズ)】!」


ロックゴーレムの胴体を貫き爆発しました。

そしてロックゴーレムは地面に倒れながら、その身を消しました。





‐ロックゴーレムを倒しました‐

種族レベルが2上がりました。

任意の場所へステータスを割り振って下さい。

SPを4獲得しました。

メインジョブレベルが2上がりました。

ロックゴーレムの石塊、岩石を手に入れました。

ソロ討伐報酬として、エメラルドを手に入れました。


クリアタイムウィンドウに表示される名前を選択してください。

ミツキ

ステラアーク

匿名



ふう!倒しました!

5分はかからなかったかと!

レベルも上がりましたし、ソロ討伐報酬とやらもいただきました!


後で確認することにしましょう。

ロックゴーレムを倒したら何やら扉もでてきましたからね。

次のプレイヤーが待ってますし、早く出ないとです。


クリアタイム……先程のウィンドウの奴ですね。

普段なら匿名にする所ですが、クラン組みましたし、クラン名にするのもいいかもしれませんね!

このクラン名気に入ってるのです。

わたしはクラン名を選択しました。



「ヘラクレスさん、ペルセウスさん、カストールさん、ポルクスさん。ありがとうございました」

「「僕らの力はどうだった?」」

「とても強くてかっこよかったです!」

(お前の感情は俺達に伝わる。怒りの理由は何だったんだ)

「……弱そうと馬鹿にされた事ですかね」

「…他人の力量も見抜けぬ輩の言う事だ。気にするな」

「ヘラクレスさん……ありがとうございます」

(面倒な輩がいるものだ)


わたしには頼りになる強い仲間がいて、お師匠様から教わった力を持っているのです。

むしろ自惚れた方が良いですかね!?


「またお喚びしますね!その時宴しましょう!」

「「賛成!」」

「…ああ」

(……期待しないでおく)


それぞれ異なる反応をして皆姿を消しました。

よし、扉から出ましょう。


そして安全な所でステータス操作するのです。

わたしは出現した扉を潜り抜けました。

すると視界が光に包まれ、目を開けると目の前は森でした。


!?

振り返ると川と橋があります。

は、橋を渡るってこう!歩いてではなく!?


……ま、まあ良いでしょう。

というか橋の対岸であるこちら側にも屋台が出ています。

休憩スペース……?


マップにはセーフティエリアと表示されるので、一休みして出発しましょう。

なんやかんやで17時近く、まだマルムまで1、2時間はかかりそうな気がします。


わたしはベンチに向かって歩くのでした。









-その頃対岸では-



「お」

「終わったっぽいな」

「めっちゃ速いじゃん」


戦闘観戦用のウィンドウとは別に、クリアタイムが表示されたウィンドウがある。

そこにはリアルタイムに、クリアタイムが続々と表示され続けている。


クランを組んでいればクラン名が、パーティーであればリーダーの名前が表示される。

名前を表示されたくないとの声があったため、クリア時にどの名を表示するか選べる仕様になっている。

勿論匿名も可能だ。



同レベルのパーティーであれば平均タイムは10分程だろう。

ロックゴーレムは耐久力と防御力が高い為、攻撃手段が限られている。

高火力な魔法か、数で攻めるのが一般的な戦闘方法だ。


そして待機していたプレイヤーが気になるのは、先に入ったソロの少女が勝ったのか負けたのかだ。


少女へヤジを飛ばした柄の悪い男達はニヤニヤしながらウィンドウを眺める。

敗北したのであれば、ウィンドウにクリアタイムは表示されないからだ。


ピコンッ


軽快な音が響くと、ウィンドウが更新された。



《ステラアーク》:2分33秒



「は?」


柄の悪い男達は揃って口を開けてウィンドウを見つめた。

このタイミングで表示されるのは、その少女のタイムであるはずだからだ。


表示されるタイムは、平均よりもかなり速い。

そしてソロである事を考えると、少女の戦闘力の高さが窺えるだろう。


「お、すっげーな」

「やば、3分きってるじゃん」

「やっぱ魔攻特化型のウィザードかもな」

「俺らよかつえーじゃん」

「超火力ウィザード……身を隠すようにフードを被った……なんか、イイな」

「……おい」



そして少女に声をかけられた男性と女性も、目を丸くした。


「…ゲームに詳しくなさそうだと思ったけれど、強いわね」

「ルーキーならではの猪突猛進さとかあるもんな」

「ステラアーク……覚えておこうかしら」

「かっこいいクラン名だな」


エリアボスも知らない少女がエリアボスをソロで5分かけず倒したことに驚きはしたが、このゲームにびっくり箱プレイヤーはそこそこいる。


少女もその手のプレイヤーなのだろうと当たりをつけて、男性はパーティーメンバーを鼓舞する。


「俺達も負けてらんねえな」

「そうね。先輩風吹かしちゃったし」

「目指せ5分台ってとこか」

「うし、順番もうすぐだから気合い入れようぜ」

「任せて」

「いってえ!?」


女性は男性の背中を思い切り叩いた。

そして自分の頬を軽く叩いて、気合いを入れるのだった。



「……ステラアーク、な」


ぽつりと呟いたのは、誰であったか。











-ミツキ視点-



ベンチに座ります。

そしてステータスを操作します。

溜め込んでた経験値がそこそこあったようなので、レベルが2も上がったんですかねぇ。




ミツキ Lv.47

ヒューマン

メインジョブ:アストラルハイウィザード Lv.18/サブ:薬師 Lv.9


ステータス

攻撃 53 +1

防御 74 (+47)

魔攻 154 +4 (+40)

魔防 70 +1 (+47)

敏捷 48 +1 (+15)

幸運 65 +3





よし、これで良いでしょう。

何か取れそうなパッシブもしくはアクティブスキルありますかねぇ………


取得可能なスキル一覧をスクロールしながらみていると、気になる名前のスキルを見つけました。


【呪文融合】と【無詠唱】……


これは響きでわかります。

やばいやつです……!


んぐ、【呪文融合】は30、【無詠唱】は50もSP使います。

今わたしのSPは44です。


……お師匠様は恐らくどちらも持ってますね。

【無詠唱】は持ってました。

そしてどちらも、熟練度が低いうちはそこそこ失敗するはずです。


んんんん悩ましい!

SPが50になったら考えます!


レベルが50になったら、どちらかを選んで取れるようになります。

それで悩んだ方がいいですね。



そろそろマルムに向けて出発しましょう。

対岸のプレイヤーがこちら側に増える前に、サッといなくなりましょう。



マルムはどんな街なのか……!

わたしはハイMPポーションを呷り、アストラル・ワンドを握りしめてセーフティエリアから出ました。


空は、茜色に染まりました。



まあ避けたり走ったりしてるのでこのくらいのタイムと言う事で( ˘ω˘)

書きたい話は多いのに時間が足らなくて困った作者です。


これからもこの作品をよろしくお願いします!

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― 新着の感想 ―
[気になる点] これパーティとソロは別でランキングされてるのかな? とすると前話の10秒クリアはソロだったのかパーティだったのか気になってくるんだけど……
[一言] クランのホームに置くと効果のある物で『三角座』なんてどうでしょう?過大講釈でピラミッドパワーみたいなので(ローマ帝国はエジプトも領地だったからということで)
[一言] 更新有り難う御座います。 隠者(ハーミット)・ミツキ
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