エリアボス ロックゴーレム戦①
ご覧いただきありがとうございます!
感想も大変有り難く思っております。小説書く時のモチベーションになっております!とても嬉しいです!
なるほど、プレイヤーが屋台を開いているのですね。
そして待機しているプレイヤー達が買うと。
ほむ、稼げそうですね。
軽食を食べたいところで……あ。
「へいらっしゃい!」
「このハム卵パン一つ頂きたいです」
「おっす!1個300リルだぜ」
ウィンドウを操作して300リル払います。
そしてプレイヤーのお兄さんからハム卵パンを受け取ります。
「まいどありー!」
会釈をして屋台から離れます。
少し離れたところには大型のウィンドウがモニターのように展開され、そこでは今挑んでいるプレイヤー達の戦闘の様子が表示されています。
待機中のプレイヤーがそこでスポーツ観戦のように飲み物食べ物片手に戦闘を見ているようです。
……公開しなくてよかったです。
あまり時間もかけられませんし、どうにか短時間で倒したい所です。
丸パンに切り込みを入れて、ハムと卵が挟んであります。
うむ、美味しいですね!
マヨネーズがいいアクセントです。
食べながら作戦を立てます。
召喚枠はあと六体あるので、圧倒的パワー枠でヘラクレスさんを喚びたいので残り三枠になります。
斬撃がいい、と言っていたのでジェミニさん、ペルセウスさんあたりがいいかもしれません。
あとは魔法枠ですが、魔法はどの属性の魔法も通じるのでしょうか。
ロックゴーレム……岩ですよね。効果がありそうなのは水や風なのですが、炎はどうなんでしょう。
水魔法が得意な星座達は、ほぼ水場が必要です。
他に水魔法使っていたのはりょうけん座のアステリオンでしたか。
……バフ目当てにかんむり座にしましょう。
一人で時間かけたらほかのプレイヤー達を待たせることになります。
作戦名:短期決戦!
でいきましょう。
この先はレベルの高いモンスターも出てくると思いますし、夜は凶暴なモンスターも出てくると聞きます。
バフを保ったまま、マルムまで向かいたいです。
よし、そうしましょう。
それまでは他のプレイヤーの戦いを見ていましょう。
離れた所から、ウィンドウを眺めます。
やはりほぼパーティー組んでるプレイヤーが多いですね。
ロックゴーレムの動きは緩慢ですが、HPも多く耐久力が高そうです。
どうにか攻撃を繰り返していますが、武器を弾いていますし魔法も微々たるものみたいですね。
防御や魔攻が高いのでしょうか。
これは【神秘】の【1:魔術師】でわたしの魔攻へのバフをかけましょうかね。
というかクリアタイムとかあるみたいです。
速い人だと10秒で倒してます。
何者なんでしょうか???
10秒で倒せるとかちょっとおかしすぎでは???
あまりにも瞬殺すぎますね………
上位のタイムはそのままに、倒した直後からクリアタイムが更新されていきます。
今のパーティーは10分程かかったようです。
その後40分程度経った頃、わたしの目の前にウィンドウが出てきました。
わたしの順番みたいですね。
歩いて橋の袂へ向かいます。
「お、ソロか」
「装備的には……ウィザードか?」
周りのプレイヤー達の視線が突き刺さります。
無遠慮にガッツリみてきますね……無視です。
「ソロだと召喚師ってのもあるよな」
「あーサモナーね。ぽいわ」
「戦い見てみたいよな。公開してくれるかな」
しないに決まっております。
わたしの物語は見世物では無いのです。
「頑張って」
「応援してるぞー」
あ、先程親切に教えてくれたプレイヤー達です。
会釈をして通り過ぎます。
「後が詰まってるから負けてもいいから速く終わらせろよなー」
「ギャハハッかわいそーだろ」
「負けてもまた挑戦出来るからな」
「ソロだと時間かかりそうじゃん」
「あの子普通のウィザードっぽいしな」
「…………」
……こういう方々は何処にでもいるもんですね。
ちょっとムカつきました。
ギルドカードを石碑に翳すと、石造りの空間に飛ばされました。
……これはエリアボスって言っていいんですか??
マップ的には橋の真下……もしや地下。
それならエリアボスと言ってもいいかもしれませんね。
わたしはフィールドに足を踏み入れます。
さて、わたしは少し怒っています。
速く終わらせろと言われたので、最初から全力でいきたいと思います。
アストラル・ワンドを握りしめて、深呼吸をします。
すると、地面から砂と岩を纏った大きな岩の塊が浮かび上がりました。
ロックゴーレム Lv.45
アクティブ エリアボス
【硬化】【土魔法】【再生】
【投擲】【衝撃耐性】
「オオオオオオオッ」
「〈ヘルクレス座〉〈ペルセウス座〉〈ふたご座〉〈かんむり座〉」
わたしの周りに魔法陣が展開され、それぞれからヘラクレスさん達が出てきます。
「「……ミツキ、何やら怒ってるね」」
(どうした)
「今回の作戦名は即滅です。ふふふふふ弱そうだから速く終わらせろとかよく言ったものです」
「……ミツキ?」
「使えるものは何でも使って倒して先に進みたいのです」
「「う、うん。任せて」」
「最初から全力でいきます」
「…了解した」
(わかった)
にっこり笑顔を浮かべてそう言うと、ヘラクレスさん達はこちらの様子を窺いながらも応じてくれました。
「【魔力強化(星)】【魔力強化(太陽)】【身体強化(魔)】【ブースト】ウォーターボム!」
小手調べのウォーターボムを放ちます。
ウォーターボムは直撃しましたが、減ったのは僅かです。
む、やはり硬いです。
アイテムボックスから星のハイMPポーションを取り出して呷ります。
この怒りを込めて……!
「んぐ、【宇宙線】!」
唱え終わった瞬間に三本の線がロックゴーレムを貫きました。
!2割減らしました!
そしてなにやらデバフも与えたみたいです。
ロックゴーレム Lv.45
アクティブ エリアボス 回復不能状態
【硬化】【土魔法】【身体再生】
【投擲】【衝撃耐性】
つっよいですね!?
か、回復不能状態!?
こわ……でも使いますね……
作戦名:即滅なので!
「オオオオオオオッ」
「うわっ!?」
ロックゴーレムが自らの身体の岩を掴み取り四方へ投擲しました。
空から岩が!
わたしは避けるためにフィールドを走り出しました。
「何やら怒っていたね」
「何やらミツキの事を馬鹿にした奴らがいるようだな」
「それは許せないね」
「それは許せないな」
「「なら、使おうか」」
カストールとポルックスはロックゴーレムの腕をそれぞれ剣で斬りつけ、拳で破壊しながらお互いを見やった。
そしてロックゴーレムから距離を取ると、それぞれの武器を構えた。
「「アルヘナ!ワサト!メブスタ!メクブダ!プロプス!テジャト!アルジル!」」
お互いに同じタイミングで恒星の名を叫びながらロックゴーレムへ一撃を加え続ける。
「カストール!」
「ポルクス!」
自身の名を叫び己の武器へ力と魔力を込める。
タイミングを合わせて同時に放つことで、倍の威力になる双子の一撃。
「「《我等は共に不滅なり》!」」
双子の一撃は、ロックゴーレムの胴体に穴を開け次の瞬間、暴発したかのように大爆発を起こした。
「ほあ……」
爆風と共に飛んでくる細かい石をポンチョで防ぎつつ、爆発したロックゴーレムを見ます。
ジェミニさん達が共に叫びながら攻撃を始めると、ヘラクレスさんとペルセウスさんはロックゴーレムから離れました。
わたしも離れた場所から二人の様子をみていると、二人の一撃でロックゴーレムが爆発しました。
ロックゴーレムは左半身の手足を破壊され、地面へ倒れました。
すごいです!HPを3割も削りました!
ロックゴーレムは地面の砂や残骸を利用して身体を再生させます。
先程の姿よりちょっとコンパクトになったような気がしますね。
そういう削り方もあるのですね。
「オオオオオオオッ」
ロックゴーレムが雄叫びを上げると、ロックゴーレムの足元から砂の棘が次々と迫り出してきます。
うお、危ないですね!?
わたしは駆け出しながら、ロックゴーレムをロックオンします。
「【流星】!」
一筋の光がロックゴーレムの右腕を破壊しました。
HPも1割程削れました。
【天体魔法】の効きがいいです!
回復しながら狙うことにしましょう!
手早く倒して先に進むのです。
ゲームはいい事ばかりでないですからね……
どうにかミツキの周りのゲームの視点を入れられるようにこれから頑張ります( ˘ω˘)
カッコイイ名前を考えるのは大変ですが、カッコイイ名前をつけたい作者です。
これからもこの作品をよろしくお願いします!




