いざマルムへの道 ②
ご覧いただきありがとうございます!
モノセロスと共に草原を駆け抜けます。
色々ありましたが、恐らく悪い人たちでは無いのでしょう。
すごいもふもふが好きな方でしたね……
前にSNSでみたもふもふに囲まれていた人、もしかしたらセシーさんだったんですかね……
それにしても召喚師ですか。
周りからみたら召喚師に見えるのですね。
まあ召喚師じゃないのにモンスターを召喚できるのは、モンスターを雇うかですもんね。
そう考えると中々【星魔法】は特別です。
召喚師も一角獣を召喚出来るのでしょうか……
まあ今度攻略サイトでも見てみます。
今はマルムへ向かいましょう。
マップを確認すると、まだあと数時間はかかります。
途中に街があるようですし、そこに立ち寄りつつ西へ進みましょう。
「っと!ウィンドアロー!」
モノセロスに跨るわたしに向かって襲いかかるウォーターバードに向かって風の矢を放ちます。
それは水で出来たような翼を拡散し、ウォーターバードは地面に落下しました。
落下ダメージもありそのまま消滅したようです。
「サンドアロー!サンドボム!」
砂がウォーターバードを襲いまとわりつき、ボトボトと地面へ衝突し消えていきます。
……なんだかこの間テレビでみた鳥が急に大量に地面へ落ちてきたニュースを思い出しました。
構わずモノセロスに乗って草原を駆け抜けます。
回収しなくていいのは楽です。
討伐アナウンスを聞きつつ、見渡します。
霊峰は近付いたような気がしますが、それでも遠そうです。
森が点在していて、湖や川もあります。
マップだとわかりにくいですが、村のようなものもポツポツと見えます。
本当にユアストのフィールドは広いですね……
全てを回りきるにはどれくらいの時間が必要なのか。
……長期休暇の時に回りましょうか。
課題は手早く終わらせてゲーム、天体観測、あと科学博物館にも行きたいところです。
予定を立てるのは楽しいですね!
ワクワクです。
そんな事を考えていると、背後から何かが近付いてくる気配を感じました。
「わ、わあ……!」
首だけで振り返ると、三体の暴れ馬Lv.35がモノセロスを追って来ました。
む、少し速いですね!
モノセロスはわたしを乗せていますので、少しスピードが遅くなります。
……ふむ、少し足止めしましょう。
「【身体強化(魔)】、【ブースト】!ファイアーウォール!」
わたしを強化して、わたし達と暴れ馬の間に炎の壁を出現させます。
しかし暴れ馬は構わず炎の壁を駆け抜けました。
「わあ!」
燃えながら走っています。
ちょっと怖いですねえ!!!
「ウォーターボム!ウォーターボム!」
消火消火!
あとはダメージです!
魔攻180あるわたしです!ウォーターボムで暴れ馬は地面に倒れ消えました。
‐暴れ馬を倒しました-
暴れ馬の蹄、鬣、リブロースを入手しました。
ふぅ……追いかけられると怖いですね。
モノセロスは涼しい顔してるので、きっと暴れ馬は眼中に無かったかもしれません。
なるほど、こうして走っていると、馬系のモンスターに追いかけられ鳥系モンスターは上空からよく襲ってきます。
勉強になりました。
わたしは傾く太陽の方向へ、そのままモノセロスと共に草原を進みました。
……マルムは、18時で門閉まりますかね!?
この先の街で聞いておかないとです!
マップだとあと少しで、街があります。
そこで情報収集しましょう。
何度かモンスターを撃退しながら、間にある街に近づいてきました。
モノセロスは驚かせてしまうかもしれませんので、この辺りで降りて向かいましょう。
えっと、街の名前は〈クロイツ〉ですね。
聞いたことあるような単語ですが、思いつくのはありませんね……
情報によっては、寄らずにマルムを目指す事が必要かもです。
クロイツは門番……というより兵士でしょうか。街の周りはぐるっと柵で囲ってあります。兵士に話しかけましょう。
モノセロスには少しだけ還って貰います。
「すみません、一つお伺いしても良いですか?」
「ようこそ旅の方。何かありましたか」
「今日はこのままマルムへ向かうのですが、マルムの門も18時で閉まりますか?」
「マルムは国境の街なので、18時以降も出入りは可能ですよ。ギルドカードの提示が必要ですが」
「!ありがとうございます!…えっと、クロイツでは何か特産品とかありますか?」
「クロイツの特産品は、シープ達の毛を使った絨毯やタペストリーなどの作り手が多いです。作り手それぞれで絵柄も異なりますし、気に入る物と出会えるかもしれませんね」
絨毯やタペストリー!
しかも手作りと言う事ですか!?
わ、それは気になります。
クランホームを建てたら、敷きたいですし飾りたいですね!
「……今日は時間が足りないので、今後来た時に見つけたいと思います」
「ありがとうございます。暗くなるとモンスターの動きも活発になりますから、お気を付けて」
「ありがとうございます!」
いい情報をいただきました!
そういうのを見ると恐らく時間が過ぎ去ってしまうので、また今度にしましょう。
クロイツで絨毯やタペストリーをみる!今後の予定に組み込みましょう!
懐中時計を確認すると、兵士に話しかけたからか街の入り口になら【転移】できるようになりました。
よし、これでいつでも来れますね!
では出発です。
街から少し離れてモノセロスを喚び出し、跨ります。
「モノセロス、まだいける?」
モノセロスは頷くと、太陽の方向へ駆け出します。
だいぶ傾いて来ましたね。
夕焼けに染まる草原も美しいですね。
モノセロスで駆け抜けながらスクショします。
おっと、先には川があります。
大きな橋もかかってますね。
その手前にはキャンプ地のようになっており、小さなテントや屋台などが並んでいます。
?
何でしょうか。プレイヤーも多いです。
モノセロスから降りて還し、近くにいた女性プレイヤーに話しかけます。
「あの、聞いてもいいですか?」
「ええ、大丈夫よ」
「ここには、何かあるんですか?」
「…ここはエリアボスと戦う待機エリアよ」
女性は驚いたように目を瞬かせると、そう言って隣にいた男性プレイヤーに目配りします。
男性は頷くと簡単に説明してくれました。
「君、マルムへ行きたいんだろう?」
「はい」
「マルムに行くなら、ここのエリアボスを倒して向かうのが一番近いルートなんだ。エリアボスと戦ったことある?」
「無いです」
……初耳です!
エリアボスなんているんですね!!
「エリアボスってのは一定のエリアにいるボスモンスターなんだが、ここは橋を渡るのに倒さないと行けなくてね。勝てばこの先にあるエリアに進めるようになるのさ。だが順番があるから、ここでプレイヤー達は待機して待っているという訳さ」
「そうなんですね……ありがとうございます」
「ここのエリアボスは大型のロックゴーレムなんだけど、君一人かい??」
「ロックゴーレム……?」
「魔法か斬撃が有効だよ」
「お、教えて貰っていいんですか?」
「皆知ってる事だからいいのよ」
「ありがとうございます」
魔法か斬撃……どうにかわたしと星座達でもいけますかね。
ただ戦いが衆目なのかによってはちょっと考えたい所です。
「……戦いは待機してる皆さんにも見られてしまうのですか?」
「ユアストその辺りはしっかりしてるから、公開するかしないかを選べるようになっているよ」
「橋の袂に石碑があるわ。そこで受付するとウィンドウが出てくるから、その時に公開するかしないかが選べるから公開しないを選べば大丈夫よ」
「ありがとうございます!」
いきあたりばったりは駄目ですね……
もう少し調べないとです。
エリアを越えるのにボス戦があるとは……
「僕らは仲間を待ってるからね」
「……貴女、ソロなの?」
「はい。色々教えて頂いてありがとうございます。情報料とかは……」
「いや、いらないよ」
「準備して挑むのよ。……頑張ってね」
「ありがとうございます!」
会釈をして受付する場所へと向かいます。
とても親切なプレイヤーの方に聞けました。
助かりました。
戦闘の様子を見せなければ大暴れしても大丈夫そうですからね。
【宇宙線】とか使いたいですし。
試すには持ってこいですね。
教えてもらった橋の袂向かうと石碑があります。
えっと………?
「ギルドカードを翳すんだぜ嬢ちゃん」
「ふぁっありがとうございます」
「おーよ」
壁に背を預けていた……なんだかモヒカンヤンキーみたいな雰囲気を持った剣士さんが親切に教えてくれました。
見た目と行動のギャップです……
教わった通りにギルドカードを翳すと、ウィンドウが出てきました。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
エリアボス ロックゴーレム Lv.45
対戦しますか?
はい
いいえ
戦闘を公開しますか?
はい
いいえ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
うお、レベル高いですね。
……挑んで駄目だったらレベル上げしないとですかね。
とりあえずMPポーションはたくさんあるので、皆でガンガン攻めようと思います。
対戦にはいを、公開にいいえを押すと、ギルドカードが淡く光りました。
するとギルドカードから、ホログラムの様に文字が浮かび上がりました。
対戦まであと:4組
なるほどこういう仕組みなのですね!
モヒカンヤンキーな剣士さんに会釈をして離れます。
では順番を待ちましょう。
屋台でちょっとお腹に入れるのもいいですね。
〈次回予告〉唐突なエリアボス!次回!ミツキ怒りの【宇宙線】!
これからもこの作品をよろしくお願いします!




