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日々の依頼 その1 ②

ご覧いただきありがとうございます!

これからもミツキの物語にお付き合いください!



あばばばばば!!

景色がビュンと過ぎ去っていきますううう!


ゴッ!とかガッ!とかギャッ!とか聞こえてきますううう!

モンスター!モンスターを轢いてるんですよね!?


戦車って、こんなに速いのですねええええええ!



‐角ウサギを倒しました‐

角ウサギの角を手に入れました。


‐角ウサギを倒しました‐

角ウサギの角を手に入れました。


‐スライムを倒しました‐

スライムの粘液を手に入れました。


‐角ウサギを倒しました‐

角ウサギの角を手に入れました。


‐ウルフを倒しました‐

ウルフの爪を手に入れました。



あっ角ウサギが、倒されています!

ちょっと目が慣れてきました。


道行くモンスターをすごい勢いで轢いてます……!

戦士さんはわたしの背後から手綱を操っています。

わたしが後ろに滑らないように支えて下さってます。

手厚い支援!!ありがとうございます!




‐角ウサギを倒しました‐

角ウサギの毛皮を手に入れました。


‐角ウサギを倒しました‐

角ウサギの爪を手に入れました。




恐らくレベル差があるので轢いただけで倒せているのだと思います。

あと比較的小さいモンスターばかりなので尚更ですね。


大きいモンスターはわかりません。

……このまま角ウサギや他のモンスターを掃討させてもらいましょう!


逃げる前に、仕留めさせていただきましょうか!


戦士さんは器用に手綱を操り、スフィンクスの走る方向を指示します。

……わたしからは口しか見えませんが、ちゃんと目の前見えてるんですよね……?


モンスターが出現する方向へスフィンクスを走らせます。

あ、戦車から逃げる角ウサギが!


「ウィンドアロー!」

「ギッ」


戦車は急に止まれませんし、旋回も大変だと思うのです。

横に逃げたモンスターは、魔法で倒しましょう。



それらを何度か繰り返した後、戦車はスピードを落とします。

そして止まると、戦士さんはわたしを戦車からおろしました。


あ、そろそろ時間ですね。


「ありがとうございます」


戦士さんは口元を僅かに緩めると、スフィンクスを走らせました。

その行方を見ると、数体の角ウサギと、大きな角を持ったウサギの群れがあり、勢い良く衝突し消えました。


「ガッ!?」

「【身体強化(魔)】【ブースト】【流星群(メテオシャワー)】!」


見つけました!!ありがとうございます戦士さん!

ひとまず逃さない為に周りの角ウサギは倒します。

ヘイトをこちらに向けておけば、良いでしょうかね!


「シリウス、大角ウサギの注意を引いて!」

(おうよ!)

「〈わし座(アルタイル)〉!援護をお願い!」


魔法陣から飛び出したアルタイルは高く飛ぶと、大角ウサギに向かって何本もの風の矢を放ちます。


「ウォーターボム!ウィンドボム!」


わたしは周りの角ウサギへ魔法を放ちます。

そしてあらかた姿が見えなくなり、大角ウサギを視界に入れながらギルドカードを確認します。


よし、群れはclear!になってます。

あとはあの大角ウサギだけです。




大角ウサギ Lv.32

アクティブ

【突き】【大角】【跳躍】

【風魔法】【突進】



人間と同じくらいの大きさがありますが、スピードもありそうです。


「【魔力強化(星)】【魔力強化(月)】」


シリウスとアルタイルを強化して、わたしも大角ウサギに向き合います。

周りへの警戒も怠ってはいけません。


「ファイアーボム!」

「ガァッ!」

「ファイアーウォール!」


飛んでくる矢を炎の壁で防ぎつつ魔法を放ちます。


「んくっ【流星(メテオ)】!」


MPポーションを呷って流星を落とします。

夜の流星は神秘的です。空から、地面へと流れる一条の光。

天体魔法は、夜に映えますね。


大角ウサギへ衝突し、地面を転がった大角ウサギの元へ口元から青い炎をチラつかせるシリウスが飛びかかりました。大角ウサギに噛みつきます。


「グオオッ」

(チッ)


跳躍してシリウスを振り払う大角ウサギに向かって、アルタイルは竜巻を起こします。

空中だと避けられませんね。


「ファイアーボム!ファイアーボム!」


ファイアーボムを吸収して炎の竜巻になりました!

わぁ……大角ウサギが炎に包まれました。


炎と風が合わさると炎の竜巻になるんですね……火災旋風でしょうか?

なんかアクティブスキルでありそうですね。

あとで見てみます。


大角ウサギは地面を転がって火消ししようとしてます。

シリウスは焼けてない場所に噛みつきます。

容赦ないですね……


大角ウサギはその長く大きな角を振り回し、転がります。

……ファイアーウォールは攻撃にも使えるんですかね?


「ファイアーウォール!」


転がる大角ウサギの先に火の壁を出現させます。

大角ウサギはそのまま火の壁を転がりぬけ、さらに燃え上がりました。


……攻防いけそうです!

でもまああまり時間はかけてられません。平日なので!


「【流星(メテオ)】!」


流星は違わず大角ウサギへ衝突し、爆発しました。

断末魔をあげる間もなく、大角ウサギは消えました。




‐大角ウサギを倒しました‐

種族レベルが上がりました。

任意の場所へステータスを割り振って下さい。

SPを2獲得しました。

メインジョブレベルが上がりました。

大角ウサギの大角、魔石(中)を手に入れました。



よし、終わりですね。

流星(メテオ)の威力が高くて助かります。


ステータスを操作します。






ミツキ Lv.41

ヒューマン

メインジョブ:アストラルハイウィザード Lv.12/サブ:薬師 Lv.7


ステータス

攻撃 49 +1

防御 65 (+41)

魔攻 140 +2 (+40)

魔防 61 (+41)

敏捷 45 +1 (+15)

幸運 58 +1




よしこれで良いでしょう。

まだもう少し時間はありますので、周りの散策でもします。

素材があればいいですね。


「シリウス、アルタイル。ありがとう」

(おう)

「もう少しこの辺りを散策するから、付き合ってね」

(いいぜ)


アルタイルからも、肯定の意が伝わります。

夜ならではの素材とかあったらいいですね。


わたしは夜の草原を、シリウスとアルタイルと共に歩き始めました。







月明かりに照らされた草原で、ぽつりぽつりと光る草が生えてます。



月光草

月明かりを蓄えて光る草。

超元気。




……超元気なんですね。

採取させてもらいます。


月光草、夜だと目印になりますね。

………あっ採取しちゃいましたが、草原ド真ん中なので大丈夫でしょうか。


……誰か目印にしてたら申し訳ないです。

少しは残して間を空けて採取しましょう。



(ここにもあるぞ)

「ありがとうシリウス」


シリウスは進みながら、鼻先で月光草を示してくれます。

それを採取しながら進むと、アルタイルが小さく鳴きました。


ふむ、だいぶ離れてはいますが、プレイヤー達が戦っていますね。

……気付かれないうちに離れましょう。

戦いの邪魔してはいけませんしね。






森の方へと歩き、気配を探ります。

………モンスターやプレイヤーの気配は無さそうです。


木の根本や、草むらを覗き込みます。



月光キノコ

月の光と魔力を蓄えたキノコ。

フルMPポーションの素材。

絶好調。




!!!

フルMPポーションの材料!

え、普通にあります。そっと採取して、すぐにアイテムボックスへ入れます。


たくさん欲しいです!!

ログアウトするまで、月光キノコを探します!


わたしは気配を探りながら、草むらや木の根本を注視するのでした。







「………10個しか見つけられなかった」


むしろ30分で10個も見つけられたのは、運が良い方なのでしょうかね。

魔力キノコほどは、生えてませんでした。


ぐぬぬ、また次にチャレンジしましょう。

魔力草やダンデライオンはたくさん採取できましたからね。


ギルドで報告して、お師匠様の家に戻りましょう。


「そろそろ戻ろうかな。ありがとうシリウス、アルタイル」

(おう。何かあったら喚べよ)


アルタイルは小さく鳴いて、シリウスは尾を揺らして消えました。

わたしも懐中時計を握り、ルクレシアへ飛びました。







ギルドで報告して、お師匠様の所へ戻ってきました。

サイファさんはいらっしゃいませんでした。

お仕事増やしてしまったのでしょうか……今度お菓子でもお渡ししましょう。


「お師匠様、戻りました」

「おかえり」

「…戦車、とても速かったです」

「…戦車(チャリオット)かい?」

「そうです…乗りました」

「そらご愁傷さまだね」


絶叫系が苦手な人には危険かもしれませんね……

性能を知れて良かったです……


「アレは攻撃と敏捷が高いやつに乗らせておけばいいのさ。そうすればもっと攻撃力が上がって速くなる」

「攻撃と敏捷が高い人……」


……レンさんしか思い浮かびませんでした。

頼めば乗ってくれそうですが、恐らく自分で走って攻撃する方が好みでしょう。


「………シリウスもいけますかね」

「……ハハハッ!今度やってみろ」


お師匠様は声を上げて笑いました。

肯定も否定もされませんでしたね……


今度シリウスに乗ってもらいましょう。

……お肉を褒美として!


「戦士さんも不思議な方でした」

「……いずれどんな奴かわかるだろうよ」

「そうですか……では、その時にはお名前もお伺いしたいですね」


お名前があれば、お呼びしたいですからね。


「そのペースで性能を確かめることさね」

「中々想像しづらいものばかりですもんね」

「まあピーキーだが、慣れれば使いこなせるだろうさ」


ピーキー……

明日もお呼びしましょう。


わ、もういい時間です。

そろそろお暇しましょう。


「ではお師匠様、今日は失礼します」

「ゆっくり休みなね」

「おやすみなさいです」



お師匠様に挨拶して部屋に戻ります。

あと討伐依頼を3つ、採集依頼は5つです。

毎日こなせるよう頑張りましょう!


忘れないうちに、ラクリマへ残ったMPを全て注ぎます。

やっと8%です。コツコツ注ぎましょう。


ではログアウトです!






「……明日は、討伐依頼と採集依頼を受けようかな。そしてヘラクレスさんを喚びたいけど……」


空に浮かぶヘルクレス座を眺めながら呟きます。

神話ではかなり過激な、苛烈な方だと感じます。

……お話できるといいのですが。


……おもてなしすれば、大丈夫ですかね!?


よし、明日、お喚びします!


では明日に備えて寝ましょう!おやすみなさい!


あらららーい!まではいきませんけどね……戦車に乗せてみたかったと作者は供述しており………( ˘ω˘)


これからもこの作品をよろしくお願いします!

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― 新着の感想 ―
[一言] お、最強の英雄がとうとう登場? ミツキのイメージでは乱暴者なのかな? ヘラの試練の攻略を見ると、かなり頭もキレるイメージなんだけど。
[良い点] ドロップアイテムの自動収集があるゲームで轢き逃げアタックは強すぎでしょw [一言] まあヘラクレスの苛烈な逸話とかだいたいヘラが悪いだけだから……
[一言] 更新有り難う御座います。 戦車……二輪のヤツかな?
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