日々の依頼 その1 ①
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おはようございます!
良い天気です!
起き上がって、通知を開きます。
Your Story ‐ミツキ‐
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初めて、住人と共に街の外に出ましたね。
今度、彼の戦いを見てみたい所です。
馬車に並走して戦うのは大変でしたね。
騎乗して戦うのも良いかもしれません。
森の中で大人数で食べる食事は一味違いますね。
自然の中で食べるのもあり、尚更美味しく感じることでしょう。
かつての戦いと兵器について知りました。
それらの残骸は、今も森に眠っています。
幻獣と出会い、戦いました。
彼女の願いを汲みました。宇宙の介入により、彼女は再び生を受けるでしょう。
お疲れ様でした。
最近1日の内容が濃いですね……
確かにヴァイスさんの戦いも気になるところです。
兵器の事はちょっと記憶の片隅に置いておきたいです。
……まさか使うときが来るとか、無いですよね?
さて、今日は依頼をやって、ラクリマへMPを注ぎ込みましょう!
その為にも学校を乗り越えましょう……
今日も1日頑張りましょう!
帰宅しました!!
課題が多くて大変です……まあ学生なのでしょうがないですけどね。
ご飯とお風呂を済ませてゲームにログインするとしましょう!
両親は休み明けの仕事なので、ちょっと遅くなるかも〜と言っていたので、パパっと食べられるものを作りましょう。
お風呂沸かして、冷蔵庫の中身を確認します。
「んんんんんん」
「おかえり満月」
「ただいまお兄ちゃん。何食べたい?」
「んー」
兄も冷蔵庫を覗き込みます。
「……チャーハンにすっか」
「チャーハンの素使っていいかな」
「いいだろ。昼にテレビ見て作った卵中華スープある」
「え、そうなの」
あ、コンロに鍋が……
開けるとふわっと鶏ガラスープの匂いが広がります。
「わ、美味しそう」
「結構手軽に作れるんだわ。卵とレタスが美味いぜ」
「チャーハンのお供にもらう!」
「おう」
野菜をみじん切りして、ウィンナーを薄切りします。
チャーハンの素を使ってパパっと作ります。
チャーハンの素便利です。
……うん、いい匂い!
「お兄ちゃん、お皿ちょうだい!」
「あいよー。俺これで」
兄が持ってきた深皿にチャーハンを盛り付けて、わたしも小さな皿に盛り付けます。
「スープは俺持ってくわ」
いつの間にかスープカップを準備していたので、それは兄に任せてテーブルにお皿を持っていきます。
「いただきます!」
「いただきまーす」
まずはスープを一口。
んんん!鶏ガラの風味が鼻に抜けます。コンソメの気配もしますね……中華スープの卵ってほんとスープに合いますね。
「美味しい」
「せやろ」
「急に関西」
「はは、気分だよ。チャーハンうま」
うむ、美味しいです。
チャーハンの素の味すごい好みなのです。
二人で会話しながら食べすすめます。
「お兄ちゃん次はどこ行くの?」
「んー、ニュージーランド」
「わあ。写真楽しみにしてるね」
「そんときゃゲーム出来ないからなぁ……今のうちに色々やっとくわ」
「自分のペースでね」
「おう」
ニュージーランド……行ってみたいですねぇ。
テカポ湖………マウントジョンの天文台もあります。
……いつか、行くことにしましょう。
「「ごちそうさま」」
「うし、ゲームすっか」
「ふふ、そうだね」
洗い物と両親への書き置きを残して、それぞれ部屋に戻ります。
わたしはお風呂を済ませて、ログインします!
ログインしました!
アイテムボックスからウィンドバードの串焼き(塩)を取り出します。
うま……鳥肉って淡白で美味しい……脂身も少ない……
よし、ごちそうさまでした!
今日は依頼を一つか二つは達成したい所です。
「ディアデム、今日もよろしくね」
いつものようにディアデムを呼び出します。
では、お師匠様に挨拶してギルドへ向かいましょう。
「こんばんは。お師匠様」
「やあ。…ゆっくり休めたかい」
「元気もりもりです!」
「そうかい」
むん!と力こぶを作ります。
お師匠様は軽く笑いました。
「ギルドランクを上げるために、依頼をこなしてきます」
「気を付けて行っておいで」
「はい!行ってきます!」
扉を開けて外に出ます。
ぐーっと伸びをして、星の光を浴びます。
この静かな空間、とても好きです。
よし、今日はルクレシアのギルドへ向かいましょう!
「うーん」
ギルドランクEのわたしが受けられる依頼をボードの前で眺めます。
討伐依頼を受けようとは思いましたが、プレイできるのは2時間ちょっとくらいですからね。
2時間ちょっとで倒せるのか……今のわたしはレベル40です。
ギルドランクEの依頼は、レベル25〜推奨のものが多いですね。
油断をしてはいけませんが、2個くらいなら受けられるかもです。
ビッグスライムはやめます。ちょっと手間です。
……ふむ、この角ウサギの群れ、大角ウサギ一体の討伐を受注しましょうか。
恐らく角ウサギの群れを倒せば、大角ウサギが出てくるでしょう。
2枚の依頼を持って、依頼カウンターへギルドカードと共に渡します。
「サイファさん、こんばんは」
「お疲れ様です、ミツキ様。お預かり致します」
カウンターにいたサイファさんに渡して、処理を待ちます。
「……サイファさん、お仕事中に申し訳ないのですが」
「問題ありませんよ。何かありましたか?」
「……信頼できる司祭?神官?神殿にお勤めのお知り合いの方って、いらっしゃいますか?」
「……神殿勤めの者ですか……」
サイファさんは手元を動かしながら、考えるように目線を下げます。
「あの、家を建てたときに、祭壇を作りたくて。もし作法とか、必要なものとかあれば知りたいだけなのです。急ぎではありませんし、もし話を伺えればと思いまして」
「……なるほど。少しお時間を頂いてもよろしいですか?」
「あ、急ぎでは無いのでゆっくりで大丈夫です」
「お任せください。分かり次第、お伝えさせて頂きますね」
「ありがとうございます!」
ギルドカードを受け取って、ギルドを出ます。
ひとまず角ウサギの群れを倒しに向かいましょう。
依頼に書いてあった出現場所は、ルクレシア東のアイレ村の近辺でした。
アイレ村へ飛びましょう。
アイレ村の入り口に到着しました。
街とは異なり、人工的な明かりが少なめなので、とても神秘的ですね。
よし、では角ウサギの群れを探しましょう。杖を取り出して握りしめます。
「〈おおいぬ座〉」
わたしは村から離れた場所でシリウスを喚び出します。
シリウスは伸びをしてちょこんと座ります。
「今回は角ウサギの群れと、大角ウサギを探すよ」
(ほう、大角ウサギか)
「知ってる?」
(知識としてな。でかい角持ったウサギだ)
その通りですね。
ひとまず角ウサギの群れを探しましょう。
近くにはちらほらプレイヤーの姿も見えます。
……レベルがちょっと低めですね。懐かしいです。
ちょっと応援しつつ、人気のない方向へと進みました。
にしても角ウサギは小さいですからね。
中々見つけづらいです。
シリウスも気配を探っていますが、角ウサギはいなさそうです。
(いるのはいるんだが、近寄る前に逃げてるな)
「えっ」
(ミツキもレベル上がったからな。角ウサギは格上の気配に敏感だ)
な、なんと!
そんなオーラ、出てます……?
強くなったのは嬉しいですが、そんな弊害があるとは……
ふむむむ。
モノセロスに乗って移動するか、気配を潜めて離れたところから魔法を放つか。
【神秘】で何かありますかねぇ……
【神秘】の一覧を眺めながら熟考します。
ふむ、戦車………戦車を召喚できますかね。
追いかけ回して倒せるなら一石二鳥でしょうか。
というか他の【神秘】は想像しづらいですね。
……試してみましょう!
「【7:戦車】!」
手の上で若者が戦車に乗る様子が描かれたカードが浮かんで、消えました。
……ふむ、何も起きませんね?
ステータスを見てみます。
ミツキ Lv.40
ヒューマン
メインジョブ:アストラルハイウィザード Lv.11/サブ:薬師 Lv.7
ステータス
攻撃 48 【+20】
防御 64 (+40)
魔攻 138 (+40)
魔防 60 (+40)
敏捷 44 (+15) 【+20】
幸運 57
【神秘】効果時間 残り119分
【壊滅せしは我が戦車】一回のみ使用可能
ほう!攻撃と敏捷が上がります!
そして、なにやらアーツもありそうです。
【壊滅せしは我が戦車】
フィールドを蹂躙する戦車を召喚。
プレイヤーが乗車すると、プレイヤーのステータスを参照して強化される。
展開時間:30分
………戦車!呼べそうです!
……呼んじゃいましょう!
ひとまずそのまま、唱えてみましょうか。
ちょっと恥ずかしいですが!
「【壊滅せしは我が戦車】」
目の前に大きな魔法陣が展開し、そこから白と黒のスフィンクス2頭が繋がれた戦車が出現しました。
ヘルムを着けていて目元は見えませんが、若そうな戦士です。
……スフィンクス、初めてみました。
白と黒は、本能と理性を表していると言われています。
戦車を走らせるのに、本能と理性が必要なのですね。
乗ると戦車が強化されるようです。
……立派な戦車です。乗らせていただきましょうか。
戦車の戦士が、片手をこちらへ差し出します。
うおう………優しい。
掴ませてもらいましょう。
片手を乗せると強すぎない力で引っ張り上げられます。
言葉は無いですが、行動で色々伝えてくれます。
わたしに手綱を握らせ、片脚を下げて踏ん張れるようにします。
……犬ぞりみたいな形ですね。語彙力無いので表現難しいですが!
二体のスフィンクスが立ち上がります。
シリウスは……戦士さんの足元に挟まれてます。
え、それでいいんですか……
(さすがに並走するのは面倒だ。一応乗れば振り落とされないようになってんだよこの戦車)
「そ、そうなんだ」
戦士さんが手綱を振るうと、スフィンクスが駆け出しました。
おお、速いですね!景色見る余裕もあり
「ひゅっ……ぴゃぁぁぁぁぁぁ!?」
地面が抉れそうな音が響いたと思ったら急加速しました。
長くなりそうなので分けます!少しだけ依頼メインになりますー!
これからもこの作品をよろしくお願いします!




