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顔合わせと出発

ご評価、ご感想等ありがとうございます!

ミツキの冒険をお楽しみください!



おはようございます!

目覚めスッキリです。緊張すると言いましたが眠れましたね。


いつも通り着替えてランニングするとしましょう。


わたしはユアストからの通知を開きます。




Your Story ‐ミツキ‐




36ページ目




アストラルウィザードの特殊依頼を遂行しました。

世界樹の世話をして、世界樹の苗を手に入れました。

王族との縁も強くなりました。



図書館では太陽島の物語に触れました。

各地の物語への造詣も深めると良いでしょう。



新しい杖を試しながら依頼を熟しました。

ギルドランクEになりました。おめでとうございます。



料理、ポーションを作りました。

とても美味しそうでしたね。



お疲れ様でした。







世界樹の、苗。

苗なんですよね。

……島で育てられますかね?


図書館の本も後でゆっくり読んでみたいものです。

やりたいことが多いです……!


わたしは軽く頬を叩きます。

今日は大切な戦いです。


わたしに出来る精一杯を、やってみせます。


よし、いつものルーティーンを終わらせましょう!




ご飯を食べ終えて食休みしていた時、母が近付いて来ました。


「今日は楽しみにしてるわ〜」

「う、プレッシャー」

「……ミツキ、応援してるぞ」

「めっちゃワクワクすんなぁ」


この三者三様!

プレッシャーです!


「……頑張るけど!ちょっとは強くなったわたしを、わたしをよろしくお願いします!」

「選挙か」

「ミツキが1番レベル高いものね」

「無茶はするんじゃないぞ」

「……ん、でも皆のためなら無茶しちゃうかもしれないけど、後悔だけはしたくないから」


頼りになる仲間もいます。

レンさん、ミカゲさん、そして頼れる星座(あいぼう)達。


あわよくば道中レベルアップも所望です。


「……と、とにかく!時間に遅れないようにルクレシア9時集合ね!」

「この後ログインするわ」

「ああ」

「おう。すぐ行くわ」


こんなに家族ぐるみでゲームしてるの、わたしの家族にしては珍しいです。

コスモス様のため、頑張りますとも!



よし、部屋に戻ってログインです!







ログインしました。

ディアデムを喚び出して、身だしなみを整えます。

ポニーテールのままベッドにダイブしてログアウトしましたが、綺麗なポニーテールのままでした。

良かったです。


小さめに作った肉巻きおにぎりを食べて、部屋を出ます。


「おはようございます、お師匠様」

「おはようミツキ」

「そういえばモンスターは、どこにいるんですか?」

「ルクレシアから南にずっと行った大陸の最南端、夢見の森さ」


夢見の森………なんだか惑わされそうな森ですね。

森の中にいるのであれば、そのモンスターは大型ではないのでしょうか?

いやでも森の中にも肉食獣とかいますし、身を隠せそうな深い森なのかもしれません。

全くモンスターの見当がつきませんね。



「………まぁ、ヴァイスも着いて行くようだし、迷うことは無いだろうさ」

「そこはとても安心です……」

「……ミツキ」

「うおう!」


お師匠様が、わたしの背中を少し強めにバシッと叩きました。

ちょっとヒリヒリします!


「しゃんとしな。自信を持つんだね、ワタシの弟子なのだから」

「…はい!」

「己の力を信じて、仲間と共に突き進む。これが冒険の醍醐味さ」


その通りです。

冒険には何があるかわかりません。その時に頼れるのは己と、仲間達です。

こんなにも頼もしい仲間がいるのです。

アストラルウィザードとして、色々な景色を見ましょう!


お師匠様と共に家の外へ出ます。

とても良い天気です!


「では、いってきます!」


お師匠様を振り返って、元気よく伝えます。

お師匠様は笑みを浮かべました。


「いってきな。………ラクリマをよろしく」


懐中時計を握りルクレシアへ飛ぼうとした瞬間、お師匠様から名前のようなものが聞こえました。












ルクレシアに到着しました。


ラクリマ………確かネームドモンスターと言っていましたから、そのモンスターの名前ですよねきっと。


ネームドモンスターって強い力を持つモンスターのはずです。

あ、ちょっと不安になりました。


そんな事を考えていると、時間になりそうです。

皆を探さないとです。


………人が多いですね。

見つけやすい、全身黒いレンさんか身長が高めの兄を探したい所です。


わたしは人混みに埋もれますからね!

あと母が焼かれてしまいますからね、日陰も探さないと。



…………あっ



「レンさん!」

「……おう」


レンさんの周りは少しだけ空間が空いているので見つけやすかったです。

レンさん真顔だとちょっと怒っているように見えるかもです。


「今日はありがとうございます」

「……強い奴と戦えンだろ」

「苦戦はしそうです」

「殴りがいがあればいいが」

「よろしくお願いします!」


1番攻撃力高いですからね!


パワータイプのレンさん

テクニカルなミカゲさん

マジカルなわたし



なかなか良いバランスだと思いますね。

道中一緒に戦って連携を確認しましょう!


「あっミツキ氏〜!レン氏〜!」


離れたところから、手を振りながらミカゲさんが近付いて来ました。

その後ろから、兄と、父に連れられて焼かれながらも焦った様子を見せない母が来ました。


「日陰!!!」

「少しずつ焼かれる速度は遅くなっているのよ?」

「見ててつらい!」


屋根がある建物の日陰に母を引っ張って日差しを遮ります。

本人が気にしなくても焼かれるのみたらちょっと心配になります!

特殊なエフェクトなのか、火傷みたいになってます!



「本当にみてて痛いんだよな」

「僕は慣れたけどね」

「もう……あ、レンさん、ミカゲさん。今日同行する家族です」


二人に簡単に紹介します。

二人は軽く頭を下げました。


「わたしがお世話になってるプレイヤーの二人。とても強いよ」

「…レンです」

「ミカゲです。ミツキさんにはお世話になってます」

「あら、ミツキ共々よろしくね。私はソラ、こっちはサクヤ。夫よ」

「俺はこないだ挨拶したな。……さて、レンだっけか」

「……はい」

「ちょっと話しようぜ」


兄がレンさんを連れて離れました。

……何か話してますね。

変なこと話してなければいいのですけれど。








「……ウチの妹の事、どう思ってる訳」

「はあ……ダチですかね」

「ふぅん??」


リューはレンをジッと見つめ、レンも目を逸らさず無表情で見つめる。


「……………」

「……………」

「……まぁくれぐれも、ウチの妹をよろしく頼むぜ。巻き込まれ体質だから守ってやってくれよな」

「……それは勿論ですが、守られるだけの女じゃないでしょう」

「へぇ、わかってるじゃん」


リューはニヤリと笑ってレンの肩に手を置く。

そして囁くように声を潜め、


「戦いで傷つくのはしょうがねえけど、裏切りで心にキズはつけてくれるなよ」


低い声でそう告げる。


「……しませんよ。裏切りは忌避すべきものですから」

「……その言葉、忘れるなよ。そんで」


「ミツキには何もするなよ」

「……しませんよ」


真顔で目を見開いてレンを見つめるリューに、レンは引きながらそう答えるのであった。








「それにしても、お父さんとゲームの中で会うのは初めてだね」

「そうだね。とても可愛らしい格好をしてるねミツキ」

「そうでしょうそうでしょう。でもそっちも和服似合ってるよ」

「はは、ありがとう」


父の見た目は、髪の色が家族似たような群青色になっている事を除けば現実そのままです。

そしてシンプルな袴を着用してます。

あと額から角が2本、真っ直ぐ上に生えてます。

鬼!って感じですね。


「サクヤさんは、鬼人なんですね。ボク初めて見ました」

「そうだよ。ミカゲさんでいいのかな」

「はい!ソラさんの吸血鬼も初めてですが、そちら痛くないんですか?」

「そうねぇ日焼けみたいなものよ」

「バリバリ焼けてますが……」


ミカゲさんはコミュニケーション能力が高いですね。

父と母と仲良く話してます。



「………ここにいたか」

「ひゃ、……ヴァイスさん」

「揃っているようだな」


いつもの服装にグレーの外套を羽織ったヴァイスさんが、背後に立っていました。


手には傘をお持ちです。


「あら、おはようございます、ヴァイスさん」

「おはようございます、ソラさんと家族の方々」


離れた場所にいた兄とレンさんもこちらへ戻ってきました。

ヴァイスさんを訝しげに見たので、紹介します。


「こちら、兄弟子のヴァイスさんです」

「……ウィザードのか」

「そうです」

「それはそれは……あの人のお弟子さんということですもんね……」

「……二人の事は師匠(せんせい)から聞いている。妹弟子をよろしく頼むぞ」

「はいです!」

「はい」


なんだかもう一人の兄のようです。

そんなよろしくするほどわたしは何かやらかしそうですかね??



「さて、ルクレシアを南下してしばらくしたところで馬車を出す。それまでソラさんはこの日傘を」

「あら、ありがとうございます」

「レベル差がある故、ルクレシア周辺の敵は無視するか……避けきれなかったら殴れ」

「殴れ」

「それが手早いからな」


思ったより物理です。

まぁ確かに今のレベルだと、杖振り回すだけで倒せそうです。


「お前達にとっては雑魚だからな。ある程度進むまでMPは温存しておけ」

「……わたしは役に立てそうも無いですね」

「適材適所だ。お前の出番は後にある」

「そうですよミツキ氏。レン氏に殴ってもらえばいいんです」

「オイ」

「レン氏なら文字通りワンパンでしょう!」


レンさん今のレベル……47です。

はやいですね……ミカゲさんは44、わたしは39です。


あわよくばレベル上げたいです。

さて、では出発しましょうか。


………中々ない経験です。

頑張りましょう!


こんな家族と顔合わせるゲームなんてあるのか……( ˘ω˘)


これからもこの作品をよろしくお願いします!

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― 新着の感想 ―
[一言] 待望の父兄参観、いや家族参観兄弟子を添えての開始である…… 絶対コレ話題になってるって、なんなら周囲のギャラリーに録画されてるまであるw 運営にあの娘はチート使ってるんじゃないかと凸が何度…
[一言] このあと掲示板とかで話題になるってこれ
[一言] 更新有難う御座います。 家族でMMORPG……すごいな!?
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