戦いの準備
ご評価ありがとうございます!
とても嬉しいです!
夕飯を食べてログインしました。
父も兄も、明日は同行するそうです。
………授業参観………ちょっと恥ずかしいですね。
お庭を借りて、お弁当を作ります。
お肉もたくさん手に入りましたし、野菜もたくさんありますからね!
腹が減っては戦は出来ぬ、です。
朝ちょっと食べるものとお昼食べるのとデザートまで用意しましょう!
満腹だと動きづらくなるので、簡単に摘まめるもの作ります。
はんごうを火にかけて、ハニーピグの薄く切ったバラ肉をたくさん焼いていきます。
……この匂いだけで十分美味しいです。
白飯が食べられそうです。
肉巻きおにぎりにしましょう!
美味しくていくらでも食べられちゃいます。
小さめに作って、たくさんの味を楽しめるのがベストです。
「……おお、いい感じに炊けた」
キャベツをご飯に巻いて、その上からハニーピグのバラ肉を巻きます。
ちょっとタレで焼きます。……いい匂い!
何度か繰り返して、10個の肉巻きおにぎりが出来上がりました!
後は普通にステーキにしましょう。
ポテトサラダも食べたいですねぇ……
作ります。
鍋にレジアさんの所で買ったじゃがいもを茹でます。
その間にレタスや人参、きゅうりと大根を千切りにします。
これは大きめのお皿に入れておきます。
ハニーピグのロースを薄く切って、茹でてサラダに乗せるとします。
……無心で手を動かしていたら、いつのまにかテーブルが豪華になってました。
ハニーピグのバラ肉巻きおにぎり、ポテトサラダ、ハニーピグのロースを使ったサラダ、野菜チヂミ、ハニーピグの豚バラ大根。
………美味しければいいのです!
お腹いっぱいになれば!
アイテムボックスへしまいます。
デザートも、と言いましたが果物切るくらいしか出来ませんでしたね。
おそらくプラムの祝福?は残っているはずです。
食べてからまだ戦闘不能になってませんからね。
レンさんやミカゲさんはどうかわかりませんが、保険として持っておきたいところです。
料理に使った道具を洗いながら考えます。
………【17:星】を使いながら料理したら、料理にも何か特殊な効果とかつくのでしょうか。
それだったら料理人の方とか極めてそうです。
試してみたい事がたくさんです。
まぁまずは明日ですが。
……時間が余りました。
リゼットさんから頂いたレシピ本を見て作りたいものがあったので、それを作りましょうかね。
この《耐熱薬》というものです。
もしも【19:太陽】を喚び出した時に、ソル様の試練のようにフィールドが熱々になってしまったときに、あった方が良いなと思いました。
《耐熱薬》
素材:魔力草、水、氷結草
《耐寒薬》
素材:魔力草、水、爆発草
この辺りは島でも王都までの道でも手に入れましたので、つくれますね!
サダルスウドを喚び出して作りましょうか。
……もう星座を喚んでもいいですかねぇ。
「〈みずがめ座〉」
魔法陣からサダルスウドが出てきました。
こちらをみてにこっと笑います。
「薬を作りたくて……何か、用事みたいなのは終わったのかな?」
サダルスウドはこくりと頷きます。
サダルスウドから伝わってくるイメージは、集合、報告……会議みたいなものでしょうか。
「星座達にも集まりがあるんだね」
こくり
「星座会議………?ちょっと気になるな…」
勝手に会議と名付けましたが、星座会議……気になります。
ひとまず耐熱薬と耐寒薬を作ってみましょう。
耐熱薬は氷結草、耐寒薬は爆発草……こんがらがりそうですが、熱さに耐える為に氷結草を使うんですよね……覚えておかないとです。
まずは耐熱薬を作ります。
えっと、作り方はポーションを作る手順と同様で、氷結草を混ぜるだけのようです。
シンプルでわかりやすいですが、氷結草が氷結しないか心配です。
サダルスウドから水を貰って、魔力草と混ぜます。
ここまでは普通のポーションですが、ここに氷結草を混ぜます。
……ゴリゴリしても氷結しませんね。謎です。
ポーションの空瓶に出来上がった液体を注ぐと、青い耐熱薬が出来上がりました。
青い耐熱薬……なんだか紛らわしいですね!
同じように耐寒薬も作ります。
………赤い耐寒薬が出来ました!
‐サブジョブレベルが上がりました‐
おお、薬師のレベルが上がりました。
新しいもの作ると経験値増えますね。
耐熱薬
熱さに耐えられるようになる薬。
効果時間:1時間
耐寒薬
寒さに耐えられるようになる薬。
効果時間:1時間
なるほどわかりやすいです。
効果時間は1時間ですか。
多めに作りましょう!
「サダルスウド、手伝いよろしくね?」
ブンッと効果音が聞こえそうなくらい勢い良く、拳を作りながらサダルスウドが頷きました。
よし、やりますよ!
ついでに普通にハイポーションやハイMPポーションも、空瓶の数だけ作りました。
そんなに多くは作れませんでしたけどね。
耐熱薬は多めに作りました。
熱さには耐えられるかもですが、ソル様の時のようなHPが徐々に減るのは防げないかもです。
というか本当にアレを展開できるのならばとんでもない事ですけどね!
「ありがとうサダルスウド。この切り分けてたりんごあげるね」
サダルスウドは顔を輝かせ、水瓶を側に置いてりんごを食べ始めました。
わたしも道具を片付けて、芝生に座ってりんごを食べます。
空を見上げれば、天の川が輝いています。
よく川に例えられる事が多いですが、古くは道にも例えられていました。
英語ではミルキーウェイですからね。
今年は織り姫と彦星が会えるといいですねぇ。
わたしの住んでいるところは、七夕は雨が多いですし。
ちょうど見上げると、天の川の中をデネブが泳いでいるように見えますね。
ちなみにはくちょう座の和名は十文字星と言うのもあれば、天の川星なんてのもあります。
かっこよくておしゃれですよね。
……なんて、ちょっとしたミツキの天体講座でした。
「……そろそろ休んだらどうだい」
「お師匠様」
そのままサダルスウドと並んで星を見ていたら、お師匠様に話しかけられました。
お師匠様はサダルスウドを撫でて、わたしの隣に腰掛けます。
「もう少ししたら、戻ります。お師匠様は?」
「ワタシは星を詠みに来たのさ」
「………見てても良いですか?」
「そうさね。構わないよ」
お師匠様は空を見上げます。
なにやら目元にとてつもない魔力が集まってます。
……お師匠様の目が、青く光ってます。
その青く光る目のままお師匠様はジッと星を見つめ、5分くらい経つと目を閉じました。
「お師匠様の目が光ってました……」
「はは、これは特別な《眼》なのさ。お前さんが【21:世界】を使えるようになれば使えるはずさ」
ぐぬぬ、まだまだ先ですね。
熟練度を上げるために【神秘】を使わないとです。
「さて、ワタシは今視た物を纏めるから戻るよ」
「わたしも、帰ります」
明日に備えて早く寝ましょうかね。
サダルスウドを還して、お師匠様と家の中へ戻ります。
「ミツキ」
「はい」
「これが、鍵だ。使い方はヴァイスに聞くといい。アイツも行くんだろう」
「わ、わかりました」
鍵、と言って渡されたのはカードキーのようなものです。
………鍵を使わないと駄目な場所にいるのでしょうか、そのモンスター。
「今のお前さん達なら、時間はかかるだろうがまあどうにか瀕死にさせられるだろう。……それが奴の為にもなる」
「?お師匠様?」
「さ、早く休むんだね」
最後の言葉はよく聞こえませんでしたが、お師匠様はソファに腰掛けて紙とペンを手に取りました。
……ひとまずログアウトしましょうか。
「お師匠様、おやすみなさい」
「おやすみ」
片手をひらりとさせると書き込み始めました。
内容が気になるところですが、何か重要な事であればお師匠様は教えてくれるでしょう。
わたしはログアウトします。
「ふぅ」
ヘッドセットを棚に置いてストレッチをします。
そしてベランダから空を見上げます。
こちらの空も、デネブが泳いでますね。
泳ぐというか、飛ぶというか。
天の川を泳ぐというイメージの方がしやすいですかね。
………ちょっと緊張します。
明日は負けられません。
己の力を信じて、諦めずに頑張りましょう。
よし!寝ましょう!おやすみなさい!
ちょっと頑張って戦闘シーン書いてます。
期待せずお待ちください………( ˘ω˘)
これからもこの作品をよろしくお願いします!




