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転生少女と聖魔剣の物語  作者: じゅんとく
第四章 光の聖魔剣
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試練(3)

 リーミアを包んだ光は瞬いたと思うと輝きが消える。その様子を見た相手は「成程……」と、静かに呟く。


「光の魔法を融合させたか、中々考えるな……だが、それで何処までやれるか、見せてもらおう」


 相手は再び素早い動きで、リーミアに攻めて来た。


 その動きを見ていた彼女は、相手の動きが手に取れる様な感じで見えていた。


 その動きに反応して、素早く動き出す。


「ム……!」


 さっきとはまるで違う動きに驚いた相手は、彼女の予想外の反応に一瞬戸惑った。


「こっちよ!」


「ナニ⁉︎」


 相手は声のする方へと振り向くと、リーミアが棒を振りかざして攻めて来た。


 バシッ!


 2つの青く輝く棒が激しく交わった。


「グヌヌ……」


 初めて相手の人型を抑えた!と……リーミアは思った。だが……形成逆転は難しかった。


 上空から勢いを乗せて、体重を掛けて抑えていた筈が、徐々に相手はそれを押し返すかの様に、起き上がって来た。何時の間にかお互いが互いに向き合う様な状態まで来ると、人型の者が大きく棒を振り払った。


 ブンッ!


 その衝撃波と共に、リーミアが再び弾かれる。


「クッ……」

 相手の衝撃に押されたと思い、顔を見上げると、目の前には相手の姿が無かった。


「遅いッ!」


 その声に気付き、ハッと上空を見ると、既に相手が上空から攻めて来る瞬間だった。人型の者が棒の輝きを、激しく光らせてリーミアに向けて振り払った。


 ズドォーーン!


 凄まじい衝撃と共に地響きがして、巨大なクレーターが出来た。


 カラ……カラ……と、飛び散った小石が落ちクレーターが出来た場所には砂煙が舞う。


「フン、素直に諦めて居れば、無事に生きて帰れたのに……」


 そう呟き、立ち去ろうとした瞬間だった。


「聖光……回源……優光……」


「ヌウ?」


 クレーターの中から声がしたと思い、振り返ると中から衣服が少し剥ぎれた状態で、リーミアが飛び出して来た。


「何と!」


 人型の者は驚いた様子で見た。


 激しい衝撃で、少なくとも瀕死の状態だと思った相手が、まるで何も無かったかの様な状態で死の淵から甦った。


「こやつ不死身か……?」


 そう焦った相手は彼女を見ると、着ていた衣服には、確かに本人と思われる血が付着している。


(魔力で回復か……だが、そんな行為、所詮延命治療でしか無い!)


 そう思った瞬間、リーミアが突進して来た。


 ガンッ!


 棒を構えて、相手の攻撃を人型が受け止めるが……その衝撃に対して後退りする。


「グ……何だと!」


 まるでさっきの攻撃が無かったかの様に、相手は押し返される。


 しかも……その一撃が重く、彼はビリビリ……と両手が痺れた感覚に襲われる。


「タアーー!」


 リーミアは、相手がした様に上空から攻めて来た。


 相手は、それを咄嗟に避ける。


 彼女は地面へと大きく空振りしてしまったと、思った瞬間だった。


「光皇!」


 リーミアは更に魔法を唱えた。


 一瞬彼女の身体が激しく輝くと、彼女は立ち上がり、相手目指して地面を蹴って飛んで来た。


 その移動速度は、人型の者も驚く程素早く、まるで目で追うのがやっとな程に早かった。


「何ッ!」


 バアアーーン!


 人型の者が、初めてリーミアから一撃を受けてしまう。


 しかも、その反動で彼は数メートル彼方まで弾き飛ばされた。


「もう一撃!」


 そう思って、リーミアが相手を目指して移動する瞬間だった。


 ドクン


 彼女の中で、何かが大きく鼓動した。


「え……?」


 勢い良く走っていたリーミアは、そのままゆっくりと歩き、まるで機械が事切れる様に立ち止まり、その場に膝を付いて座り込んでしまった。


「ゼエー……ゼエー……」


 彼女は、激しい息切れをしながら、両手で身体を支えて座り込む。


「グ……」


 視界がぼやけてしまい、目の前を見ると相手がゆっくりと近付いて来るのが分かった。何とかして逃げなければ……そう思うが、既に彼女の身体は、一歩も動ける程の力が残って居なかった。


「フ……相当無理していた様だったな、魔法の融合は一時的な物であり、効果的には激しいリスクが伴うのだ。この土壇場で、それを編み出した事は賞賛に値するが、所詮貴様にとっては単なる延命療法でしか無かったのだ」


 人型の者はジロッとリーミアを見下ろす。


 ハア、ハア……と、激しく呼吸を繰り返しながら、尚も動こうとする少女を見て、彼は少し沈黙をして青く輝く棒に力を込めて強く輝かせる。


「残念だったな、もはや貴様はここまでだ。せめて苦しまずに私が貴様を葬ってやろう!」


 そう言いながら人型の者は勢い良く棒を振り下ろした。

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