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転生少女と聖魔剣の物語  作者: じゅんとく
第四章 光の聖魔剣
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宿舎の日常(2)

シャメリとレトラに寄る、ちょっとした痴話喧嘩を見ながらケイレムがルフィラに話し掛ける。


「やっぱり、貴女から見ても盟主は凄いのですか?」


「そうね……だって、あの人は幼少期の頃から、あらゆる鍛錬を行って来たんだし。前世の能力も引き継いでいるから、相当な実力があるわよ。やはり聖魔剣を受け継ぐ人は、我々一般人とは格が違うんだな……て思いさられるわね」


「そうなんだ……何か、凄い人の下に着いちゃった気がするな……」


彼は少し呆然としながら呟く。当初は単騎で野良狩りをしていて、良いチームがあったら入ろうとしてたところで、たまたまギルド集会所でグループの張り紙が為されて、それに興味を感じて入っただけのグループだった。


まさか……世界の命運にも関わる様なグループになるとは彼自身微塵にも思って居なかった。


「なあ……レトラ、お前は、このグループどう思う?……て、あれ?」


ケイレムは、隣に座っていた筈のレトラの姿が消えている事に驚く。


「彼なら、アッチよ」


ルフィラが広間の外れの方を指す。


そこにはルファとシャメリに対して何か話している彼の姿があった。しばらくしてレトラは2人の女性の前で跪き頭を深く下げる。


「何をしているんだ?」


「女性に対して気軽に声を掛けると、ああなるのよ。貴女も気をつけなさい。まあ……貴女は盟主がお気に入り見たいだから良いかな?」


「盟主?いや……結構ですよ。僕なんか不釣り合いですって……」


「そうだったの?」


「それに、ギルド集会所のレナの話だと、彼女は既に付き合いのある男性が居るらしいですよ」


「へえ……それは初耳ね」


ルフィラは意外な表情をした。それと同時に「ぬあにぃー!」と、他から大声で叫びながら、エムランが彼等の会話に割り込んで来た。


「お……おい、ケイレム!今の話は本当なのか?」


彼はケイレムの胸ぐらを掴んで言う。


「く……苦しいよ。やめてくれ」


そう言われてエムランは、ケイレムを椅子に座らせる。


「本当かどうかなんて……僕は知らないよ、ただ……受付のレナがそう言ってただけなんだ。だいたい、何で盟主が男と一緒だっただけで驚くんだよ」


「俺はアイツを女だとは見ていない!」


「はあ?」


ケイレムとルフィラは思わず声を揃えながら返事をしてしまう。


「俺はアイツと勝負して負けたんだ。何時か絶対にアイツに勝てる日まで、俺はアイツを女性とは思って見ない事に決めたんだ!」


それを聞いたルフィラはハア……と溜息を吐く。


「思うのは勝手だけど、それって見方を変えると女性に対して凄く失礼な言い方だから、気を付けた方が良いわよ」


「何でだ?」


「それは、自分で考えなさい」


そう言うとルフィラは、その場から立ち去り、自分が利用している寝室へと戻って行く。


「なんだアイツは?」


少しぶっきらぼうにエムランが言っていると、広間の向こう側が少し賑やかになって居た。


「おーい、エムラン。お呼びだぞー!」


ナレフが大声で言う。


「何だ?」


その時だった。彼目掛けてホウキが飛んで来た。


「ウワッ!」


彼は思わず避けた。


「ウプ……」


彼が飛んで来たホウキを避けた事に寄って、その後方に居たケイレムがホウキを真面に喰らってしまう。


「おのれはー!」


エムランの前に現れたのは、宿舎内を清掃している中高年の叔母さんだった。彼女はエムランに対して激しい形相をして居た。


「いくら借り物の建物で在ろうとも、多少礼儀と言う物があろう!何だ、貴様の使っている部屋は、ゴミクズだらけだはないか!もう少し部屋をキレイにせんか⁉︎」


「ああ……悪い悪い、今度片付けて置くよ」


「何時やるんだ、はっきり言え!」


「え……と、来週くらい……?」


「ちゃんと、やるんだな?」


「ああ……」


「しっかり、片付け出来なかったら、お主は銀の称号で在ろうと下の階で寝てもらうぞ」


「やっておくよ。ハハ……」


そう言うと、清掃の叔母さんは「フン」と、呟きながら出て行った。


彼は、それを見てフウ……と、溜息を吐く。盟主がしばらく留守になり、肩身が広くなったと思った彼に、意外な天敵が現れた事により、再びエムランは落ち着け無くなってしまった。



盟主部屋に入ったアルファリオは机へと向かい、羊皮紙を包んである紐を解いて、書かれてある文面に目を通した。


「何が書かれているのですか?」


気になったマイリアが彼に尋ねる。


「純白城からの魔獣討伐への編成の依頼だ……」


「ええー!それって、凄く名誉な事ではありませんか?」


マイリアが驚きながら言う。


「日時は3日後……城の大広間にて集合、との事だよ……」


「す……凄いです。盟主様がご不在なのが、とても残念ですが……」


「確かに盟主が不在なのは残念だけど、僕としては是非とも皆に参加して欲しいと思うけど、秘書としての意見はどうかね?」


「ぜ……是非とも参加すべきです!グループの知名度を上げる為にも、この誘いは受け入れるべきです」


「なるほど……確かにね。でも……参加者は4名と書かれているけど……君は誰が良いと思うかね?」


「私は軍師でも丞相でも無いから、グループの人選などは決めかねられません……むしろ、貴方達の方が、そう言う事に関しては長けているのでは無いでしょうか?」


「そうだね……もし僕が決めるなら、僕と……アルム、ルフィラ、ロディオ……にしようかと思うけど、君はどう思う?」


それを聞いたマイリアが少し愛想笑いしながら……


「それだと貴方の元チームメンバーだけになってしまいますね!私個人の意見を言わせてもらうと……貴方は、盟主不在の留守を任されているので、貴方を除いたメンバーを人選した方が良いと思います」


「そうだった。そうなると……先ずは皆を集めて、話し合った方が良いね。悪いけど、全員を会議室に集まる様に伝えてくれないかな?」


「かしこまりました」


マイリアは返事をすると、一礼して部屋を出て行く。

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