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転生少女と聖魔剣の物語  作者: じゅんとく
第四章 光の聖魔剣
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墓所の戦い(2)

 やった……と、思って男性神官が上空を見上げると、まだ上空には数多くの魔物の群れが旋回して、彼等を見下すかの様に『ゲヘ、ゲヘ……』と、笑っている様にも感じた。


 「くそ……全部倒せたんじゃないのかよ……」


 彼は悔しそうに言う。

 

 女性神官はリーミアを連れて祠の近くへと来た。祠の岩の扉を開けようとした時、バチッと見えない結界で弾かれた。


 「駄目だわ!結界が張られていて、中に入れないわ」

 「私に任せて。確か……結界を張った術者の名前で解除されるらしいの!」


 そう言うとリーミアは、手を差し伸べて、念を込める。周囲から仄かな光を灯した魔法陣が浮かび上がる。


 「セフィー!」


 リーミアは術者の名前を叫び、そして掌を扉の方へと伸ばすが……


 バチッと

 

 見えない幕によって先に進められなかった。


 「あれ……おかしいな?」


 変だな……と思ったリーミアは、出発前に大神官が話してくれた事を思い出す。


 〜数日前……


 出発を前日に控えたリーミアは、大神官アルメトロスとサリサ、それに神官剣士の女性騎士団長達と一緒に神殿内にある別室へと同行した。彼等一同は、神殿内の神官達でも滅多に入れない特別な室内へと入る。

 

 美しい大理石で作られた部屋で、陽の光が差し込み、壁や床が陽の光で室内が煌びやかに映し出せれていた。その室内で、アルメとロスは、リーミアに向かって話す。


 「良くぞ上位の光の魔法を習得なされましたな……お見事であります。リーミア殿」


 彼はリーミアに向かって一礼を交わす。それを見た彼女も大神官に対して深く頭を下げる。


 「もはや……私からお伝えする事は有りません。これから先は、貴女と仲間達の力で壁を乗り越えて行くと良いでしょう」


 「かしこまりました。貴重なご意見感謝致します」

 

 「いや……礼には及びません。我々も何かお手伝いしたい処ですが……何もしてやれないのが残念で有ります。あと……助言と言う程では無いですが……1つ注意して置いて欲しい物が有ります」


 「それは何でしょうか?」


 「上位の光の魔法は、光の加護を受けた武具で無ければ、十分な効果は発揮されませんぞ」


 「そうですか……今、私が持っている魔法の杖でも駄目ですか?」


 「多分……1〜2回程度は使えるでしょう。ただし……魔法の杖が壊れてしまうと思います。それ程、上位の光の魔法は威力が強いのですよ」


 「成る程……分かりました」


 リーミアは大神官に向かって一礼する。


 「さて……彼女が祠に向かう為に、どなたか案内人を付き合わせたいのですが……、誰が良いでしょうか?」


 アルメトロスの言葉に対して、真っ先に手を上げたのはサリサだった。


 「あ、私が同行します!」


 その言葉に対して女性騎士団長が「却下!」と、反対した。


 「我々は私情で行動してはなりません。貴女は彼女に対して個人的感情を抱き過ぎです。今回の同行は、我々神官剣士の中から厳選した人材で編成します」


 「はい……分かりました……」


 「サリサよ、焦る事は無いぞ……いずれ、お主の力が必要になる時が近いうちに訪れる。その時は彼女の力となるが良い」


 大神官がサリサに向かって言う。その言葉にサリサも「かしこまりました」と、深く頭を下げた。


 「リーミア殿よ伝えておかなければならい大事な話を、危うく忘れる処でした」


 「はい、何でしょうか?」


 「実はな……貴女も知っているセフィー殿に、私から祠の結界を張るようにお願いしたのであるが……実はな、結界は張った時に、術者が自分の名前を言えば、解除されるのであるが……。先日、彼が私の元に戻られた時に、同行していた者が居たらしく……彼は結界を張った時にその人物の名前を使ったらしいのだ……」


 「そうなのですか、その人物の名前とは……?」


 「その人物の名とは……」


 リーミアは、その人物の名を思い出し、再度……掌を見えない結界の前へと差し伸べる。

 再び、仄かなか光の幕と共に魔法陣を浮かび上がらせ、念を込める。目を閉じてリーミアは、大神官から聞いた人物の名を叫んだ。


 「アスファード!」


 そう叫んだ時、見えない幕がシュウ……と、微かな音を立てながら消えるのを感じた。


 再びリーミアが掌を奥へと伸ばすと、結界は消えていて、奥に進める様になった。


 「やったわ、先に進める!」


 2人は喜んで、後ろで単騎で戦っている男性神官剣士を見ると、彼は疲労が募り始めていて、その場に片膝を付いてしまった。


 その直後、上空から迫って来る魔物の群れが彼を襲いに掛かる。


 「危ない、逃げてー!」


 女性神官剣士が、男性に向かって大声で叫んだ。

 

 

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