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転生少女と聖魔剣の物語  作者: じゅんとく
第四章 光の聖魔剣
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墓所の戦い(1)

 ー数日後……早朝。


 宿舎に神殿からの迎えが来て、リーミアは出発の為の準備と荷物の整理に忙しかった。光の魔法の修行に出掛けると聞いて宿舎に居る光花のメンバー達は彼女を見送ろうと外に出て待っていた。


 外出用に身嗜みを整えた彼女が出て来ると、皆が見送りを盛大に盛り上げようとして、拍手をしながら万歳をする。


 そんな彼等を片目にしながらリーミアはアルファリオに近付く。


 「留守をお願いね」


 「お任せ下さい。光の魔法の修行頑張ってください」


 彼の隣にいるエムランが、ワザと泣いた振りをしながら言う。


 「ううう……もう盟主と会えなくなるなんて、悔しくて悔しくて……ヒッ、ウ……ウヒヒ」


 「何か……凄く嬉しそうに聞こえるけど?」


 「あ、いや……全然、そんな事ありませんよ!」


 「しかも泣いてないじゃない⁉︎なんなら見納めに一撃喰らう?」


 「あ、いえ……結構です!」


 彼はそう言って、他のメンバーの影に隠れてしまった。


 シャリナ、ルファ、ルフィラの少女3名が悲しそうに涙を流しながら、御守りを送る。


 「祈りを込めて作った御守りです。どうか大事に身に付けてください」


 「ありがとう、皆んな……大事に使わせてもらうわね」


 彼女達は全員で抱き合う。


 神官がリーミアに近付き「そろそろ……出発のお時間です」と、声を掛ける。


 貰い泣きしたリーミアは改めて光花のメンバーを見た。


 ケイレム、レトラ、シャリナ、エムラン、ナレフ、ルファ、アルファリオ、ルフィラ、アルム、ロディオの……全10名の顔ぶれ……。それと秘書のマイリア。宿舎管理人のレネラ……。何時の間にか賑やかになったメンバー達に向かって、ひとときの別れを告げながらリーミアは神殿へと向かった。


 見送るメンバー達の姿が見えなくなるまで、彼女は何度も手を振っていた。


 

 ー現在……早朝


 コテージで一晩を過ごしたリーミアと神官達は、朝になり目を覚ますと、近くの小川で顔を洗い、朝食にルメンを食べると、出発の為の支度を整えて、朝霧が残る森林地帯を進んで行く。


 森林地帯を抜けると、前方に草木が生い茂る岩山へと道が続いて行く。彼等一行が前方の岩山を登って歩いていくと、次第に草木が生えている箇所が少なくなり、山頂に近付くに連れて、岩と土だけの山へと変貌して行く。


 空気が薄く、気温も低くなり、息切れをしながら彼等は山頂を目指した。


 「ゼエ、ゼエ……見てください。もう直ぐ祠です」


 男性神官が前方を指して言う。


 「フウ……ようやく、ここまで来たのね」


 流石のリーミアも少し疲れた様子を見せた。


 「この周辺が王家の墓所と呼ばれる場所です。周辺を見てください。色んな場所に王家の秘宝が眠っています」

 

 男性神官の話を聞き、リーミアは周囲を見渡した。山の崖や山頂周辺には色んな形をした祠が数多くあった。

 

 「こんなに沢山あって、盗掘とかはされたりしないの?」


 「特別な呪法で護られています。余程の事がない限り、呪法が破られる事もありません。もし……呪法を破られても、祠には特殊なトラップが仕掛けてありますので……盗掘される恐れはありませんね。ちなみに……聞いた情報だと、何処からか呪法を解いて中に侵入した輩がいたらしいです。我々神官達も年に数回、王家の遺跡の秘宝を確認するのですが、その神官が祠に入った時、トラップに引っ掛かり白骨化した者の遺体を見付けたらしいです」


 それを聞いたリーミアは、案内人が一緒で良かった……と、安堵した。


 あと少しで祠に着く時だった。女性神官が周囲を見渡していると、遥か東の空が曇っているかの様に黒くなっているのを確認する。


 「あの付近だけ雨雲があるのかしら?」


 「東の空だけ曇りなの?」


 男性神官が目を凝らして見る。


 黒い塊で、雨雲の様に見える物は、早い動きで、次第に此方へと流れて来るのが確認出来る。その動きは、不特定に移動しているのが確認出来た。それを見た男性神官はゾクッと悪寒を感じた。


 「ヤバイ、逃げろ!あれは雨雲なんかじゃない!」


 「え……?」


 男性神官は少女2人に向かって、「祠に向かって走れ!」と、大声で叫んだ!


 「どう言う事なの?」


 「もの凄い数の魔物が、こっちに迫って来ている!急いで王女様を祠の中に向かわせて!」


 「分かったわ、王女様こっちへ!」


 そう言われながリーミアが男性神官の方を見ていると、次第に『キイ、キイ』と、叫びながら上空を埋め尽くす程の数の魔物達が山頂周辺へと集まって来た。黒いコウモリの翼をして、頭部には大きなツノを生やし、鋭いキバと……手足には長い爪を生やした、悍しい姿の魔物は、『ギヒ、ギヒ……』と、不気味に笑いながら上空を旋回している。


 彼等は棍棒や、短剣、槍等を持っていた。


 「立ち去れ、魔族どもめ!」


 彼は魔法剣を鞘から抜き出すと、光の魔法を唱える。


 「聖なる光よ邪を追い払え『聖光』!」


 魔法陣が浮かび、白銀の光の帯が閃光と共に広がり周囲へと広がって行く、眩い光の閃光が魔物達を包み込む。


 『グギャアァー!』

 

 激しい叫び声を上げながら数匹の魔物達が消滅した。

 


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