表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生少女と聖魔剣の物語  作者: じゅんとく
第三章 光花
70/215

副盟主(2)

「そ……それって、まさか……あのリムア姫様の生まれ変わりなの……!」


全員が驚く中、ナレフがふと……気になる事があった。


「でも……転生者なら、その転生者の紋様がある筈でしょ?それに……その時に使っていた聖魔剣もある筈なのに……。今の盟主は聖魔剣を持っていないじゃない?」

「そう……今は、彼女は聖魔剣を持って居ないわ。魔剣士に奪われてしまったからね。その時、同時に転生者の能力も封印されたの。だから……今は、その時の能力を封じられて弱くなっているのよ」


それを聞いた皆は沈黙した。


「だ……だけど、それじゃあ、リムア姫の生まれ変わりを証明出来る物が何も無いって言う事になるじゃないの?」


エムランの言葉に、サリサはフッと笑う。


「証明出来るのはちゃんとあるわよ。リーミア様。宜しければ額飾りを外してください」

「はい」


そう返事をして、リーミアは額に掛けてある飾りを外した。そこには光の紋様が刻まれていた。


「彼女の額にある紋様は、正統な光の紋様です。1ヶ月ほど前に、神殿が眩い光を放った時に、彼女の額に刻まれた紋様よ。転生者の紋様は封印されましたが、この紋様は大神官以外では、正統な王位継承者のみにしか与えられない物で、何人もこの紋様を封じる事は不可能と言われているわ」


それを聞いたナレフはたまたま、市場にいる時に、周囲の人が神殿が光っていると叫んで、それを聞いて自分も見た事を思い出す。

ケイレムも魔物狩りの時に、夕暮れ時、何か明るいな……と思って、城の方を見たら光っていた事を思い出した。


「そう言えば……思い出したわ、あの時……神殿が光っているのを……」


シャリナが震えながら言う。


「そ……そんな、王女の生まれ変わりの人と知らずに、お……俺達は一緒だったのかよ……」

「まあ、これは何も言わなかった盟主の責任ですね……」


サリサは、少し呆れた表情でリーミアを見る。分が悪いと感じた彼女は、少し視線を逸らした。


「我々神殿の神官達が、異例の体勢で護衛として彼女に着くのも、光の紋様を授かりし者を失わせない為にあります。本来……暗殺者に命を狙われていたりした場合は、王国騎士団が護衛に着くことが一般的ですが……彼女の場合、既に神殿はリーミア様が王女の転生者と認めたので、我々にその任務を与えたのです。リーミア様が奪われた聖魔剣を取り戻すまでは我々は着き添う予定であります」


それを聞いた皆は、彼女のこれまでの行動が他ギルドメンバーとは少し違って居た事に、少し納得出来た。


「彼女の出生については、ここまでにして、本日皆様に集まって頂いたのは、今後の事ですが……彼女はこれから正統な光の紋様を授かりし者が覚える、光の魔法……上位の魔法を覚える為に、しばらくの期間神殿に行く事になります。その期間……誰かに代理で副盟主を務めて貰うのですが、誰か代理で務める方は居ますか?」

「はいはーい、俺がやります!」


真っ先に手を上げたのはエムランだった。


「却下!貴方が副盟主になったら、せっかく盟主が立ち上げたグループが崩壊しますから。お断りします!」


シャリナが向かい側の席から大声で言う。


「なんだとー!」


エムランがシャリナを睨みつけた。


「誰にするのか……せめて条件とかあった方が良いと思いますが……」


シャリナはサリサに向かって尋ねる。


「そうね……せめて、今の盟主と多少なりとも、勝負出来る程度の力と、知識は必要ね」


それを聞くと、ほぼ全員が対象外になった。


「まあ……今の僕達じゃ無理な条件だね」


レトラが呆れた表情をしながら言う。


「そもそも、盟主と対等に勝負出来る人なんているの?」


ナレフが皆を見て言う。その時、隣に居たケイレムが以前、アーレスがサリサの実力は今のリーミア以上だと言うのを思い出した。


「貴女は盟主と互角らしいですね。条件に適しているのでは?」


その言葉にサリサは首横に振った。


「確かに条件は満たしてますが……私達神官職は、本来ギルドに直接関わらない事が必須条件になっています。付き添いの神官も魔獣討伐に加らないのも、ギルドとは一線を引いているからよ。だから……私も、貴方達に助言等はするけど、グループの中まで関わらない様にしているのよ」


それを聞いた皆は頭を抱えて悩んだ。


「今のメンバーじゃ、条件を満たしている人はいないね……」


ただでさえ、普段の稽古で悲鳴を上げている様な彼等にとって、リーミアと互角の勝負は無理な要求だった。条件が難しいと解った途端、全員が地に落ちた物を眺めるかの様に、顔を俯かせて沈黙してしまう。

その光景を眺めたサリサは溜息を吐いた。


「ギルド集会所に行って、条件を満たしてそうな人を紹介して貰いましょうか?」

「そうね……その方が手っ取り早いかも知れないわね」


リーミアは、そう返事すると皆を見た。


「副盟主を務められそうな人を募集掛けるけど、構わないわね」


彼女の言葉に皆の意見も一致した。このまま会議で頭を悩ませ続けているよりも、それに適した人材を招き入れる方が、早いと皆も判断した。


会議が終わると直ぐにリーミアはギルド集会所に行き、リーミアは人材募集をレナに申し出た。

条件として……『称号が銅以上、事務処理が出来る人』と、項目欄に記した。


ふと……募集項目を見てリーミアはレナに尋ねた。


「個人的には、銀以上の人を頼みたいのですが……何故、銅以上ですか?」

「階級が上に行く程、人材が見つかりにくいのよ。称号が金の場合だと、自分のチーム等を持って居る人が大半ね。そう言う人を捕まえるのは難しいのよ。人材募集を掛けるなら……灰色から銅辺りなら、人が直ぐに来るけど、銀以上だと……正直良い人が見つかる可能性が低いと思った方が良いわね」


それを聞いたリーミアは先は長そう……と感じた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ