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転生少女と聖魔剣の物語  作者: じゅんとく
第三章 光花
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宿舎見学(2)

2階の階段を上ると、目の前に大きな部屋が現れた。レネラは部屋の扉を開ける。


「こちらは会議室になります。何か重要な話の場としてご利用ください」


更に、会議室から離れていない場所の扉を開ける。


「こちらは倉庫になります。武器防具を置いとく保管庫としてご利用ください」


皆はそれぞれの部屋を眺めながら歩いて行く。

3階に行く前に、レネラが振り返り皆を見た。


「ここから上は宿泊部屋になります。メンバーの皆様で、若葉色から青色の方は居ますか?」


そう聞くと、リーミアは「現在のメンバーには居ませんね」と、答えた。


「そうでしたか、分かりました」


そう言って、レネラは一礼すると、3階へと上がる。皆もそれに付き添って、上の階へと上がって行く。


「こちらが宿泊部屋です。若葉色〜青色の方は共同で使って頂きます。全部で10部屋に各部屋2名ずつ、計20名がご利用出来ます」


部屋を開けると、室内にはベッドが両サイドに2つ並んでいた。


「2人で共同で使う部屋か……あんまし良い感じしねえな、部屋も少し狭そうだし……」


エムランは部屋を覗きながら言う。

レネラは、更に階段を上がって行き、4階の踊り場で皆を見る。


「4〜6階は灰色から水晶の称号の方がご利用下さい。各部屋、お一人様一部屋としてご利用出来ます。部屋は各階5部屋と、物置部屋があります」


レネラは、手前の部屋を開けて中を見せる。室内はベッドからクローゼット等が並べられていた。

更にレネラは上の階へと進む。7階の踊り場に来ると皆を見て言う。


「7〜9階の部屋は銅から金以上の方がご利用下さい。各階の部屋は全部で5部屋あります」


手前の部屋を開けると、部屋の中は4階〜の部屋よりも少し広く、ベッドも大きく、クローゼットの他に机やテーブルが置かれていた。


「私、銀だから、この部屋を使って良いのね」


リーミアが言うと、レネラは「いえ……違います」と、首を横に振りながらリーミアに向かって言う。


「盟主様には専用のお部屋が用意されています」

「え……私専用ですか?」

「はい、こちらです」


レネラは更に上へと上がり10階へと皆を連れて行った。

部屋は、これまで見た部屋の中で、一番広々した場所で、部屋も漆と金で装飾された扉で部屋が閉ざされている。たった2部屋だが、威厳を感じさせる様な雰囲気を醸し出していた。


「盟主専用の仕事部屋と寝室です、こちらが貴女の部屋となります」

「こんな部屋使っちゃて良いのかしら?」


リーミアが少し戸惑っていると、エムランが横から飛び出して来た……


「じゃあ、俺が使うよ。俺の称号も銀だから!」

「貴方は3階の部屋で十分です。こちらは盟主専用の部屋なので……」


リーミアは自分だけ良い部屋を使う事に少し躊躇いがあった。


「でも……何か、悪い気が……」

「気にする必要などないですよ」


ラティがリーミアに声を掛ける。


「貴女が全ての資金を払って立ち上げたグループと宿舎でしょう、何を躊躇う必要がありますか?こちらにいるメンバーで、誰か1人でも金貨を1枚でも支払ったなら、まだ言い訳はありますが、違うでしょ?それに……皆は黙って貴女に付き添っているのだから充分だと思いますよ」

「そうよ、皆……盟主様の指示に従っているのだからね。まあ……少し煩いのが居るけど、全員貴女に忠実だから気にしないで良いわよ」


シャリナがリーミアに向かって話す。


「ありがとう」


リーミアは彼女達の言葉を聞き入れて納得した表情で、盟主専用の部屋を使う事を決めた。

話が終わり、全ての室内の説明が終わると、全員1階へと戻る事にした。

宿舎の見学が終わると、レーメが一旦神殿に戻る事にして、ラティが護衛役で宿舎に残る事にした。

宿舎の見学が終わるとマイリアがリーミアに近付き話し掛ける。


「では……盟主様、仕事部屋に行きましょうか?」

「はい、分かりました」


リーミアが階段を上ろうとしたら、マイリアが彼女を止める。


「これをお使いください」


マイリアが水晶の様な石のブレスレットを彼女に渡す。


「これは何ですか?」

「盟主様の部屋を行き来する為の移動用の石です。こちらへ……」


マイリアはリーミアの手を握って、階段の壁に着けられている同じ様な石にブレスレットの石を押し当てた。


その瞬間、ピュンッと音を立てて、2人の姿が消えた。

次の瞬間には2人は盟主専用の階へと現れた。


「え、一瞬で10階まで来ちゃった」

「今後は、これを使って移動して頂ければ良いですよ」



そう言って彼女はブレスレットをリーミアに渡す。


「あの……貰っちゃって良いのですか?貴女のは……?」

「私のもありますから、気にしないでください」

「分かりました。ありがとうございます」

「さて……盟主様」


マイリアは、仕事部屋を開けると、彼女を大きな机へと手を差し伸べる。


「こちらにある書類にサインをお願いします」


マイリアはドサッと数十枚の羊皮紙を机の上に乗せた。


「あと……グループを結成して、宿舎を購入した事をギルド連盟に報告しますので、その件に関しての広告文を一筆、更に定期的に城や神殿への挨拶も行ってください。それと……グループの評価ランキングです。まだ結成して間も無いので関係ありませんが、評価が低いと監査の対象となりますので、お気を付けください。まあ……一応連絡事項は、この位ですが……何かご質問はありますか?」


と、マイリアが尋ねると、リーミアは呆然として椅子に座っていた。


「えっと……私が魔獣討伐しに出掛けるのって……」

「そうですね、どうしても討伐に出かけたいなら。まずは……必要書類だけを済ませて下さい。私の方で片付けられる物は片付けて置きますので……」

「ふええ〜……」


リーミアは慣れないデスクワークに、括り付けられた様な感じで書類作業を始めた。


宿舎に入ってからは、リーミアが魔獣討伐をしなくなり、グループの皆も広間でくつろぐ感じになり始めた。

書類作業の合間にリーミアが下の階に降りて来て、皆が広間にいるのを確認する。


「あら……貴方達魔物狩とかはしないの?」

「流石に毎日魔物狩してたら、魔物が減っちゃうでしょ?」


と、ケイレムが言い、他のメンバーも愛想笑いする。


「そう……ところで、暇なら誰か私と稽古しない?体を動かしていないから、少し揉み解したいのよ。大丈夫よ……お手柔らかにやるから……」


それを聞いた皆は一斉に震え出した。


「そ……そう言えば、魔獣討伐の案内が出てないか、確認して無かったけな!」

「ああ、僕も忘れてた!」


そう言って、メンバー達は全員一斉に宿舎を飛び出した。


後に……光花のグループ内で一つの噂があった。リーミアの稽古で「お手柔らか」と、言うのは、死なない程度に柔らかめに打ちのめす……と、言う意味だと伝えられる様になった。

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