表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生少女と聖魔剣の物語  作者: じゅんとく
第三章 光花
65/215

宿舎(3)

~翌日


その日は、ケイレムだけを連れて魔獣討伐へと出かけて、他のメンバーは休んでもらった。地図を使って、その日討伐する予定を行い、集まった人達と一緒に魔獣を倒すと言う流れでリーミア達は討伐へと出掛ける。

ケイレムは魔獣1体相手にする度に2回程の討伐を休む感じで1日に約10体魔獣討伐する間にケイレムが討伐に参加したのは4回だけだった。


その翌日は、レトラ、シャリナ、エムラン、ナレフがメンバーに加わりケイレムが休みと言う感じで討伐に出掛ける。

その日、1日の討伐が終わってラトム冒険者ギルドに行き、1日の討伐の鑑定報告として受付に行くと、鑑定結果が成される。


「リーミアちゃん、貴女に銀の称号が報告されたわ、おめでとう!」

「え、本当ですか!わあ……嬉しい!」


流石に今回は、直ぐに称号がなされかったから、リーミアとしても今回は喜んだ。


それを見ていたエムランは「なあんだ……」と、呟く。


「へえ……盟主、まだ銀じゃ無かったんだ……」


それを聞いた受付のレナがチラッとエムランを見た。


「あのね……普通の人なら、銅から銀に昇格するまで1年以上掛かるのよ。貴方だって結構掛かったでしょ?彼女の場合は数日で、昇格したのよ」


それを聞いたエムランは、規格外のリーミアの事を聞かされて「し……失礼」と、盟主に対して謝った。

更にレナは、リーミアに対して話し掛ける。


「ところで……魔獣討伐の奨励金が大分溜まっているけど、どうするの?グループ費用に差し引いても、貴女の分は結構あるわよ」

「そうですか……何かに使えるなら、それに使っても良いですけど……」

「何か必要?馬とか買う?それとも専用の別荘とかはどう?」


そう話しているとエムランが会話に入って来た。


「必要無いなら、俺にくれ、ちょっくら賭博に使いたい」

「貴方は、まず……借金を返済なさい。どれだけ人から金を借りているのよ!あと……私はリーミアちゃんに話しているの。勝手に割り込まないで!」

「へいへい……」


そう言って、彼は何処かへと行ってしまう。

それを見たレナはリーミアを見る。


「彼やティオロ君と言い、貴女って意外と男性のクジ運悪そうね」

「え……そうですか?」


そう話している時、ふと……その日の早朝の事を思い出した。

朝、出かける時、ルナがリーミアに話し掛けて来た。


「ねえ……リーミア様、決して迷惑と言う訳では有りませんが……最近、ギルドの方達を連れて来て居ますよね。まあ私達は利用されるのは嬉しいのですが……娘達が少しばかり怖がっているのですよ。特に大男の方なんて騒がしいでしょ?」


それを思い出して、リーミアはレナに話し掛ける。


「ギルドの人達が利用出来る専用の宿ってみたいなものって、用意できますか?」

「宿舎ですね、有りますよ。専属の部署付きでも良いですか?」

「あ……はい、そんな感じで」


レナは、利用出来るプランの内容を見せた。


「30名からの宿舎があります。大きいと100名までの物がありますが……」

「では……中間で50名までのを」

「かしこまりました。では……支払いは前払い金と初月分、そして基本料を総額して金貨1000枚ですけど……貴女の奨励金を差し引いて、金貨935枚になります」

「分かりました、少々お待ちください」


リーミアは別室に行き、しばらくしてから大きな袋を抱えて来た。


「これで……と」


ドンッと大きな音を立てて受付に出す。

レナは流石に1人では抱えきれないから、事務所の人に頼んで、勘定を行って貰った。

勘定に時間が掛かりそうだったから、リーミアは皆に宿に帰ってもらう様にした。


……夜になっても、結果が報告されず、集会所の中は普段は色んな人達が待機している場所もリーミアだけ椅子になっていた。


「お待ちどうさま……ねえ、リーミアちゃん、ごめんなさい。何度か数え直したんだけど、金貨が数枚足りなみたいなの……どうする?」

「何枚不足してますか?」


それを聞いたレナは勘定した用紙を確認する。


「え……とねぇ、金貨15枚不足しているみたいなの……」

「分かりました」


周囲に人が居ないのを確認してリーミアは袋から金貨を出す。

不足している分を受付に出す。

ようやく支払いが終わると、手続きの方へと話が進んだ。


結果……リーミアがその日解放されたのは、深夜になった頃だった。


夜更かしした経験があまり無い彼女は、深夜になって宿に帰る。入口のドアが鍵が掛かっていた為、裏口から宿で働いている人に開けて貰って部屋に戻った。

翌日、昼頃になってリーミアは目を覚ました。

ボサボサの寝起きの状態で、彼女は広間に出て来た。

普段寝起きの状態を見た事が無い光花と神官剣士達は、眠たそうに起きて来た盟主の意外な一面を見て驚いた。


「人外だとばかり思っていた盟主も、意外に人間らしいところはあるんですね」


ケイレムが少し驚きながら言う。


「昨夜、結構帰りが遅かった見たいだよ、まだ寝たり無いんじゃないの?」


一緒に居たナレフが酒を呑みながら言う。

リーミアは彼女専用のVIPルームに案内されて食事を済ませて、一旦部屋に戻る。

しばらくして身だしなみを整えると、再度広間に出て来た。


「え……と、皆居ますか?」


彼女はメンバー達を見る。ケイレム、レトナ、シャリナ、エムラン、ナレフ……全員揃っているのを確認して、付き添いの神官剣士のレーメとラティを見た。


「ごめんなさい、昨日……宿舎の手続きを夜遅くまで行っていた為、本日の魔獣討伐はありません」


そう言うと皆は「やったぁー!」と、手を叩きながら喜んだ。


それを見たリーミアはムッとしながら皆を見る。

彼女の不機嫌そうな表情を見た全員はビクッとしながら、静まり返った。


「その代わりですが……本日から皆さんは、こちらの宿を出て、光花の新しい宿舎に移動します」

「ええッ、宿舎ですかー!」


ケイレムが大声で叫ぶ。


「はい、50名程利用出来る場所を購入しました。皆さんは、これからそちらで宿泊します。何かご意見がある方は今、ここで申して下さい」

「あの……」


シャリナが手を上げて質問して来た。


「何か?」

「宿舎の滞在期間はどの位ですか?」

「私のグループに入ってから脱退するまでの期間はずっと利用できます。……市場や近くに実家がある方は、そちらを利用しても構いません。あと……光花に入隊して、何処かへ行って、半年以内に戻らない方に対しては、強制的に脱退扱いと見なして、利用していた部屋を空き部屋とさせて頂きますね」


それを聞いた皆は黙って頷いた。


「他に意見がなければ、これからそちらへと向かいます」


そう言うと、全員自分用の荷物を取りに、利用している部屋に戻って行く。

その間にリーミアはルナやラミウに挨拶をしに行く。


「申し訳ありませんが、新しく宿舎を購入したので、これからはそちらを利用する事になります。」


その言葉にルナは涙を流しながら、彼女の両手をギュッと掴んだ。


「ねえ……リーミア様、もし……こちらを利用する機会があれば何時でも寄ってね。あの部屋は貴女専用の場所だから、何時来ても無料で利用して構わないわ。出来れば事前に言って貰えると、こちらも相応の準備をしますから」

「あ、はい……解りました」


話が終わる頃、皆が準備を整え終わって、広間に集まっていた。


「では……出発しましょう」


そう言う時、リーミアはルナとラミウ、そして娘達が見送りに出て来ているのを見て、軽く手を振りながら別れた。

リーミアは昨日、手続きの際に渡された地図が描かれた羊皮紙を受け取って移動する。

しばらく地図を見ながら移動している時に、付き添いのラティが少し違和感を感じてリーミアに話し掛ける。


「すみませんが……移動する場所間違ってませんか?」

「え?こっちの方だと思うけど?」

「ちょっと、貸して貰えますか?」


リーミアはラティに地図を渡す。


「やっぱり、このまま進むと城壁のある方へと向かいますよ。純白城や神殿のある方が北なので……方角としては、あちらになります」


そう言って、ラティは城から西の方面を指した。


「おいおい、盟主……あんた、もしかして方向音痴?」


エムランがニヤけた表情で言う。


「うるさいわね!誰にだって欠点はあるものなのよ!」


リーミアはエムランに対して言い返す。考えて見たらティオロと武器屋に向かう時も同じ事をしたのを思い出した。

リーミアはラティや他のメンバーに付き添われて、宿舎がある場所まで案内してもらう事にした。

石畳の通路を進み、少し小高い道を歩いて行く。市場の中央に面して活気のある通り沿いの一角に面した場所に宿舎があった。


純白城や神殿からさほど距離が離れておらず。ほぼ目と鼻の先で、歩いてもそれ程時間の掛からない場所に宿舎が建っていた。入口には大きく『光花』と記載された看板が掛けられていた。


「うわぁ……すごい!」


10階建てのレンガ状の造りの建物を見て、メンバー達は口を大きく開けながら眺めていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ