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転生少女と聖魔剣の物語  作者: じゅんとく
第三章 光花
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意外な入隊

突然の大男の申し出に対して、周囲はどよめきが走った。


「ちょっと、さっきまで散々盟主を罵っておきながら、勝負に負けた途端手のひらを返すの?」


シャリナが呆れ返った表情で言う。


「こう言う場合って、どうするんですかね?」


レトラはレーメに尋ねた。


「まあ……色々憶測は付きますが、どうするかは、リーミア様のご判断に任せましょう」


そう言って、レーメはリーミアの表情を見る。彼女の顔は周囲の様な驚いた雰囲気を感じさせる様な様子は見せて居なかった。


(盟主もこんな人は絶対に仲間にし無いだろう)


レトラはそう思って、リーミアを見ると……


「解りました。入隊を認めます」


リーミアの予想外の言葉に「はあ⁈」と、皆は驚いた。


「ちょっと、盟主!何故こんなヤツを入隊させるのですか?」


シャリナが驚いた口調で彼女に迫って来た。


「別に良いでしょう。彼も反省している見たいだし、それに……仲間は多い方が良いかと思います」

「そう……ですが……」

「もし仮に……彼が何か問題を起こした場合は全ての責任は私が引き受けます。ただし、貴方も入隊するなら皆と仲良くする事が絶対条件です。それが守れ無い場合は出ていってもらいますからね」

「分かりました!」


大男は深く頭を下げて言う。


その光景を見ていたラティがクスッと微笑んで「なるほどね……」と、言いながら頷く。


「どうしたの?」


側に居たシャリナが声を掛ける。


「リムア姫は博愛だったと言われているわ。信じた相手なら最後の1人になるまで相手を信じ続けた……そんな人よ。王族でありながら困っている人を放って置け無いほど純粋な人だったのよ。だから……彼女は民衆からも愛され続けたのよ。彼女も同じね、まあ……それが良い所でもあるけど、唯一の欠点とも言えるかしらね」

「そうだったのね……」


シャリナは改めてリーミアを見た。

大男を見つめていたリーミアは彼に跪きながら相手に手を差し伸べる。


「貴方……まだ名前を聞いて無かったわね。教えてくださるかしら?」

「え……エムラン、と言います盟主」


リーミアは改めてエムランと言う男性を見た。体格が大きく、少し地黒の羽田だった。短い黒髪で、少しいかつい顔をしていて、鼻の下とアゴにヒゲを生やしていた。

リーミアは彼を立たせた。


「エムラン貴方の武器と称号を教えてください」

「はい、自分の称号は銀です。現在使っている武器は大剣です」

「分かりました。では……今から魔獣討伐に行きますので、手続きを済ませて、一緒に来てください」

「分かりました。すまんけど……仲間に挨拶してから、そちらに加わるので、先に行っててください。追いかけますんで……」

「分かりました」


そう言って、リーミアは他のメンバーと一緒に、出掛ける事にした。

彼等は集会所を出て城壁の門へと向かって歩いて行く。


「ねえ、盟主様……」


レトラがリーミアに話し掛ける。


「何か?」

「あのエムランと言う男性の入隊、本当に良かったの?」

「私のグループは、まだ人が全然足りて居ないです。ケイレムは昨日の疲労で、今日は参加出来ないし、本日の魔獣討伐で、貴方達も疲労で明日は参加出来なくなるでしょう。今はメンバーが欲しいから、入隊希望するなら誰でも受けいる覚悟です。その上で問題があれば、その都度改善して行きます」


「なるほどね……」

「まあ、あの体格で、勇ましさもあるなら、グループの中でも結構活躍出来るでしょう。称号も銀だと言ってたし、今の私よりも上ね……」

「え……盟主様の現在の称号は?」

「私はまだ銅よ」


それを聞いてレトラは驚いた。


「自分……盟主様は、てっきり金だと思って居ました!」

「この方の場合、称号など意味ありませんよ」


彼等の会話を聞いていたレーメがレトラに話し掛ける。


「今の貴女なら、リムア姫が完成させたと言われる幻の魔法『流星雨』等も操れるでしょうね」

「それは、どんな魔法ですか?聞いた事がありませんが……」

「リムア姫が自分で作ったと言われる9つの魔石を埋め込んだ、魔法の杖のみでしか扱え無い究極魔法です。あらゆる魔術師が、その魔法を手にしようと励んでいますが、誰1人として扱えた者がいないと言われて居ます」


それを聞いたリーミアは、ギルドに参加する前に受付で聞いた話を思い出した。


「幻の称号、光石が得られるって言うやつですよね!全ての称号の中でも最上位の!」


レトラが少し興奮気味に言う。


「ええ、その称号を得られれば、ある意味王位継承を獲得したものだとも噂されて居ます」

「そうなんですか……相当凄い魔法なんですね」


レーメは、レーミアの反応を見たが、流石に現段階では、その魔法までは獲得しては無いと判断した。

彼等が城門近くまで来る時、遥か後方から「おーい」と、叫ぶ声が聞こえた。

皆が振り向くとエムランがドスドス……と、大きな足音を立てながら走って来た。


「例の問題児も追い付いて来ましたな……」


レトラが少し呆れた表情をしながら言う。


「頼もしそうな人が増えて良いじゃないですか?」


リーミアが愛想笑いしながら言う。


「何かあったら、直ぐに除隊させましょう、絶対に!」


レトラがそう言いながら、彼等は城門を出て魔獣狩りへと向かう。

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