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転生少女と聖魔剣の物語  作者: じゅんとく
第三章 光花
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居酒屋(1)

〜数日後…


森林地帯での騒ぎが近くの村で話題になった。

ギルドのメンバー達が凶悪そうな魔物に襲われ、生き残ったのが2人だけで、しかも…助けてくれた男性は、謎の人物で聖魔剣を持っていた…と言う事だった。

 


〜村にある居酒屋


「それにしても、俺は聖魔剣の所有者ってのは、今まで綺麗なお姫様ばかりだと思っていたが、まさか…男性だったとは全く予想外だな」

「お前な…聖魔剣とは、聖なる魔剣と言う意味なんだよ、つまり…聖剣でもあり魔剣でもあるのだ。それによ…昔、国を救ったお姫様が、転生しても必ずしも美しい女性とは限らないんだよ」

「ほお…つまり、お前さんが言いたいのは、ギルドに参加している者を救ったと言うのは、転生した王女だと言うのかね?」

「そうは言わんが、可能性として無いとも言えないだろう?話を聞く限りだと…」

「まあ、そうだな〜」


などと酒呑みの男性達の会話を耳にしながら、1人カウンター席で発泡酒を呑んでいる黒色のマントに、三角帽を被った男性の姿があった。

彼は、数日前の事を思い出していた。



〜マネニーゼ市場、宿の前…早朝


リーミアは神殿に行く為に、荷物の整理をしていた。サリサもリーミアの荷造りの準備の手伝いをしていた。

宿の主人と女将は、数日前に帰宅したばかりのリーミアを見て残念そうな表情をしていた。


「神殿での修行が終わったら、是非ともまたご利用してください!」


宿の女将が悲しそうにリーミアの両手を掴みながら言う。

それを傍で見ていたセフィーの姿があった。彼は大神官の依頼で、旅に出る準備をしていた。出発前に一度宿に来て欲しいとリーミアに言われて、馬を連れて宿の近くで待機していた。


(全く賑やかな連中だな…)


そう思いながら1人で空を見上げながら立っていると、リーミアが彼の側へと来た。


「祠に向かうのですね」

「ああ…結界を張るだけの簡単な仕事だ。直ぐに戻って来るよ」

「良かったら、道中の資金として使ってください」


リーミアは、金貨の入った袋を彼に渡す。セフィーは袋の中身を確認して驚いた。


「い…良いのかよ、こんなに貰っちゃって?」

「いずれ貴方には、私の為に働いてもらうつもりですから、その為の前払いとして受け取ってください」

「悪いけど、俺は剣士じゃないんだ。戦闘ではもう少し腕の立つ人を雇った方が俺なんかよりも良いぜ」

「いえ、貴方には貴方に適した仕事をして頂こうと思っております。宝探しなんかお得意でしょう?」


それを聞いたセフィーは、一瞬唖然としたが、直ぐに笑い出した。


「クハハ、こりゃ良いわ。気に入ったぜお嬢ちゃん、俺の事を良くわかっているな!まあ…乗り掛かった船だ。とことん付き合わせてもらうぜ、取り敢えず…この前払い金は頂いておこう!」


セフィーとリーミアが話をしている中、リーミアの側にティオロが来た。


「ねえ、何でセフィーさんに金貨あげて、俺には金貨くれないの?ずるいじゃないか!」

「順番で渡すから、ジッとしていなさい。言う事聞かないと上げませんよ!」

「はあ〜い」


そう返事をしながら、ティオロは宿の方へと戻って行く。

少し呆れた表情で見ていたサリサがリーミアの側へと来た。


「あの様な者に、貴女が手を差し伸べる必要はありませんよ。彼には自分で金を稼ぐ様に躾けるべきです」

「分かっています。でも…彼のおかげで、私も色々学習させて頂いので、それなりに尽くしてますからね…それに放って置けないでしょう」


その言葉を聞いたサリサはフウッと溜息を吐きながらリーミアを見た。


「お優しいのですね、まあ…国を纏める者にとっては器量の深さも大切になりますから…そう言う意味では、宜しいかと思いますね。ただし甘やかし過ぎるのはダメですよ」

「分かってますよ」


話が一段落すると、彼は馬に跨り改めてリーミアを見た。


「じゃあ、ちょっと仕事を済ませに行ってくるので、失礼するよ」

「気をつけて!」


リーミアは手を振りながら、セフィーを見続けていた。

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