表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/34

約1話 ここはどこだ?

ようやく転生しました!

いやぁ、書くのが楽しみです。

「…………ん?」

「………俺、なんでこんなとこで寝てんだっけ?」


 俺が目を覚ますと、そこは平原だった。

 空は晴れ渡り、心地良い風が吹いている。

 しかし、よく見回してみるとここは平原ではなかったようだ。自分より少し離れたところから360度森に囲まれている。

 つまりここは、ただの『森の中の少し開けたところ』だった。


「……ここは……どこだ……? 早く帰らないと……。」

「……ん?………帰る?」


 だんだんと意識がはっきりとしてくる。

 混濁していた記憶が鮮明になってきて、それと同時に焦りが心を侵していく。


 そうだ! 俺は確か牧野のやつと帰ってて……。


 俺は絶望した。


 道路に飛び出して、……死んだのか。


 思えばなんとも退屈な日常だった。

 俺が小学の時から親は都会で働き詰めだったし、友達だってほとんどいなかった。中学、高校と勉強に終われるうちにあっという間に時間が過ぎて。


「こんなことならもっとやりたいこといっぱいやっとけば良かったな……。」


 そう思った。だが……


 やりたいこと、か。そんなものガキの頃から『ハーレムを築きたい』くらいしかなかったしな。こんなことやりたくてもできないし!


「……なんか考えてたら現世に未練とか無くなってきたな! よし! さっさと成仏でもするとするか~!」


 そんなことを口走ると、途端に牧野のことが頭をよぎる。

 牧野は、人生終了間際に俺の夢を肯定してくれた最初で最後の友達だ。

 あいつにもう会えないのは少し心残りだな……。本当に少しだけ。

 だからそれをふまえて再び独り言を言う。


「……現世にほとんど未練とかないし……、別に死んでも困らないな。」


 よし、もう大丈夫だ。もはや現世に悔いなどない!


「さあ! 俺はもう大丈夫だ! さっさと成仏するから……


 ……ん?」


 そこで俺はあることに気がついた。

 そう。ここは見た限り天国でも地獄でもない。

『森の少し開けたところ』なのである。

 天国や地獄がこんなところなんて思いたくない。

 つまり……


「俺、まだ生きてんの? ……なんで?」


 俺は訳がわからないまま、とりあえず現状把握の為に周辺を見て回ることにした。




 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




 小一時間ほどで散策が終わり、かなり周りの状況がわかった。

 わかったことはこんな感じだ。

 ①やはり周辺は森で囲まれていて、人工的に作られた道などはない。

 ②森の中には見たこともない植物ばかり生えている。

 ③通信機類は繋がらない。

 この情報から、俺は電波も届かず、身近な植物も生えていない場所にいるらしい。

 いるらしいのはらしいんだけど……。


「なんで俺がこんなとこに居るのかが一番の問題なんだけどね。」


 そう、俺は事故に遭ったはずなんだ。事故に遭ったと思ったら、次の瞬間には見知らぬ土地へ……。そしてそこは天国でも地獄でもなかった。


 ここまで考えて、俺はひとつの仮説にたどり着く。

 それは俺が少年の頃から抱いていた夢を叶えるための、第一歩にして最大の進歩。


「まさか俺……、 転生したのか?」


 そしてこの仮説はすぐに正しかったと証明されることになった。

続きます!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ